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適したフォントがあるって知ってた?「プレゼン資料」を作成するコツを伝授【届く、響く! プレゼンのお作法】vol.6

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「何かを習得しようとしたとき、大切なのは “型”を覚えること。基本が身につくので失敗を減らすことができるのです。また、“型破り”という言葉もあるように、ちゃんとした型を身につけてから、それをはみ出たり破ったりすることでオリジナリティや独創性も生まれます」と話すのは、チームビルディング・コンサルタントの尾方僚さん。これは、プレゼンや発表会においても言えること。構成や話し方はもちろん、プレゼンの資料作成においても“基本”をおさえておきたいもの。

【届く、響く! プレゼンのお作法】6回目の今回は、プレゼンや発表会のための「資料作成のポイント」について教えていただきました。

クイズ! プレゼン発表の資料に適したフォントは?

突然ですが、ここで質問です。

Q.プレゼンや発表会の資料に適したフォントは、次のうちどれでしょうか?

a.明朝体

b.ゴシック体

c.ポップ体

「資料に適したフォントなんてあるの?」「使うフォントは好みでよいのでは?」と思った方も多いでしょう。ズバリ、正解は……

A.「b.ゴシック体」です。

一般的に各種資料は明朝体のほうが多い気がしますが、プレゼン資料にゴシック体がいいのはなぜなのでしょうか? 順を追ってご説明していきますね。

おさえておきたい! 「プレゼン資料の基本事項」3つ

プレゼン資料を作るときの基本事項について、大きく3つに分けてみます。まずはプレゼンのシナリオに沿った構成、次に資料の枚数と長さ、そして文字、色、デザイン、仕掛けなど“見栄え”に関わることです。

(1)プレゼン資料の「構成」

プレゼンの内容や発表会の種類によって多少の差は出てきますが、基本的なプレゼンの流れは以下の通りです。

・始まりの挨拶

・自己紹介

・プレゼンの概要と目的:資料の目次ページで説明

・プレゼンの構成を紹介

・何章分かの章を説明:大項目、小項目でそれぞれ説明を裏付ける談話やデータを入れ込みながら展開

・結論、結果(明確なものがある場合)

・内容のおさらい:再び資料の目次ページを見せながら

・質疑応答

・聞き手へのお礼 ーグランドフィナーレー

そして、資料は以下のようにプレゼンの構成に連動して作りましょう。

・表紙

自己紹介

プレゼンの概要、目的

目次:プレゼンの全体像をあらかじめつかんでもらう

章の見出し

・大項目の見出し

・大項目の具体的な説明:データ、グラフ、写真やイラストなどを適宜入れ込む。大項目の説明が必要ない場合はナシ。

・小項目の見出し

・小項目の具体的な説明:データ、グラフ、写真やイラストなどを適宜入れ込む

※ 章の見出し → 説明は、そのプレゼンに必要な分だけ展開

結論、結果(明確なものがある場合)

「目次」は一目で全体像が把握できるページです。冒頭だけでなく、終盤の「おさらい」や「質疑応答」にも活用しましょう。

vol.5「“プレゼンの資料作成”でNGなことって? 覚えておきたいコツを伝授」でもお伝えしましたが、くれぐれも「自己紹介」ページをおろそかにしないこと。

なぜ自分がその場で話すのか、肩書や経歴をもって伝えます。話し手の権威付けをしておくことで聞き手は話を聞く意義を感じ、納得して耳を傾けてくれやすいからです。

喋ることが得意でプレゼンすることに慣れている人は、場合によっては話を裏付けるためのデータや写真などだけで済ませることもありますが、これは上級者。

慣れない人や少しでも不安がある人はきちんと資料を用意して臨みましょう。

(2)プレゼン資料の「枚数」と「長さ」

資料のボリュームもプレゼンの規模や内容によって異なりますが、あまり多すぎるのは考えもの。

自己紹介で1枚、概要で1枚、各章の説明で1枚ずつというように、基本的に資料1ページ=1テーマにしましょう。

ひとつのシートにびっしり文字を盛り込むと見づらくなるうえ、話を聞くことと目でみることで情報量が多すぎて、内容そのものが理解しにくくなる傾向にあります。また、聞き手にストレスを与えることにもなりかねません。

口頭で説明する時間配分は、1ページ3分以内を目安に。例えば30分が持ち時間で質疑応答の時間が5分だとすると、見出しやデータ・グラフ・写真などのページを除いて8枚程度が適切でしょう。

(3)プレゼン資料の「文字」「デザイン」「色」「仕掛け」

資料の見やすさは、文字やデザイン、レイアウトによっても大きく左右されます。見やすい資料を作るためにはどうすればよいのか、主なポイントを挙げてみましょう。

・見栄え

装飾は最小限にとどめ、全体的に“シンプル”を心がける。

・文字サイズ

視認性とごちゃつかないために、文字はできるだけ大きく。

・フォント

基本は適度な太さのゴシック体で。資料が手元にない場合、明朝体だと見づらい場合があり、ポップ体は時代錯誤のイメージを与えてしまうことも。

・色

コーポレートカラー、プレゼンする商品やサービスのイメージカラーをベースにして、色をたくさん使いすぎない。

・仕掛け

話やテーマに関連するデータ、グラフ、イラスト、写真を適宜用意しておく。プレゼンにメリハリがつき、聞き手の印象に残りやすい動画も効果的。

PowerPoint(パワーポイント)をスライドで見せる場合は、“アニメーション効果”を使うと操作が増え、挿入するタイミングなども考える必要があるため混乱の元になりがち。仕掛けをしたいなら動画か画像がオススメ。

 

いかがでしたか? 資料は聞き手の理解を促す材料であり、伝えたい重要なキーワードやメッセージを印象付けるためのもの。あくまでもメインは“話”で、資料は補助アイテムと考え、全体的にシンプルな作りを心がけてください。適切な資料で、ぜひスマートなプレゼンや発表会を実現しましょう。

次回は、実際にプレゼンするときの「資料と口頭のバランス」についてお伝えします。


 

【取材協力・監修】

チームビルディング・コンサルタント

尾方僚

大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。

【参考】

尾方僚(2011)『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)

尾方僚(2007)『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニケーションズ)

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