シンクの汚れの原因は?重曹と酢で落とすシンクの汚れ
null一口に“汚れ”といっても、シンクの汚れにはさまざまな種類があります。まずは、シンクを掃除するうえでの重曹と酢の役割分担について、岩尾さんから教えていただきました。
「重曹ではシンクの食物残渣はもちろん、カビや酵母などの雑菌によるぬめり(バイオフィルム)、石けんカスを楽に落とせます。他方、水垢やサビは重曹では落とすことができません。酢に水垢をゆるませたり、サビを取り除いたりするはたらきがあるので、重曹と酢をうまく組み合わせましょう」(以下、「」内は岩尾さん)
シンクの掃除方法1:重曹を使った毎日のお手入れ
nullシンクに限った話ではありませんが、掃除はなるべく汚れをためこまないうちに、こまめに行うことが大切です。毎日シンクを使ったあとには、重曹を使った簡単な方法で掃除しましょう。
(1)シンク全体を濡らす
すでにシンクが濡れている場合、この工程はスキップしてもOKです。
(2)重曹をシンク全体に振りかける
重曹を粉の状態で、シンク全体にまんべんなく振りかけましょう。
(3)シンクをスポンジでこする
水を含ませたスポンジで、あまり力を込めずに優しく円を描くようにこするのがポイントです。
「重曹には汚れを分解して浮かす作用と、おだやかな研磨作用があるので、あまり力を込めなくて大丈夫です。むしろ、汚れを落とそうと硬いタワシでゴシゴシこすると、それによってシンクを傷つけてしまうおそれがあります。
重曹で磨いて落ちないカルキ汚れには、力任せに立ち向かうのではなく、次に紹介する酢を使った方法で対処しましょう」(以下、「」内は岩尾さん)
(4)水で洗い流す
シンク全体を水で洗い流しましょう。洗剤による泡立ちがないので、比較的、簡単に洗い流すことができます。
(5)酢水をスプレーして拭き取る(任意)
仕上げに酢水(酢原液を2~3倍の水で薄めたもの)をスプレーして、布巾で拭き取りましょう。
「酢水をスプレーするのは、重曹のあとが白く残らないように、中和させるためです。もし、水で洗い流すだけで、重曹の白残りが気にならないのであれば、シンクに関しては酢水による仕上げは省略しても大丈夫です」
シンクの掃除方法2:酢を使って水垢やサビを除去
null水垢のような結晶性の汚れや、金属が酸化してできたサビは、重曹で落とすことはできません。重曹と同じくナチュラル素材の酢の力を借りましょう。
(1)水垢・サビ部分に酢をパックする
酢をしみこませたキッチンペーパーを、水垢やサビの部分に貼り付けます。そのまま、1時間くらい放置しましょう。
(2)酢+塩で磨く
ペーパーをはずして、塩ペースト(塩大さじ2に酢小さじ1を加えて練ったもの)をスポンジなどにつけ、汚れ・サビをこすり落としましょう。塩は研磨力があり、特に水垢汚れがひどいときに有効とのことです。
「酢には、水垢のような結晶性の汚れをゆるめたり、金属の酸化によるサビを取り除いたりするはたらきがあります。さらに、塩の研磨作用を加えることで、シンクにできた水垢やサビをきれいに落とすことができるのです」
水垢やサビを落とすことができれば、シンクがまるで新居のように見違えますよね。
シンクの掃除方法3:“酢+重曹”で蛇口をピカピカに!
null最後に、酢と重曹を使った蛇口の掃除方法をご紹介します。
(1)蛇口の水垢汚れに酢を浸透させる
酢をしみこませたキッチンペーパーを蛇口のまわりに巻きつけ、そのまま2~3時間放置しましょう。蛇口にこびりついた水垢が、酢のはたらきでゆるみます。
(2)重曹で磨く
ペーパーをはずし、水を含ませたスポンジに重曹をつけて蛇口をよく磨きます。最後に、布巾で乾拭きすれば蛇口がピカピカに!
シンクは食品を扱う場所だからこそ、強烈な洗剤を使うよりも、重曹や酢といったナチュラル素材で掃除するほうが安心ですよね。ほとんど手間もかからないので、シンクをピカピカに保ちたい人はぜひ実践してみましょう。
【監修】
岩尾明子・・・未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。
【参考】