靴が臭う…重曹で臭いは取れる?
null岩尾さんによれば、重曹は弱アルカリ性成分で、悪臭成分を中和分解する作用があるとのこと。特に、人間の皮脂や汗といった酸性の臭いに効果を発揮してくれるので、重曹は靴の消臭にもってこい! しかも、吸湿性にも優れていて、蒸れやカビの予防もできるのだそうです。
具体的にはどのような方法で靴の臭いが取れるのか、以下でご紹介します。
重曹で靴の臭いを取る方法1:重曹スプレーを活用する
null重曹スプレーの作り方は簡単。濃度約1%の重曹水溶液(水200mlに対し重曹小さじ2分の1程度)をスプレー容器に入れておくだけです。重曹水溶液が濃すぎると、使用後に重曹のざらつきが残ったり、スプレーの噴射口がつまったりすることがあるので、濃度はこの程度でOKとのこと。
重曹スプレーは、靴だけでなく、カーテンやクッション、布張りのソファなどの消臭にも使えます。消臭スプレーを何種類も用意しなくても、これ1本で家中の臭いケアができるので、とても便利! 臭いが気になる前に予防として、こまめにシュシュッとスプレーしましょう。
「スニーカーなど布製の靴に重曹スプレーをかけておくと、汚れも中和分解するので、水洗いしたときに汚れが落ちやすくなりますよ」(以下、「」内は岩尾さん)
スプレーしておくだけで、洗濯の手間も軽減してくれるとは、ズボラさんにぴったりのケア方法ですね。
重曹で靴の臭いを取る方法2:重曹シューキーパーを活用する
null靴下のような細長い布の袋に、靴のサイズに合わせて重曹を詰めれば、即席シューキーパーのできあがり。これを革靴やスニーカーなどに入れておけば、重曹による消臭・吸湿作用で臭いや蒸れを予防できるのだそう。
「効果が持続する期間は2~3カ月程度ですので、3カ月に1回は中の重曹を交換しましょう。なお、使用済みの重曹は、掃除や洗濯に活用できます」
不要な靴下(ただし穴は開いていないもの!)があれば、ぜひ重曹シューキーパーを作ってみては?
重曹で靴の臭いを取る方法3:重曹の消臭袋を活用する
null前掲の重曹シューキーパーと同じ原理です。重曹1/2カップをハンカチなど通気性のよい布で包み、てるてる坊主か巾着を作るように口をゴムやひもでしっかり縛れば、消臭袋として何かと重宝します。
靴のなか、靴箱、下駄箱などに入れて、悪臭や湿気を予防しましょう。中身の交換は2~3カ月に1度が目安です。
重曹で靴の臭いを取る方法4:重曹を直接振りかける
null1日中履いていた靴を翌日も履きたい場合、シューキーパーや消臭袋のような布越しのおだやかな作用では、間に合わないかもしれませんよね。
よりダイレクトに重曹の消臭効果を生かしたいなら、重曹を靴に直接振りかけるのもアリです! 「消臭したい靴全体に重曹をたっぷりと振って一晩おき、翌日、履く前に重曹をはたき落としましょう。
シーズンオフで保管しておく靴にも、重曹を直接ふりかけておくと、消臭、カビ予防効果になりますよ」
ブーツなどは春から夏にかけて半年くらいは保管します。重曹の消臭効果は2~3カ月ほどというお話がありましたが、長期間保管する場合、2~3カ月ごとに1度、古い重曹をはたき落として、新しく重曹を振りかけ直す必要はあるのでしょうか?
「いいえ、シーズンオフで保管する靴は、そのまま次の着用シーズンまで保管して大丈夫だと思います。きちんと乾燥してしまえば、臭い菌は活動しなくなりますので」
重曹を振りかけてそのまま保管しておくだけでOKなんですね。久々に取り出したブーツがカビ臭い……なんて涙目な事態を防ぐためにも、ぜひ重曹を活用しましょう。
重曹は玄関や下駄箱の消臭にも
nullここまで靴の臭いを取る方法を紹介してきましたが、もちろん、玄関や下駄箱の消臭にも重曹は大活躍。
「消臭袋を置いたり、吊るしたりしておいてもいいですし、重曹をびんや箱に入れて置いておく方法もあります。重曹がより多くの空気にふれるように、口の広い容器がおすすめです。
しっかり消臭したいなら、ふたはなしでもOKですが、うっかり倒して重曹をこぼしそう……と心配であれば、容器の口にガーゼなど薄い布をかぶせて、輪ゴムやひもでとめておくとよいでしょう」
重曹と空き容器さえあれば、家中いろいろな場所の消臭ができるのですね。この方法を用いた場合も、中身は2~3カ月に1度交換しましょう。
スプレーするだけ、入れておくだけ、振りかけておくだけ……どの方法もとてもお手軽ですよね。足元の臭いケアにも重曹を積極的に活用しましょう!
【監修】
岩尾明子・・・未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。
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