排水口のぬめり・臭いの正体
nullまず、排水口の掃除になぜ重曹が有効なのでしょうか?
「排水口のぬめりや臭いの正体は、バイオフィルムといって、さまざまな雑菌の集合体です。排水口に生ゴミや石けんカス、髪の毛などを残したままにすると、それをトラップにしたり栄養分としたりして菌やカビがどんどん繁殖してしまいます。
ですから、排水口でぬめりや臭いを発生させないためには、まずはキッチンや浴室を使用するごとに、排水口のゴミ受けにゴミを残さないこと。さらに、重曹の力を借りれば、目には見えない有機物も分解してくれるので、いつも排水口をきれいに保つことができます」(以下、「」内は岩尾さん)
具体的な方法については、次項以降でご紹介しますが、掃除をサボってぬめりや悪臭がひどい場合は、“重曹+酢”で対処。そして、そこまで状態が悪化する前に、日々、重曹を排水口に振りかけておくだけで、菌やカビの予防ができ、掃除がどんどん楽になるとのことです!
“重曹+酢”を使った排水口のお掃除方法
nullついつい掃除を後回しにしてしまって、排水口にぬめりがたまり悪臭が……。そんなときは、“重曹+酢”の力で汚れを一掃しましょう。酢のかわりにクエン酸(粉末の場合、水200mlに小さじ1を溶かす)を使ってもOKです。
(1)ゴミ受けのゴミを取り除く
まず、基本的なことですが、ゴミ受けに残った生ゴミ、髪の毛などを取り除きます。ゴミ受けの汚れが気になるなら、全体に重曹を振りかけて歯ブラシなどでこすり落としましょう。
(2)重曹1カップを排水口に振りかける
1カップというのはあくまで目安です。重曹はそのまま流しても川や海を汚染しないので、たっぷり振りかけましょう。
(3)電子レンジで温めた酢を排水口にかける
酢200mlを電子レンジで人肌程度に温めて、排水口にかけます。重曹に加熱した酢を加えると、強力に泡立ちながら汚れをはがしとってくれるので、汚れの程度に応じて5~30分程度、放置しましょう。
(4)熱湯をかけて洗い流す
仕上げに熱湯で洗い流せば、ぬめりが解消されて悪臭もストップ! 排水口だけでなく、排水管まできれいにすることができるのです。重曹や酢を振りかけて放置して洗い流すだけですから、とても簡単ですよね。
日頃からできる!重曹を使って排水口をきれいに保つ方法
nullぬめりやにおいが気になったときは、上記の方法で対処すればOKですが、そもそも、排水口がぬめらない、におわない状態をなるべくキープしたいと思いませんか? 実は、調理や入浴のたびに、排水口に重曹を振りかけるように習慣づければ、ぬめりや悪臭の予防になるとのこと!
「排水口に残ったゴミが菌やカビの栄養になるので、調理や入浴が終わったら、まず、排水口のゴミ受けのゴミはさらいます。そのうえで、排水口に直接、重曹を振りかけておきましょう。
重曹を振りかけておくことで、菌やカビの予防ができて、手や道具を使って掃除する必要がどんどんなくなります。
また、湿気によっても菌は繁殖しやすくなるので、浴室のゴミ受けは使用しないときには壁に立てかけて、よく乾燥させるとよいでしょう」
排水口になるべく触りたくない……という人こそ、日頃から“使ったら重曹を振りかける”こまめなケアを!
排水口がぬめったりにおったりすると、ついつい強力な洗剤などに頼りたくなりますが、なるべく人にも環境にも優しい素材を使うほうが安心ですよね。重曹や酢を使った簡単な方法で、台所や浴室を快適に保ちましょう!
【監修】
岩尾明子・・・未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。
【参考】