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うちの子、挨拶はできる?手土産は…?「初めてのお泊まり」の注意点&準備しておきたいもの

だんだん寒さも落ち着いてきて、これからの春休みやGWは、友達の家にお泊まりをさせてもらう……なんていうイベントが増える時期。特にお泊まり経験が少ない場合、よその家で迷惑をかけないかなど、心配がつきませんよね。

そこで『kufura』では、20~40代の子どものいる男女207人にアンケート調査を実施。友達の家を対象とした「子どものお泊まり」について教えてもらいました。

友達の家にお泊まりをした経験がある子は約2割

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そもそも、一般的に「友達の家でのお泊まり」を経験したことがある人は、どのくらいいるのでしょうか? アンケート結果は、このようになりました。

【お子さんは、友達の家にお泊まりをしたことがありますか?】

経験がある・・・22.2%(46人)

まだ友達の家に泊まったことがない・・・77.8%(161人)

また、「経験がある」と答えた人の「初めてお泊まりをした時の平均年齢」は、8.21歳でした(※「18歳以上」という回答は18歳として計算)。小学校低学年ごろになると、だんだんとお泊まりを経験する子が増えてくるようです。

アレルギー対策やタオル…挨拶よりも重要かもしれない準備とは?

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生まれて初めて友達の家に泊まるのは、子どもにとってかなり刺激的なことでしょう。だからこそいつも以上にはしゃいでしまい、親の立場からすると「他人様の家で迷惑をかけないだろうか?」と不安になるものです。できる限り先方の負担を減らしたいものですが、具体的にどんな対策をすればいいのでしょうか?

そこで今回は友達の家にお泊まりをした経験を持つ子どもの親に「準備しておいたほうがいいこと、いいもの」を尋ねてみました。

■とにかく行儀よく!「挨拶をする」「出されたものは残さず食べる」

子は親の鏡と言われますが、子どもが他所で行うふるまいは、ある意味私たち親の育て方が試される部分があります。しっかり挨拶ができるか、出されたものは残さずに食べられるかなど、親として気になる部分はさまざまですが……。

「きちんと用意してもらったご飯はおいしく食べて大きな声で迷惑をかけないようにしなさいと教えた」41歳女性/主婦/お泊まりデビュー・10歳)

「挨拶をする、みんなが喜ぶ食べ物を持っていく、勝手に人の家の物を触ったりしない」43歳女性/その他/お泊まりデビュー・13歳)

「子どもとはご挨拶や返事などはしっかりとルールを決めています」37歳女性/主婦/お泊まりデビュー・4歳)

「子どもにはごはんの時のお行儀について。残すのは失礼で食べれないお料理が出たら、素直に食べる前に食べられないことを伝えてとは言っておきました」43歳女性/主婦/お泊まりデビュー・6歳)

ちなみに筆者は子どもが小学生のころ、家に何度も子どもの同級生を泊めた経験があります。我が家は男児でしたが、正直きちんと挨拶ができる男児なんて高学年になってもほぼいません! みんな“友達とお泊まり”という非日常体験に興奮しており、それどころじゃない。小学生男児なんてそんなものです。

しかし中学生になって、一度我が家へお泊まりをした際は、皆きちんと挨拶をしてくれました。どんな子でもちゃんと成長するので、焦らずにいきましょう。

■子どもだけに任せるのはやはり心配「アレルギーを伝える」

泊まりに行った先の料理は何でも残さず食べたいところですが、食物アレルギーでそれができないこともあります。

子ども自身がわかっているから……と思っても、誤って食べて体調が悪くなってしまう恐れもあるため、事前に早めのタイミングで親から伝えておくのがお互いのためです。

「子どものアレルギーがある場合は早めに伝えておく」38歳女性/主婦/お泊まりデビュー・5歳)

「相手家族にアレルギーを伝えたり、好き嫌いな食べ物を伝えておく」41歳女性/その他/お泊まりデビュー・18歳以上)

「アレルギーの薬と服用するタイミングを相手の親に伝えた」48歳男性/営業・販売/お泊まりデビュー・13歳)

意外と重要なのが「薬を服用するタイミング」。前提として毎日服用している薬がある場合、自分で対応できないうちはお泊まりを避けた方がいいと思います。

しかし自分で薬が飲めても、友達といて楽しくなるとそれを忘れてしまうのも“あるある”。相手の親に一声かけてもらうか、親が自分で子どもにLINE等で念を押すかなどの対策が必要です。

■借りると洗濯物の負担増?「タオルを持参する」

お泊まりに必須なものとして真っ先に思いつくのは着替えと歯ブラシ。しかし経験者からはそれに加えて「タオルを持参した」という声が聞かれました。

「タオル類は相手の家に手間がなるべくかからないように持たせたい」49歳女性/主婦/お泊まりデビュー・8歳)

「着替えとタオルは多めに持たせました」43歳女性/主婦/お泊まりデビュー・18歳以上)

「タオルを必ず持たせた方がいい」38歳女性/主婦/お泊まりデビュー・5歳)

なぜタオルを持参したほうがいいのでしょうか? 今回は明確な理由が記載されていませんでしたが、筆者はおそらく「タオル(特にバスタオル)を貸すと、洗濯物の負担がかなり増えるため」と推測します。

1人分くらいならそれほどでもありませんが、23人をお風呂に入れてバスタオルとタオルを貸すと、それだけで普段より洗濯物の分量が増え、洗濯機を回す回数や干す手間も増えるのです。お風呂に入れてもらう際には、タオルとバスタオルは必ず持参することをおすすめします。

お泊まり経験者の約9割が手土産を持参している!

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また初めて子どもが友達の家へお泊まりに行く際、気になるのは「手土産を持参するべきか」ということ。そこでお泊まり経験のある子どもを持つ46人に、初めてお泊まりに行った際の手土産について質問。すると84.8%と、ほとんどの人が持たせていたことが分かりました。

【お子さん(第一子)が始めてお泊まりに行った際、手土産は持たせましたか?】

持たせた・・・84.8%(39人)

持たせなかった・・・15.2%(7人)

しかし問題は手土産の内容。どうせなら喜ばれるものがいいけれど、かえって気を遣わせるものは避けたいものです。そこで経験者に「実際に持っていたもの」を尋ねてみました。

■友達宅のお呼ばれの大定番手土産「お菓子やジュース」

圧倒的に多かったのはケーキ類なども含めた「お菓子やジュース」。子どもたちが喜ぶのはもちろん、余った分はそのお家で食べてもらうこともできます。お泊まりに限らず、子どもが友達の家へお呼ばれする際なども含めて、定番となっているチョイスといえそうです。

「親御さん用に万人受けするクッキーを持たせた」48歳女性/主婦/お泊まりデビュー・13歳)

「焼き菓子がいいというので、皆知っているシャトレーゼでオシャレな焼き菓子の箱を持っていった」41歳女性/その他/お泊まりデビュー・18歳以上)

「みんなで食べれるお菓子セット。高級なものではなく、お友達と一緒に食べれるお気に入りのお菓子を数点持たせました」40歳女性/主婦/お泊まりデビュー・11歳)

「子どもが集まると、お菓子をたくさん消費するので、大量のお菓子と、アイスクリームを持たせました」44歳女性/その他/お泊まりデビュー・5歳)

よく泊めていた側である筆者個人の意見ですが、私が子どもに手土産を持たせるなら、お菓子類は避ける可能性が高いです。その理由としては主に2つあって「子どもがそのお菓子やケーキを食べると、もれなく部屋が散らかる(ケーキなら洗い物が増える)」、「食べきれないお菓子を持て余すことが多い」です。

かといって手土産が何もないのは寂しいので、よく活用するのがLINEでつながっている友人にプレゼントを贈れる「LINEギフト」です。スターバックスコーヒーやミスタードーナツなどで、いつでも使える1,000円くらいのクーポンを、よく手土産がわりに贈っています。

■意外な盲点!でもけっこううれしいかも?「朝食のおかず」

今回盲点だったのが手土産に「朝食のおかず」を選んだという意見。朝早くに準備させる手間を考えたら、確かにあるとうれしいかもしれません。

「他にも何人も一緒に泊まる事になっていたし、急だったので、翌日の朝食にできそうなパンや果物や飲み物などを持って行った」38歳女性/主婦/お泊まりデビュー・5歳)

「みんなで食べれるお菓子や朝食のパンなど」27歳女性/その他/お泊まりデビュー・2歳)

「ウインナーとミートボールを持たせた。朝食のおかずに使えて子ども全員の好物でもあるし、もし余ればお弁当のおかずにも使ってもらえるから」42歳女性/主婦/お泊まりデビュー・7歳)

ウインナーとミートボールを「もし余ればお弁当のおかずにも使ってもらえる」といった着眼点でチョイスするセンスに感心! 翌朝の朝食などにも使えるし、確かに喜ばれそうです。ちなみに筆者はよくマクドナルドの“朝マック”を利用していました。

 

今回は「子どもの友達を家に泊める」というケースについては調査していませんが、筆者個人としては、ぜひ泊める立場も一度は体験しておくのがオススメ。経験することでどんなことが大変かを把握でき、それと同時に他人様の子どもをお預かりすることが、いかに大変かよくわかります。

もし今後、子どものお泊まりデビューを考えている人がいたら、お返しとして、“泊める側”もあわせて挑戦してみてはいかがでしょうか? 大変ですが、得るものはとても大きいですよ。

高山恵
高山恵

東京都出身、千葉県在住。短大の春休みより某編集部のライター見習いになり、気が付いたら2022年にフリーライター歴25年を迎えていた。現在は雑誌『DIME』(小学館)、『LDK』(晋遊舎)などで取材・執筆を行うほか、『kufura』などWEB媒体にも携わる。

執筆ジャンルは、アウトドアや子育てなどさまざま。フードコーディネーターの資格も持つ。

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