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重曹でフローリングやカーペットを掃除する方法…消臭・汚れ落としにも便利!

カーペットやフローリングの掃除は、いつも掃除機をかけるだけで満足していませんか? 実は、掃除機をかけるだけでなく、重曹や酢を活用すれば、もっと清潔、快適な住空間を保つことができるんです! 

今回は、未来型ナチュラル生活研究家の岩尾明子さんから教わった、重曹や酢を使ったカーペットやフローリングの掃除術をご紹介します。

重曹を使ってカーペットのにおいをとる方法

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重曹 カーペット 臭い

長く使ううちにカーペットのにおいが気になることはありませんか? 掃除機だけではにおいを除去することはできませんが、消臭効果のある重曹の力を借りれば、簡単にケアができるんです!

(1)カーペットに重曹を適量振りかける

重曹をシェーカーなどに入れて、カーペットに直接薄くムラなく振りかけます。毛足の長いカーペットの場合、かためのほうきやブラシを使って毛足の奥まで重曹を行き渡らせましょう。
重曹 ふりかける

(2)一晩おいた後、掃除機をかける

一晩おいたらあとはいつも通り掃除機をかけるだけ! カーペットだけでなく、ソファなど布張りの家具も同じ方法でにおいケアが可能です。

なお、ときどき「掃除機で重曹を吸い込んでも大丈夫?」と不安を覚える人もいるようなので、重曹でカーペットの掃除をする際の注意点を岩尾さんにうかがいました。

「重曹を吸い込んでも掃除機が壊れることはありません。ただ、重曹を吸い込んだ掃除機を長期間放置すると、重曹が中で固まるおそれはあります。掃除後はすぐにフィルターなど掃除機内部のゴミを捨てるようにしましょう」(以下、「」内は岩尾さん)

使用後に掃除機のゴミをすぐに捨てるという通常の使い方をしていたら特に問題ないということですね。カーペットのにおい対策にはぜひ重曹の活用を!

重曹ペーストと酢水でカーペットの汚れをとる方法

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重曹 消臭

カーペットに飲食物などをこぼしてしまった場合は、重曹ペーストと酢水で対処しましょう。

(1)重曹ペーストを汚れに塗り、一晩おく

衣類の汚れをとるのに重宝する重曹ペーストは、カーペットの汚れスポットの退治にももってこい。重曹と水を2:1の割合で混ぜた重曹ペーストをカーペットの汚れに塗り、一晩おきます。

(2)酢水をスプレーして重曹をふきとる

翌日、乾いた重曹に酢水(酢原液を水で2~3倍に薄めたもの)をスプレーし、スポンジで重曹と水気をたたくようにふきとって自然乾燥させます。

酢には重曹を中和させるはたらきがあるので、重曹を使った後、酢水でしっかりふきとれば、重曹のあとが白く残りません。

酢水でフローリングを掃除する方法

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酢水 フローリング 掃除

フローリングのべたつきを何とかしたいなら、酢水におまかせ! 汚れやべたつきを落とすだけでなく、抗菌作用も期待できます。

(1)大きなごみやほこりを掃除機でとる

まずは通常通り掃除機をかけます。

(2)酢水でフローリングをふく

酢水 スプレー

酢原液1に対し、水1~2 の割合で薄めた酢水(たとえば、酢50mlに対しては、水50ml~100ml)でフローリングをふきます。布やフローリングワイパーのシートなどにスプレーで酢水をふきつけて、木目にそってふき掃除を行えばOKです。

ちなみに、フローリング掃除を、酢水ではなくクエン酸水で行っていいかどうかについて、岩尾さんに尋ねてみました。

「酢とクエン酸はどちらも酸性で同じような作用はありますが、両者の大きな違いは揮発性があるかどうかです。

酢は揮発性があるために、掃除中にツンとにおうことがあります。ただ、掃除後に成分が飛んでしまえば、においがあとに残ることはありません。また、どうしても酢独特のにおいが気になるのであれば、酢にハーブを漬けて漉したハーブ酢を使うのもおすすめです。

他方で、クエン酸は揮発性がないために、掃除中ににおうことはないのですが、掃除後にその場に酸がとどまって、べとつきが残ったり、だんだんほこりがくっついたり、床の材質を傷めたりすることがあります。そのため、クエン酸水を使った場合は、必ず水拭きが必要です」

掃除中のにおいさえ気にならなければ、水拭きのいらない酢水のほうが手間要らずという点でおすすめかもしれませんね。

重曹ペーストと酢水でフローリングのしつこい汚れを落とす方法

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カーペットの汚れは、“重曹ペースト+酢水”で落とせることは先述の通りですが、フローリングのしつこい汚れも同様です。

(1)汚れに重曹ペーストを塗って歯ブラシでこすり落とす

重曹には研磨作用がありますが、重曹の粒は塩よりも柔らかく、研磨力がおだやかなため、重曹でこすっても通常はフローリングの表面(一般的な家庭によくあるUV塗装など)を傷つけることがありません。

ただし、例外的なケースとして、フローリングにオイル塗装がある場合、重曹にはオイルを分解するはたらきがあるため、塗装がはげるおそれがあります。「うちのフローリングはどうだっけ?」とご心配な場合は、目立たないところで試してから重曹ペーストを使うとよいでしょう。

(2)重曹ペーストを酢水でふきとる

スプレーで酢水をふきつけた布でふきとってもいいですし、あるいは重曹ペースト部分に酢水を直接スプレーした後、乾いた布でふきとってもOKです。重曹がフローリングに残らないように、酢水で中和させましょう。

 

重曹も酢も自然素材なので、ただカーペットやフローリングをきれいにできるだけでなく、たくさん使っても安心・安全という点も魅力的。ぜひいつもの掃除に重曹や酢をプラスして、清潔、快適な住環境を目指しましょう!

 


【監修】

岩尾明子

未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。

 

【参考】

岩尾明子(2018)『重曹、お酢、クエン酸の使いこなしバイブル』(主婦の友社)

岩尾明子『重曹、お酢、クエン酸の使いこなしバイブル』

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