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あえるだけ!「たっぷり生ピーマン」と「5分づき米」で体調リセットごはん【お米農家のヨメごはん】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・16歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載148回目。

今回は、玄米よりもお手軽な分つき米について、そして、農機具と向き合う冬の作業所の様子をお伝えしたいと思います。

カラダが重い日のリセットごはんは…

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年末年始、日常とは少し違う生活リズムで心身ともにコリがたまっている、ような気がする。
こういう時は、滋味深いご飯が一番。

お米とお味噌汁とお野菜と。身体がそんな食事を求めている。

さてお米はどうしようか、白米はちょっと違う気がする。かといって、玄米も少し重いような……。

ならばと、久しぶりに分つき米を炊く事にした。

玄米は籾(もみ)から籾殻(もみがら)を取り除いた茶色いお米で、ヌカ層と胚芽を取り除く精米という工程を経て白米になる。

ヌカ層と胚芽を綺麗に取り除けば白米だが、あえてヌカ層と胚芽を残したお米を「分つき米(ぶつきまい)」という。

7分づきは7割ほど取り除いた白米に近い分つき米、3分づきは3割で玄米に近い分つき米。その間の5分づきや、逆にほぼ玄米の1分づきなどもある

栄養たっぷりのヌカ層と胚芽が残るので、栄養価を考えると嬉しい分つき米。玄米と違って気軽に炊けるのでお手軽だ。分つき具合にもよるけれど、7分づきならほぼ白米と同じ炊飯方法で大丈夫、5分や3分づきはいつもより浸水時間を長め・いつもより少し水を多くして炊く。

写真は5分づきのお米。ほんのり茶色味を帯びて、ヌカの香りも楽しめる。玄米のように一晩かけて浸水したり、圧力鍋を使ったりといった事は不要だ。何より食べやすい。

玄米は少し胃に負担がかかるとか、パサッとした食感が気になるという方でも、分つき米なら大丈夫な場合が多い。

分つき米に合わせたおかずも、油で炒めたりせず和え物に。

塩をふってしんなりさせたピーマンの細切りに、塩昆布とツナを和えたもの。奥に薄っすら写っているのは、トースターで焼いただけの椎茸。

それと、大根のお漬物。

根菜のお味噌汁とで、いただきます!

齢を重ねて、こんな食事が毎日続いてもいいなと思うようになった。けれど、我が家にはまだまだ育ちざかり食べざかりの娘がいる。

やっぱり物足らなさそうなので、たまの楽しみにしておこう。

農機具のメンテナンス

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さて農作業の方はというと。

寒くて暗くて風ビュービュー、大荒れの日が多い日本海側の冬なので、外作業はほとんどなし。基本的に、作業所の中で農機具と向かい合う日々だ。

年が明けると少し気持ちにも時間にも余裕が出てくるので、農機具の掃除や整備をする。じっくり農機具に向き合える、ある意味で贅沢な時間だ。

コンバインを綺麗に隅々まで掃除。外せる部品は全て外して、内部の奥の奥までしっかりと。

そして部品を外していたら、旦那さん、ふと気になったらしい。この、オレンジ色の部分を違う色に塗装したい、と。塗装は旦那さんのもう、趣味なのかもしれない(参照:連載134回)。

自分の好きではない色の農機具に乗っていると、気分が上がらず作業効率も上がらない、というのが旦那さんの主張。

わかるような、わからないような。
ともあれ、この時期はそんな遊びのような作業にも没頭できる時間的余裕があるようです!

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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