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ズバリ、何歳まで働きたい?4人に1人のワーママが「70歳以上」と回答。その理由は?

仕事をしながら子育ても頑張る女性たち。「将来の生活も考えて、〇歳までは働こう」や「できれば少し早めにリタイアして、のんびり暮らしたい」など、なんとなく将来の生活について考えたことはきっとあるのではないでしょうか。

そこで『kufura』では、子どもがいる20代から50代の働いている女性71名に、「何歳頃まで働きたいですか?」と聞いてみました。

およそ半数が「60代」まで。残りの半数は?

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まず「何歳頃まで働きたいですか?」と聞いた答えは、次のとおりです。

最も多かったのは、「60~64歳」の31.0%。その後、「65~69歳」(25.4%)、「70~74歳」(18.3%)と続きました。およそ半数の方は、仕事をやめる時期の目安を「60代」と考えているようです。企業が定める“定年年齢”も60代がほとんど。区切りがつけやすいのかもしれませんね。

また、「70歳以上」の答えは合計で25.3%。およそ4人に1人は、70歳を過ぎても「働きたい」と考えていることがわかりました。

その年代まで働きたいと思う理由は?

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では、それぞれの回答の理由について見てみましょう。

「40代」「40歳未満」と回答した人の理由

「老後はできたらのんびりしたいから(貯蓄が不安ですが……)」(29歳/総務・人事・事務)

「自分の体のことを考えたら動いた方がいいのはわかるので、出来るだけ頑張りたいとは思います」(33歳/主婦)

「楽しめる間はまず働きたい」(30歳/その他)

「40代」や「40歳未満」と答えた方は、30歳前後の方の回答が中心でした。「できるまでは働きたい」と、将来のことについて漠然と考えているようです。

「50代」と回答した人の理由

「早めにリタイアして好きなことをしてゆっくりしたいから」(45歳/総務・人事・事務)

「早くのんびり過ごしたいから」(48歳/その他)

「体力維持を考えると、今のベッドメイクの仕事はとても役立つと考えます。 ただ年齢を重ねるとハードだと感じると思うので、せめて娘が大学を卒業するまでは今の場所でと思っています」(38歳/主婦)

「子どもが社会に出るまで」(36歳/その他)

一般的な“定年”よりは少し早い「50代まで」と回答した人からは、「早くのんびり」したいとの声が目立ちました。その他に、「子どもが独立するまで」をひとつの目安にしている方も少なくないようでした。

「60代」と回答した人の理由

「今の仕事が好きだから、働けるうちは働きたい」(47歳/その他)

「60歳でリタイア。動けるうちに旅行がしたい」(41歳/その他)

「体力的なことを考えて、この年齢までは仕事をしたい」(57歳/その他)

「体力があるうちに退職して、第二の人生を楽しみたい」(43歳/金融関係)

「自分のまわりでも、みんなその年齢でバリバリ働いていて若いから」(38歳/総務・人事・事務)

「ほどほどにリズムよく生活しながら、少しだけでも収入を得たい」(43歳/総務・人事・事務)

「今のところ年齢による働きにくさを感じないので、仕事をしていける間は、若さや健康のためにも続けていたほうが精神的に健康でいられると思うから」(50歳/コンピュータ関連技術職)

もっとも回答が多かった「60代まで」については、収入や生活のメリハリなども考えている方が多いよう。また「元気なうちに働いて、残りの人生も楽しみたい」という人生設計を考えている方もいるようですね。

「70代」「80歳以上」と回答した人の理由

「年金ももらえるか分からないので働けるだけ働きたいから」(52歳/その他)

「元気なうちは働かないと収入がないので」(47歳/総務・人事・事務)

「年金だけでは足りないし、暇つぶしに働きたい」(29歳/その他)

「体が動くうちは、社会との関わりを持ち続けていたいから。辞めたら途端にボケてしまいそうだし、子どもと関わる仕事なのでずっと気持ちを若くしていられそうだから」(30歳/その他)

「身体が動くかぎり仕事に趣味に充実していたいと感じているから」(34歳/総務・人事・事務)

「孫にお菓子やおもちゃを買ってあげたいので、なるべく長く働きたいです」(45歳/営業・販売)

「高齢で出産したため、子どもがある程度大きくなるまでは働かないといけないなと感じている」(49歳/その他)

「70代」や「80歳以上」と答えた方は、「できるうちは長く働きたい」と思っている方が大半。老後の資金が不安で……、高齢出産だったため……と経済的な面を理由に挙げる方もいましたが、どちらかと言うと、精神的な充実感を理由に仕事を考えている方が多いことがうかがえます。

 

国立社会保障・人口問題研究所が2021年に実施した「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」によると、第1子出産前後の妻の就業継続率は5年間で5割台から7割に上昇。

育休など子育て支援の制度をうまく活用しながら自身のキャリアを継続させ、子育てとの両立に奮闘するママが確実に増えている一方、仕事をリタイアするタイミングに迷うママもまた増えているのかもしれません。

今は子育てや仕事に追われていても、年を重ねていけば、少しずつ子どもが独立した後の将来を視野に入れていくはず。そんなときに、自分はどんな生活をしていきたいか、考えていきたいですね。

文/佐藤まきこ

 

【参考】

国立社会保障・人口問題研究所「現代日本の結婚と出産 ―第16回出生動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書-」

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