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移住先ではゴミの分別が10種類!「ゴミ出し」から考える暮らしの変化【湘南に家を建てて移住してみたら…#10】

こんにちは。4歳と1歳、2人の子育てに奮闘中のファッションエディター・小池です。我が家は一昨年春、子育ての環境を最優先に考え、東京都内から湘南へ引っ越しました。そこで初めての家づくりの「理想と現実」や、新しい暮らしにまつわる苦労、引っ越して得たものなどなどを、この連載でお届けしています。

連載第10回目は、いちばんの課題となった「ゴミ出し」と暮らしの変化についてお話しします。

【前回の連載】はこちらから

複雑な「ゴミ出しルール」は慣れるのが大変で…

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引っ越し前、23区内で暮らしていた当時は、ほとんどのものを「燃えるゴミ」として大袋で捨てられるルールでした。でも今住んでいる湘南地域では、10種類もの細かな分類が必要に。

最初は「容器包装プラって?」と分類するのにも時間がかかり、説明書が手放せませんでした(今でもよく説明書を確認しています)。

さらに当時はマンション住まいで、24時間いつでもゴミを捨てられる環境。それに比べて今は、可燃ゴミが週2回、ダンボールなどの紙ゴミは週1回、燃えないゴミは月1回という収集サイクルに。これには頭を抱えました。分け方、出し方のルールに慣れるまで、結局1年近くかかった気がします。

さらに、リサイクルできない家庭系のごみは有料の指定袋に入れて出さなければならないというのも、大きな違いで。ちなみに、いちばん大きいサイズは40L(10枚入り)で800円(税込)。高い……!! 自ずとゴミ問題を真剣に考えるようになったのです。

ゴミ箱は用途によって、この4種を使い分け!

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ゴミの分別は引っ越し前から想定はしていたので、キッチンのシンク下をゴミ箱スペースとして考えていたのですが、正直、全然スペースが足りませんでした。

向かって左から、可燃ゴミ、容器包装プラスチック、おむつ、紙ゴミ。

ゴミ箱は白で統一。可燃ゴミと容器包装プラスチックは、人気の高い『KEYUCA』の「arrots ダストボックスII(27L)」に。価格は2個セットで8,162円(税込)。

娘の出産直後の引っ越しでじっくり悩む時間がなく、とりあえずで購入しましたが、いまのところ満足しています。蓋が左右両開きなので、上部に高さがなくても全開になるところや、ペダルで開閉できるのが便利です。

となりの小さい白いごみ箱は、オムツ用に買った「like-it シールズ9.5 密閉ダストボックス」。4,510円(税込)とお高めですが、これが本当に臭わない! 料理をするキッチンに置いても大丈夫な頼もしさです。オムツを卒業したら、生ゴミ専用にしても良さそうと思ったのも、購入の決め手です。

紙ゴミは基本的に紙袋に入れて捨てるので、買い物したときの紙袋を使っています。来客があったり、洗剤やアルコールなど大容量の容器が空いたときなど、いつもより多くゴミが出てしまうときは、ここだと収まらないので一旦外のゴミ箱へ。

家の外には、Amazonで購入した70Lのダストボックス(ひとつ3,500円くらい)を2つ並べています。ネットで購入したダンボールなども玄関に置きっ放しにせず、ここへ入れるように。

都内暮らしのときは、オムツなどかさばる荷物は、欲しいタイミングで宅配注文していました。でも今は、大きなダンボールで届くものはゴミ収集日の直前に届くようにするなど、受取日時にも気をつけるように。

上は「ビン・缶・ペットボトル」、下は「燃えないゴミと製品プラスチックゴミ」に。

その他のゴミはこちらに。

スタイリッシュな佇まいと、蓋付きという機能性が気に入って購入した「オムニウッティ」の蓋付きバケツは、各3,080円(税込)。20Lサイズがゴミ箱としてちょうどよく、上はビン・缶・ペットボトルを、下は、燃えないゴミと製品プラスチックゴミを入れています。

シンク下はいっぱいなので、パントリー内の冷蔵庫横に重ねて置いています。ダイニングからちらっと見えていますが、生活感が出すぎないデザインなので、気になりません。

「防臭袋」も欠かせない存在に!

いままで使用済みオムツにしか使っていなかった防臭袋が、生ゴミ用に大活躍。いまや欠かせない存在です。

いちばん頼りになるのは、評判も高い「BOS」(写真・中)ですが、お手頃価格で手に入る『ダイソー』の消臭袋(写真・左)も併用。また、「PP食パン袋」(写真・右)も防臭効果が高いことをSNSで知り、これも取り入れてみたら、こちらもしっかり防臭できました。サイズが大きいのと、「BOS」より安く手に入るので愛用しています。

「BOS」はSサイズ200枚入りで約1,890円(税込)、「PP食パン袋」は、Amazonで100枚入り約630円(税込)で購入。『ダイソー』は1袋110円(税込)でした。

……ということで、キッチン&パントリーにゴミ箱が合計5つも! そんなゴミ問題のストレスが少しでも軽減できるよう、紙ゴミ用の紙袋以外はシンプルなデザインの白で統一して、スッキリまとめています。

ゴミの有料化が、エコな暮らしを意識するきっかけに

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ゴミの仕分けや捨て方の変化をきっかけに、キッチン用品にも気を配るようになりました。移住してみると「ゴミの種類や量」が、以前よりずっと自分の暮らし方に、密接に関わってきているのを実感します。

「ビーズワックスラップ」でラップを代用

『ロンハーマン』でたまたま見つけた「ミツロウラップ」。以前から気になっていたので、サイズ違いで買ってみました。

『abeego(アビーゴ)』は、カナダの自社工場で、オリジナルのビーズワックスラップ(ミツロウラップ)を製造しているブランド。オーガニックコットンと麻でできた生地に、ミツロウ、ホホバオイル、天然樹脂のコーティングが施されたビーズワックスラップは、天然の保温性と抗菌性により、包んだ食品の鮮度を長持ちさせてくれるそう。ミディアムが3枚セットで2,970円(税込)、ラージは2枚セットで2,970円(税込)。

ボウルやお鍋などを、蓋のようにカバーしたり、野菜や果物を直接包んだり。ラップの代用として使っていますが、ゴミも減るし長い目で見ると経済的だし、使い勝手も良い感じです。

「abeego オリジナル ビーズワックスラップ」左/ミディアム(3枚セット)2,970円、右/ラージ(2枚セット)2,970円

「シリコーンバッグ」を導入!

食品の冷凍などでよく使う、ファスナー付きのプラスチック袋。とても便利なのでついつい多用していましたが、これは不要になると、容器包装プラスチックゴミ。収集は週1回のみだし、できるだけ減らしたい!……と考え取り入れてみたのが、シリコーンバッグの「stasher(スタッシャー)」。

まずはサイズ違いで2つ買ってみました。原料は食品用品質のピュアプラチナシリコーン100%(プラスチックフリー)で、約3,000回も繰り返し使えるそう。冷蔵、冷凍、湯煎、レンチン、オーブンでも使えるという優れもの(直火や魚焼きグリルはNG)。

しっかり密閉できるので、液体が漏れる心配もなく、食洗機も使えるのでお手入れも楽! なかなか便利で、これは買い足したいと思っていたところ、『ダイソー』でも「シリコーン保存袋」という商品を発見! 340mL、680mL、1Lと3サイズで、340mLと680mLは220円(税込)、1Lは330円(税込)と、「スタッシャー」よりかなりお得!

こちらは、口を留めるロックバー付きで少し仕様は違いますが、ためしに買ってみたところ、使い勝手に問題なかったのでこちらを追加で買い足しました。ロックバーの耐熱温度は70℃なので、本体のみ食洗機、ロックバーは手洗いしています。

左がスタッシャー、右がダイソー。重ねて収納しています。ダイソーは、本体の口をロックバーをスライドさせて留める仕組み。
ダイソーは3サイズ。自立するのが便利です。

「コンポスト」での生ゴミ処理は今後の課題

実は生ゴミ処理機を導入したかったのですが、ゴミ箱だらけになってしまうので、断念。一時期コンポストも試しましたが、できた堆肥の活用に困り、いまは一旦ストップしてます。

使っていたコンポストは「LFCコンポスト」。専用バッグに1日400gの生ゴミを1.5〜2カ月投入し、その後2〜3週間ほどで栄養価の高い堆肥へと変わるというもの。

生ゴミの分解を速め、悪臭の発生を抑える独自の配合基材(生ゴミと混ぜ合わせる原料)や、水や虫の侵入を防ぐ特注のファスナー付きバッグなど、手軽で使い続けやすそうと思って始めました。

実際使い方は簡単で、子どもと一緒に生ゴミを投入したり楽しく使えていたのですが、その頃はまだ娘が小さく、家庭菜園をやる余裕が全くなくてできた堆肥を持て余してしまい……。いまは定期便をお休みしている状況です。

春ごろまでに、庭を整えて家庭菜園にもチャレンジしたいと思っているので、その頃また再開できたらと考えています。

ベランダなど屋根のある屋外で、風通しのいい台の上に設置、とあるのですが、我が家は屋根のある屋外がないので、雨が降りそうなときは屋内へ入れていました(たまに忘れることも……)。

ゴミ出し問題に加え、海が身近な存在となったいま、目につくのは砂浜に落ちているさまざまなゴミ。ゴミ問題の深刻さを目の当たりにする日々で、今まで以上に意識的にゴミの削減に取り組む気持ちが高まりました。

普段からエコバッグやマイボトルの持参をはじめ、靴を買ったときなどは、靴箱はもらわないようにしたり、小さなことをコツコツと気をつけるようになりました。ゴミを削減することと同時に、「ものを大切にする」という気持ちも強まり、本当に必要かどうか、以前よりもよく考えてから買い物するように

手軽で便利な都内暮らしから、ガラッと変わった海街暮らし。引っ越す前は、「すぐ東京に戻りたくなったらどうしよう〜」と不安に思っていましたが、実際に住んでみたら、「もう戻らなくていいや」というのが正直な気持ち。不便ももちろん多いですが、自然豊かなこの土地に、たくさんの魅力を感じています。

 

10回にわたりお届けしてきたこの連載も今回で最終回。これまでご愛読いただきありがとうございました。引っ越してそろそろ2年。少しずつ家の中も整ってきているので、今後はパントリーや子どものおもちゃなど、我が家の収納についてもご紹介していけたらと思っています。

小池百々子
小池百々子

エディター/ライター。『Oggi』『Domani』(小学館)などのファッション誌を中心に、ウェブサイト、ブランドカタログなどで編集・ライティング・ディレクションを担当。毎日笑顔をモットーに、6歳男の子と3歳女の子、2児の子育てに奔走中の40代ママです。2021年春に都内から湘南へ移住。インスタグラム(@mocco_photo)でもゆるりと日々のあれこれをアップしています。

 

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