歯磨きやうがい、洗顔に使う重曹の種類は?
null「重曹デビューしたくなる!掃除・料理に活躍する“重曹”の使い方・効果の基礎知識」でもお伝えしたとおり、重曹には薬用、食用、工業用の3つのグレードがあります。
口のなかに入れたり、肌に直接触れたりする用途では、薬用か食用を使いましょう。薬用はやや値段が高いので、安全性とお財布への優しさを両立するには食用がおすすめです。
重曹を使ったうがいの方法
null重曹には汚れを中和したり、雑菌の繁殖を抑えたりする作用があるので、重曹水溶液(水100mlに重曹小さじ1が目安)を口に含んで、くちゅくちゅうがいを行うと、口臭予防効果が期待できます。
また、重曹水溶液でのガラガラうがいには、喉の奥のぬるつきが取れて、痰が切れやすくなるという効果も。
重曹を使ったうがいの注意点は? 危険性はないの?
重曹は、地球にも人体にも優しい天然素材だといわれます。とはいえ、うがい中にうっかり飲み込んでしまっても大丈夫なのでしょうか?
「重曹はもともと唾液の中にも含まれる成分ですので、毎日使い続けても問題はありませんし、万が一飲み込んでも無害です。ただ、重曹にはナトリウムが含まれますので、腎臓病などでナトリウム摂取制限を受けているかたは、医師に相談しましょう。
また、ガラガラうがいは、先にくちゅくちゅうがいをして、口の中の汚れをある程度、取り除いてから行うことをおすすめします」(以下、「」内は岩尾さん)
持病など特殊な事情があるケースを除いては、重曹うがいは毎日行っても安全とのこと。いつものうがいに重曹をプラスするだけのお手軽ケアなので、ぜひ試してみましょう。
重曹を使った歯磨きの方法
null重曹を使った歯磨きの方法はとてもシンプル。歯磨き剤に重曹を少量振りかけて、いつも通り歯磨きするだけでOKです。口臭や歯の黄ばみを予防する効果が期待できます。目安は週に2~3回程度。
「歯磨きに重曹をプラスした際は、すすぎをしっかり行ってください。重曹の働きで汚れがよく落ちるので、クチュクチュうがいを5~10回は行って汚れを口の中に残さないようにしましょう」
口臭や歯の黄ばみを予防するには日々のケアが欠かせません。重曹を使ったうがいも歯磨きもとても簡単な方法なので、ぜひ口腔ケアに取り入れてみましょう。
重曹を使った洗顔の準備「重曹パッチテスト」
nullナチュラル素材の重曹は、肌にも安心して使えます。とはいえ、体質によってはトラブルが全くないとは言い切れないので、使用にあたっては、必ずパッチテストを行いましょう。
重曹少々を同量の水でといて、二の腕の内側に塗り、そのまま一晩おきます。翌日何も変化がなければ、次項で紹介する重曹スクラブを顔や全身に使ってもOK。
他方で、赤くなったり、かゆみが出たりした場合は、すぐに洗い流して使用を中止しましょう。
重曹を使った洗顔方法
null小鼻など汚れやすく、くすみが気になるパーツは、液体石けんに重曹と酢を加えたスクラブ洗顔料でケアしましょう。重曹にはスクラブ作用がありますが、酢を加えてフワフワのホイップ状にすることで、毛穴の奥に詰まった汚れを優しく落とすことができるんです。
(1)25mlの液体石けんに1/2カップの重曹を加えて混ぜる
(2)酢大さじ1を加え、泡立つクリーム状になるまで混ぜる
(3)気になる部分に泡をつけて優しくマッサージし、ぬるま湯で洗い流す
(4)収れん化粧水などで毛穴を引き締める
上記の洗顔方法において、何か注意すべき点はあるのでしょうか?
「スクラブ洗顔は、やりすぎると肌に負担がかかるおそれがあるので、週1~2回を目安に行いましょう。夏場など皮脂が気になる時期でも週2回で十分だと思います。
また、重曹を使った歯磨きと同様、しっかり洗い流すことが大切です。肌表面にざらざらが残らないように、ぬるま湯で完全にすすぎましょう」
なお、“重曹+酢”の掃除術では、酢のかわりにクエン酸を用いることもありますが、上記の洗顔においては、クエン酸よりも酢のほうが重曹との反応がよく、素早くフワフワの泡を作りやすいとのこと。
どうしても酢のにおいが苦手……という場合はクエン酸で代用するのもアリですが、洗顔を手早く行うには“重曹+酢”の組み合わせがおすすめです。ちなみに、酢は揮発性があって、洗顔後ににおいは残りませんのでご安心を!
掃除や料理といった家事だけでなく、口腔ケアやスキンケアにもぜひ重曹を活用していきましょう。
【監修】
岩尾明子・・・未来型ナチュラル生活研究家。博士(栄養学)。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。
【参考】