ミキサーという“職人”の顔をもつ、火曜日担当のアシスタントディレクター
null毎週月〜木曜日、朝5時から1時間の生放送『KURASEEDS』。毎日出演しているkufura編集長・サトウのまわりには、番組を支えてくれる、たくさんのスタッフがいます。
このシリーズでは、普段あまり接することのない「ラジオで働く人たち」の素顔に迫りつつ、番組のテーマに沿って、それぞれの「暮らしの中で大切にしてる”暮らしの種”」を聞いていきます。8回目となる今回は、 アシスタントディレクターの神取美佳さんにご登場いただきます。
__KURASEEDSは、月曜から木曜のそれぞれの曜日ごとに、ディレクターさんとアシスタントディレクターさんがタッグを組んで、生放送しています。その火曜日を担当しているのが神取さん。そもそも、ラジオ業界に入ったきっかけは?
「昔から音楽がすごく好きだったのもあって、将来の夢として、レコーディングエンジニアになりたかったんです。それで、ミキサーの勉強をしていたのですが、その過程で、ラジオ制作についても学ぶ機会があったんです。
それがけっこう楽しくて、ラジオの世界に興味をもつようになって、今の仕事につきました」
__じゃあもともとはミキサー志望だったんですか?
「志望というか、KURASEEDSでは番組制作をやっているんですが、今でも仕事の半分はミキサーとして働いているんですよ。同じように放送に関わる仕事なんですけど、やることは全然違うので、両方を同時にやっている人っていうのは、そんなに多くないと思いますね」
__ミキサーのお仕事というのは、具体的にはどんなことをするのですか?
「ラジオにおけるミキサーというのは、簡単にいうと、放送する音を、聴きやすく調整する仕事です。例えば、元の声が大きい人と小さい人がふたりで話しているとき、両方の声がキレイに聞こえるように音量や質を整える、っていうとイメージしやすいかもしれません。
ラジオには声だけじゃなくて、収録済みの素材も入りますし、曲もかかりますし、BGMも流れます。ひとつひとつ音量が違うし、表情も違う音のバランスを整えて、聞きやすいようにする、職人的な仕事ですね」
__そういう職人的な世界だと、仕事を始めたころは苦労したんじゃ…?
「そうですね。きっとどんな仕事でもそうだと思いますけど、当時からミキサーの仕事を覚えながら、制作の仕事も勉強していました。両立しながら仕事を覚える、という点では苦労しましたね。ミキサーの仕事は前日にならないと翌日のシフトが決まらないので、先の予定が立てられなかったり……」
__もともと、すごくラジオ好きだったんですか?
「うーん、ラジオというよりも、やっぱりそこでかかる音楽を追いかけていました。山梨の田舎で育ったので、FMラジオも一局しか入らなくて、無理矢理、感度のいいラジオで、東京の放送を聞いてたりしていました。
なので、音楽はもっぱらCDで聴いていて、ライブなんて、大人になるまで行ったことなくて。そういうところから、レコーディングエンジニアになりたいって思ったのかもしれません。その反動で、上京してからはライブにものすごい行きまくりましたね(笑)」
忙しい生活の心を癒してくれる、大好きなマンガたち
null__暮らしの中の「小さな種」を見つけるという、KURASEEDSの番組テーマにちなんで、ご自身にとっての暮らしの種……自分の生活に欠かせないモノを見せていただきます。神取さんにとって、それはどんなものですか。
「音楽も好きなんですけど、それと同じくらい好きなのが、マンガです。今はあまり自由に出歩けませんし、そもそも前もって休みの日のスケジュールが立てにくい仕事なので、家の中で過ごすことが多くて。
電子コミックも読みますけど、やっぱり大切な作品は本で持っていたいんです」
__どのくらい持っているんですか?
「ちゃんとは数えていないですけど、少なく見積もっても、500冊くらいはあると思います。
あとはマンガ好きから派生して、2.5次元ミュージカルとかも好きですね。仕事柄、前もってチケットが取りにくいので、それほど頻繁にはいけないですけど(笑)」
__特に好きな作品を教えてください。
「うーん、どれも好きな作品ばかりだから、絞るのは難しいんですけど、いま人にお勧めするなら、まずは『赤髪の白雪姫』。ストーリーはもちろん最高なんですが、作品の舞台である異世界の風景や、衣装が毎回素敵なので、そこも大好きなポイントです。
それとは全然違うジャンルの作品なのですが、『文豪ストレイドッグス』も大好き。バトル漫画なんですけど、絵が本当にキレイ。そして先の展開が読めず、ハラハラドキドキしています。朝霧カフカ先生の頭の中が見てみたいと思ってしまいます。
あとは胸キュンもので『ホリミヤ』も大好きです。私自身、中学・高校と吹奏楽部の部長という、ゴリゴリ部活人間だったので、こういう青春を送ってこなかったのもあって、より一層憧れちゃいます。恋愛ももちろんですが、友情もしっかり描かれていて、大人になってから読むと、すごくハマります」
__幅広いジャンルをチェックしているんですね!
「仕事が忙しくても、楽しいマンガに没入できれば、ストレス解消になりますし。早くコロナ禍が落ち着いたら、リアルな舞台やライブに行きたいですね」
耳にもステキな放送をつくるために…ミキサーでも制作でも、一人前のプロフェッショナルに
null__今後、どんなふうに働きたい、というビジョンはありますか?
「そうですね、独り立ちというわけじゃないけど、一人前にはなりたいです。ミキサーとしても、制作マンとしても一人前になりたいですね。
ただ経験値でいうと、両方の仕事をやってる分、どちらも半分になってしまうんです。だから同じ年数やっている人に比べると、どうしても成長が遅れてしまうので、焦る部分は確かにあります」
__でも、どちらもできることは、神取さんの強みですよね!
「そうですね、強みにしていきたいですね。両方やっているから、ということで声をかけてもらう番組もありましたし、自分がディレクター側の立場で、他のミキサーさんと接するときも、意図を明確に伝えやすいということもあるとは思うので。
上手なミキサーさんが担当する放送って、本当に聞き心地が違うんですよ。それは、何かをしながら聞くことが多いラジオにとって、すごく大切なことだと思っています」
今回登場してくれた神取さんが担当しているラジオ番組、J-WAVE『KURASEEDS』。朝5時からの生放送はもちろん、音声配信サービス「radiko」を使ってパソコンやスマホから、24時間視聴可能です。ぜひ一度、お試しください。
【 ラジオ番組 『KURASEEDS』(クラシーズ)】
放送局:J-WAVE(81.3FM)
放送日時:月~木曜日 AM5:00~6:00
「暮らしに役立つ」情報を中心に、一日のスタートをすこやかに、穏やかにリフトアップする番組です。ナビゲーターは、山中タイキさんと『kufura』編集長の佐藤明美。ラジオの生放送の様子は、kufuraのインスタライブで毎日生配信しています。
radikoでは番組終了後から1週間、24時間いつでも無料でお楽しみいただけます!