1:体に刻まれた「動作のクセ」がなかなか抜けない
nullまず、子どもが幼いときに身に着いた動作の“クセ”についてです。
「ドングリを見つけると、拾ってしまう」(35歳・総務・人事・事務)
「もう大きくて抱っこすることはないのに、何か荷物を抱えている時に横揺れしている」(38歳・主婦)
「ポケットに虫がいないか気になる」(52歳・主婦)
「横断歩道を渡るとき、指をさして“右ヨシ・左ヨシ”と言ってしまう」(42歳・主婦)
知らず知らずのうちに身に着いた動作。習慣になるまでには、毎年ドングリを見つけるたびに拾った季節があり、ポケットから出てきたカナブンやセミに驚いた季節があり、体の重心が変わるほどたくさん抱っこをして、子どもを守るために指差し確認をし続けた時期があるんだな……と想像してしまいました。
2:「子どもが大好きだったもの」に目を向けてしまう
null「アンパンマンポテトを店で見かけると子どもが喜ぶと思ってついつい買ってしまう。もうアンパンマンに興味はない年齢になったのに」(42歳・主婦)
「カブトムシを見ると一生懸命に取って虫かごに入れたくなる」(59歳・主婦)
「おもちゃのおまけ付きおかしをチェックしてしまいます」(38歳・その他)
「朝の時間帯は、つい子ども番組をかけてしまう」(45歳・営業・販売)
「サンリオコーナーに寄ってしまう。 子どもはもうサンリオに興味なし」(49歳・その他)
大好きなものを見て子どもが喜ぶ瞬間は、子育てを担う人たちにとって忘れられない幸せな瞬間なのかもしれません。記憶に深く刻まれた子どもを喜ばせるためのプロセスは、なかなか消去することはできないようです。
3:園・学校で「役立ちそうなもの」を取っておいてしまう
null「廃材を何でも取り置きしてしまう」(57歳・公務員)
「サランラップの芯をためてしまう。工作に使えそうなものを取っておく癖」(48歳・主婦)
「ベルマークを切り取って集めてしまう。いつか近所のスーパーに(近くの小学校が収集箱をおいている)持っていこうと思いながら忘れて何年かためている。企業がせっかくやっていると思うと役立てたくなる」(51歳・その他)
家庭のゴミの中には、しばしば保育施設や学校の授業で役立つ工作グッズや実験グッズが含まれています。保護者向けの持ち物のおたよりを見て「あれを捨てなければよかった!」と後悔することも。そんな思いに駆られぬよう、捨てるべき廃材や廃紙を「いつか役立つかもしれない」と保管してしまう……という声がいくつもありました。
4:「我が家の独特な言葉」を使い続けてしまう
null「言葉の使い方。“お茶”を“ちゃちゃ”、“パン”を“ぱんぱん”、“麺類”を“めんめん”などいまだに赤ちゃん言葉で言ってしまうことがある」(44歳・主婦)
「赤ちゃん言葉を言ってしまうことがある」(32歳・主婦)
意思疎通のために、育児の現場で生み出された独自の単語。たとえ正しい日本語ではなくても、かつては家庭の中で“伝える”という役割を確かに果たしていた時期があったんです。
5:過去の「調理習慣」がなかなか抜けない…
null「早起きして夕飯の作り置き。夕方、幼かった子どもに手がかかって夕食をなかなか作れなくて始めたことが習慣になってしまった」(40歳・主婦)
「もう子どもと同居していないのに、ついついおかずを大量に作ってしまいます。消費するのが大変です」(54歳・総務・人事・事務)
夕方の子どものぐずりを見越して朝のうちに作っておく。しょっちゅうお腹を空かせる子どものためのおかずを大量に作っておく。食卓の景色は移ろっていきますが、どこからか「お腹がすいた」という声が聞こえてきそうで今日も手が動いてしまうのかもしれません。
以上、育児のステージが変わっても続けてしまう習慣についてお届けしました。
アップデートできていないかつての習慣。その始まりを想像すると、ちょっと切ない気持ちになるのは、感情を持つ人間だから。機械のように簡単にアップデートできないからこそ、ふとした瞬間によみがえる過去の記憶から幸せを抽出し続けられるのかもしれません。
皆さんにもつい続けてしまう習慣、ありませんか?
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