1:本選びでつまづいた!
nullまず、読書感想文を書く以前に「どんな本を読んだらいいかわからない」という声です。
「図書館で本を選ぶのが大変」(43歳・主婦)
「本を読まないのでまず何か読ませるのが大変」(42歳・その他)
以前『kufura』が特集した読書感想文講座において、国語講師の吉田裕子さんは、本の選び方の大前提として「子どもが読みたいと感じている」「子ども自身が自分で読み切ることができる本であること」と述べています。
子どもの読書欲を高める方法としては、子どもが選んだ本に対してネガティブなことを批評をしないことも重要なんだとか。
今回のアンケートでは、子どもが良い本と巡り合えたケースもありました。
「夏休み前にたくさん本を買っておくのがおすすめ。夏休みになってから選び出すと、時間に追われて大変」(47歳・主婦)
「ちょうど妹が生まれたので、子どもの境遇に似た本があったので、気持ちが分かるのかスラスラと書いていた」(49歳・総務・人事・事務)
「引越しで友達と別れる本を読んで、自分の引越し体験と絡めて書けたのがよかった」(38歳・主婦)
共感しやすい本、関心のあるジャンルの本と巡り合えると感想を書きやすいようです。
2:「あらすじ」「まるうつし文」になってしまった!
null続いて、感想文を書き始めたものの、内容があらすじになってしまったという体験談です。
「9割があらすじ・感想はほんの少しだけ」(41歳・パート・アルバイト)
「子どもも私も国語が苦手なので、どうゆう風に教えて良いのか困る。ただただ、本に書いてある内容を書き写すだけになってしまっている」(36歳・パート・アルバイト)
「子どもが読書感想文で“全部書けたよ!”と喜んで見せてきたが、ほとんど本の内容を丸写ししていた。一生懸命書いていたけど、反応に困った私でした」(36歳・主婦)
読書感想文のあらすじのボリュームは多くても3分の1程度にとどめておきたいもの。読んでいない人にも本のだいたいの内容がわかるようにまとめます。物語文の場合、「起承転結」の“起”に力点を置く子が多いので、物語の山場を中心に書くようにしましょう。
3:単調な文章の繰り返しになってしまう
null完成した文章を読んだら、同じ語尾が繰り返されていた、というエピソードです。
「低学年の息子が危険生物の本をセレクト。“スズメバチがこわいとおもいました。セアカゴケグモもこわいです。ホオジロザメはおそろしいです。マダニはきもいです”……(以下、同じ調子で続く)。確かに感想だけどそりゃないぜ、と思わず笑ってしまいました」(40歳・その他)
「“楽しかった”“おもしろかった”で終わってしまい、内容は親が考える始末になってしまった」(41歳・総務・人事・事務)
「なんでも“おもしろかったです”という感想なので手直ししようがない」(45歳・主婦)
箇条書きのように「面白かったです」「楽しかったです」の羅列になってしまうことは珍しくありません。そのような場合には、感想をいきなり清書せず、構想メモを作ることで文章の深みをもたせることに役立ちます。
「なぜおもしろかったのか」「どこが怖かったのか」などを箇条書きにすることで、文章をふくらませやすくなります。
4:文字数が足りない!
null原稿用紙がうまらない、という声です。
「原稿用紙何枚と決まっているが、1枚以上に満たない感想文を書くので困る。本人も長く書けるようにしたいのだけど、なかなか上手く書けないため困る」(36歳・パート・アルバイト)
「毎回短くて、付け加えるのに困る」(37歳・主婦)
簡単に文章のボリュームを増やすコツとしては以下のような方法があります。
・自分の体験を加える
・作文中の1つのエピソードを深く掘り下げる
・締めにこの本を誰にすすめたいか、その理由について述べる
5:後回しにしてしまい、夏休みが終わってしまう!
null読書感想文に苦手意識があり、最後まで残してしまう子も見られます。
「子どもがなかなか書こうとしてくれず、夏休み最終日までもめたのが大変でした」(48歳・主婦)
「夏休みの最後まで残っている宿題で、本を読む時間もないので、アニメ化されて見たことがある本について感想を書いていた」(48歳・主婦)
読書感想文は、「本選びと熟読」「構想メモとあらすじ作り」「マスのある紙に下書きをして清書」という3ステップが重要。いきなりうまく清書することはハイレベルで誰でも壁にぶつかってしまうと思います。一番の近道が3ステップを順番に踏んでいくことです。
以上、今回は「子どもの読書感想文」にまつわる印象的なエピソードをご紹介しました。
まだ夏休み期間はたっぷり残っています。本をより深く理解することにつながるような読書体験ができたらいいですね。
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