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J-WAVEナビゲーター・山中タイキ「人前で話すのが苦手だった」少年が、「伝える」仕事についてみたら…【KURASEEDSをつくる人たち#1】

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おうち時間が増えている昨今、ラジオを始めとする音声メディアへの注目度も増しています。朝が早いママも多いkufura(クフラ)読者からは、ラジオを聴きながら朝の家事をこなしているという声もよく聞くところ。

……ということで、この4月より、kufuraとJ-WAVE(81.3FM)がタッグを組んで、ラジオプログラム『KURASEEDS(クラシーズ)』をスタートしています。

ラジオパーソナリティには、どういうきっかけで?

毎週月〜木曜日、朝5時から1時間の生放送『KURASEEDS』。毎日出演しているkufura編集長・サトウのまわりには、番組を支えている、たくさんのスタッフがいます。

このシリーズでは、普段あまり接することのない「ラジオで働く人たち」の素顔に迫りつつ、番組のテーマに沿って、それぞれが「暮らしの中で大切にしてること“暮らしの種”」を聞いていきます!

記念すべき第1回は、番組の顔である、ナビゲーターの山中タイキさんにご登場いただきました。

__朝5時という時間にぴったりの、落ち着きのある低音ボイスでナビゲーターをつとめている山中タイキさん。ラジオパーソナリティになったきっかけは何だったのでしょう。

「そもそもは、映画の仕事につきたいと思って、N.Y.にある大学への留学を目指したことがきっかけです。その準備として高校卒業後に英語を日本の専門学校で学んでいたのですが、担任の先生が学生時代にアメリカの大学でラジオ学科を専攻していたんです。それを機に少しずつラジオを聴くようになりました。

実はそれまで、あまりラジオに触れたことがなかったんです。ラジオ番組がどういうものなのか、大人になるまで詳しく知りませんでしたし、高校生の頃に友達がラジオの話をしていても、何が面白いのかわかっていなかった。

そもそも、人前で話すことが苦手だったんですよ。たとえば面接とかも苦手すぎて、想定問答を丸暗記して臨むようなタイプだったですし……」

__それは意外ですね!それがどうして、ラジオパーソナリティという「話す」仕事につくことに?

「日本に戻って、フラワーデザインや音楽イベントに携わる仕事をしているとき、J-WAVEナビゲーターのオーディションを見つけたんです。

専門学校の先生との縁もあったし、まったく未知の世界を知るチャンスだと思って、なんとなく挑戦してみたら合格、それからしばらくして早朝や週末のレギュラー番組や、単発の番組をやらせてもらえるようになって……今に至ります」

__では、巡り巡って天職と呼べるお仕事に出会えた、っていう感覚ですね。

「うーん、天職とかって考えたことはないですね。そもそも、ラジオパーソナリティを“仕事”とは違う感覚でとらえているのかもしれません。ラジオで話すことって、普段の生活の延長線上にあることなんですよね。ラジオで扱う音楽やアートに関することも、僕にとっては暮らしに欠かせない生活の一部です。なので、きっちりと“お仕事です”っていう感覚ではないんです。

同じく“話す”仕事でいうと、イベントのMCなどは、決まっている内容をきちんと伝えることが求められるので、仕事っていう意識は強い。そこが、ラジオパーソナリティの特別なところかもしれませんね」

海外絵本の魅力って…。忙しい大人にこそ手に取ってほしい理由

__『KURASEEDS』は、暮らしの中の「小さな種」を見つけるというのが番組テーマ。それにちなんで、ご自身にとっての暮らしの種……自分の生活で大切にしてるモノを見せていただきます。タイキさんにとっての暮らしの種は?

絵本です。特に海外の絵本を集めています。なかなか日本では手に入りにくいんですよ」

__タイキさんは、海外絵本の専門店「yack yack books」を主宰、世界中から集めた絵本の紹介や絵本販売を行っているんですよね。絵本との出会いは?

「ラジオの仕事を始める少し前ですが、半年間くらい、イギリスでアートの勉強をしていたんです。そこでクラスメイトから“絵本をつくりたいんだけど、絵を描いて”って頼まれて。女の子のセイウチがヨガをするっていうお話だったんですが、その準備のために、いろいろな絵本を手に取ったんです。改めて絵本を見てみると、これは大人の目線からでも素敵だな、と気づいたんです

最近、タイキさんが入手した絵本の中のお気に入りたち。切り絵のノスタルジックなタッチが印象的な一冊(写真上)は、パリ出身の絵本作家、レティシア・ドゥヴェルネによる「LA DANSE DE LA MER(海は踊る)」。文字のない、絵のみで構成された作品です。

__特に、どんな絵本に惹かれますか

いちばんいいのは、文字がない、もしくは文字が最小限で余白がたくさんある絵本。文字があると、無意識で文字の内容から理解しようとしてしまう。美術館で絵画を見るときに、作品そのものよりもキャプションをじっくり見てしまう人が多いっていう話を聞き、確かに自分でもそういう部分があるなと思ったんです。

海外のギャラリーは作品だけが展示されていて、余計な説明はないことが多い。作品を見た人が、各々で理解を深めていくんです。それは絵本にも通じることがあって。文字があると、そこから作者の意図をつかみとろうとしてしまって、絵本なのに実はあまりじっくり絵を見ていない、ということにも

__確かに、日本人は特に、その傾向が強いようにも感じますね。

「文字がまだ読めない子どもは絵だけを見るから、まったく違う視点から本と向き合っていて。僕も、3歳になる自分の子どもと一緒に絵本を見ていると、新しい発見だらけです。

絵本は、子ども向けに作られているものが多いけれど、実はイマジネーションをふくらませたり、インスピレーションをはたらかせたりするのが、愉しいんですよね。だから大人にこそ必要なんじゃないか、と。

そんなふうに感じさせてくれる絵本を見つけて、それを気に入ってくれる人に届ける……そういうアクションになればいいなと思って、yack yack booksを続けています」

1時間、ひとつのテーマにじっくり向き合う…そんな『KURASEEDS』を育てていきたい

__受け手がイマジネーションをふくらませるというのは、ラジオのお仕事にも通じるところがありそうですね。

「確かにそうですね。この番組は“毎日の暮らしのヒント”をお届けしているのですが、番組の放送時間1時間をたっぷり使って、ひとつのテーマを深堀りするようにしています。

10分とか15分とか、短い時間で情報をどんどん連打するタイプの番組は、僕はあまり得意ではないし、朝5時というオンエアー時間には、フィットしないかな、と思っていて」

__確かに、その番組のペースが、朝時間を心地よくしているのかもしれないですね。そんなタイキさんが今後、番組でやってみたいことは何でしょう。

今、僕は週に何回か、自宅のある逗子からリモートで出演しているんです。六本木のスタジオからの放送とはまた違ったテンションで番組を届けられるので、新鮮なんですよ。

今後、状況が変わって自由にいろいろなところに行きやすくなったら、海外とか海辺とか、意外なところからも、放送してみたいですね。その場所ならではの朝の空気を、リスナーの皆さんにも届けられたら、と思います」

撮影/小林美菜子


山中タイキ 

東京都出身。専門学校卒業後、ニューヨーク州立アルスター校に留学。
ロンドンでは美術学校でイラストレーションを学び、アートを通じたコミュニケーションを体感。
現在は、ラジオパーソナリティ・イベントMC・ナレーションのほか、アート関連の仕事も行いながら、暮らしを彩る音楽や芸術等を発信。また絵本専門店「yack yack books」を立ち上げ、世界中から集めた絵本の紹介や絵本制作も行っている。

インスタグラム:@taiki.yamanaka


 

【 ラジオ番組 『KURASEEDS』(クラシーズ)】

放送日時:月~木曜日  AM5:00~6:00 J-WAVE(81.3FM)

「暮らしに役立つ」情報を中心に、一日のスタートをすこやかに、穏やかにリフトアップする番組です。ナビゲーターは、山中タイキさんと『kufura』編集長の佐藤明美。ラジオの生放送の様子は、kufuraのインスタライブで毎日生配信しています。

radikoでは番組終了後から1週間、24時間いつでも無料でお楽しみいただけます!

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