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頑固な焦げつきもスルッ!重曹でフライパンや鍋の焦げを落とす方法

フライパンや鍋の底をうっかり焦がしてしまった! ……というのは主婦あるあるのアクシデントですよね。さらに、その焦げつきの部分をタワシでゴシゴシこすって素材を傷めてしまった経験のある人もきっと少なくないはず。 お気に入りの調理器具は、なるべく長く大事に使いたいものですよね。

そこで今回は、未来型ナチュラル生活研究家の岩尾明子さんから、重曹を使ってフライパンや鍋の焦げを落とす方法を教わります。

重曹ペーストを使ってフライパンや鍋の焦げを落とす方法

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重曹でフライパンや鍋の焦げを落とす方法の1つ目は、“重曹ペースト”を使うもの。この方法は、フライパンや鍋の内側でも外側でも全体に使えます。

(1)重曹ペーストを作る

重曹 ペースト

重曹2に対して水1(たとえば重曹1カップに対して水100ml)を加えて、重曹ペーストを作ります。

(2)重曹ペーストを焦げに塗ってスポンジで磨く

重曹ペースト 研磨作用

重曹ペーストを焦げつきや汚れが気になる部分に塗り、2、3分置くと焦げや汚れがゆるんでくるので、そのままペーストをクレンザー代わりにして水を含ませたスポンジで磨きます。重曹には汚れを分解する作用や研磨作用があるので、重曹ペーストで磨くだけで汚れや焦げがスッキリ落ちるんです!

もし、この方法で落ちなければ、重曹ペーストを塗ったあと、ペーストが乾かないようにラップを貼り付けて1時間ほどおきましょう。重曹ペーストをしっかりなじませてからスポンジでこすり落とすと、頑固な汚れも焦げつきもスルッと落ちますよ。

重曹ペースト ラップ

水を沸騰させたあと重曹を加えてフライパンや鍋の焦げを落とす方法

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鍋や深めのフライパンの内側についた焦げは、水を沸騰させたあと重曹を加えて、一晩おくことでも対処できます。

(1)水を沸騰させる

鍋やフライパンに5cmほど水を入れて沸騰させましょう。

(2)重曹を加えて一晩おく

火を止めて、重曹4分の1カップを加えてよく混ぜ溶かし、そのまま一晩おきます。

この工程で、重曹を加える前に、火を止めるのを忘れないように! その意味について、岩尾さんはこう話します。

「沸騰している水に重曹を加えると“突沸”という現象が起こることがあります。これは食塩などを加えたときも同じように起こる現象ですが、突然、熱湯が吹き上がるので危険です。

また、最初から重曹を加えて水を沸騰させれば、突沸に関しては大丈夫ですが、もし火を止めるタイミングが遅れて沸騰したままグラグラ煮ると、今度は冷めたときに金属表面に炭酸塩の沈着を招くことがあります。

ですので、どちらも避けるには、沸騰させて火を止めてから、重曹を入れ混ぜてそのまま冷めるまで置いておくこと。このやり方が最も安全で、重曹と熱を併用する場合のよい点だけ狙える方法ということになります」(以下、「」内は岩尾さん)

最初から重曹を加えるのでも、沸騰させたまま重曹を加えるのでもなく、“沸騰→火を止める→重曹を加える”の手順を守りましょう。

重曹を使ってフライパンや鍋の焦げを落とすときの注意点

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自然素材で人間にも環境にも優しい重曹は、フライパンや鍋など調理器具のケアにもってこい。ただ、使用にあたっては以下の点に注意しましょう。

(1)研磨タワシと一緒に使うのはNG!

重曹 研磨タワシ

重曹にはクレンザー作用がありますが、重曹の粒は塩よりも柔らかく、研磨力はとてもおだやか。テフロン加工のフライパンや、デリケートなほうろう鍋などにも安心して使うことができます。

ただ、頑固な焦げを落とそうとして、研磨できるタワシと一緒に使ってしまうと……? 重曹の研磨力がいくらおだやかでも、タワシのせいで素材を傷つけてしまうおそれがあります。

重曹を使って焦げを落とす際は、洗う機能だけの柔らかいスポンジと一緒に使うようにしましょう。

(2)重曹をアルミの素材に使ってもOK?

重曹 アルミ素材

重曹をアルミ素材に使うと変色するおそれも。ということは、アルミ素材の鍋やフライパンでは、重曹の使用を避けたほうがよいのでしょうか?

「アルミ製品でも日本製のものは表面加工がしっかりしているので、重曹との反応による変色が起きないことも多いです。

他方、外国産で作りが荒いもの、あるいは、国産でも長く使っているうちに表面加工が削り取られたものであれば、重曹を使うことで黒ずみになることはあります。ただ、これは見た目の問題であって、黒ずんだ鍋やフライパンを使い続けても特に支障はありません。

また、もし黒ずんでしまったら、酢やクエン酸を振りかけたり、それでも落ちなければパックしたりすることで、元の色に戻すことも可能です」

重曹は、鉄でもアルミでもステンレスでも、基本的にどんな素材にも使えるんですね。黒ずんでしまってもそのまま使用OKですし、もし見栄えが気になるなら、酢やクエン酸で対処しましょう。

 

重曹の正しい使い方をマスターしていけば、もしフライパンや鍋を焦がしてしまっても、力任せにゴシゴシ磨いて素材を傷めたり、焦げつきを落とすのを諦めて新しいものに買い換えたりすることもなくなりそうですね。ぜひキッチンに重曹を常備しておきましょう!

 

【監修】

岩尾明子

未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。

 

【参考】

岩尾明子(2018)『重曹、お酢、クエン酸の使いこなしバイブル』(主婦の友社)

岩尾明子『重曹、お酢、クエン酸の使いこなしバイブル』

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