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違いは何?面接で「マイナス印象を与える話し方」「好印象を持たれる話し方」【森本千賀子の転職アドバイス】

面接では、これまでお伝えしてきたとおり、経験やスキルを適切に伝えること、転職理由や志望理由について納得させることが大切です。しかし「話す内容」だけでなく、「話しぶり」にも注意してください。

私は転職エージェントという立場上、面接に同席することも多いのですが、応募者の方の話しぶりを聞いていてヒヤヒヤすることもあります。次のような話し方は相手にマイナス印象を与え、評価ダウンにつながるのですが、本人は話す内容に集中するあまり気付いていないものです。くれぐれも気をつけてください。

面接前に要チェック!相手にマイナスの印象を与える話し方

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●いつの間にかなれなれしい口調に

面接官が同世代、または自分より若い人の場合、あるいはとてもフレンドリーな人の場合、最初は丁寧に話していた人がなれなれしい口調になったり、タメ口が混じってきたりすることがあります。リラックスした雰囲気で、話が弾んだとしても、最低限のマナーはわきまえましょう。

●度を超えてかしこまりすぎ

「~でございます」「~致しております」などの過剰な尊敬語・謙譲語を連発。丁寧なのは悪いことではないのですが、どこかぎこちなさを感じさせ、コミュニケーション力に疑問を持たれます。

●相手の話にかぶせる

面接官が質問するとき、言葉を終えるか終えないかというところで「それはですね」と話し始めてしまう、せっかちな方をよく見かけます。相手は「自分の言葉を遮られた」と不快に感じますし、「落ち着きがない人」という印象を与えます。

●感情的に反論

弱みやコンプレックスを感じている部分を指摘されたときなど、つい感情的になって言い返してしまう方もいらっしゃいます。実は、面接官の中には、わざと意地悪な質問をして反応を見ている人もいます。冷静さを失わず、欠点を素直に認めた上で、「カバーするためにこんな努力をしています」と答えられれば評価がアップします。

●ダラダラと話し続ける

相手がうんざりしているのにも気付かず、話し続けてしまうケースも多数。説明はなるべく簡潔に。相手の表情にも目を配ってください。

面接者が感じる「印象が良くなる話し方」とは

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では、好印象を与える話し方とはどんなものでしょう。面接官から聞いた声と、私が面接に同席していて感じることをお伝えします。少し意識してみてください。

●「経験・実績」は冷静に、「やりたいこと」は熱く

経験してきた仕事内容や実績などは「客観的事実」として淡々と説明するのが○。熱が入りすぎると、「思い込みが強そう。もしかして事実以上に『盛って』話しているのでは?」などと勘繰られることもあります。
一方、「なぜこの会社に入りたいのか」「入社後、どんなことに挑戦したいのか」といったテーマについては、素直な感情を出して「熱い想い」を伝えることで相手の心に響きます。

●仕事のことを楽しそうに話す

これまで経験した仕事のエピソードやこれから取り組みたいことなどは、意識的に「笑顔で」話してください。「仕事を楽しんでいる」と感じられる人は、「一緒に働きたい」と思われます。笑ってみると、自分自身の緊張もほぐれるでしょう。
ただし、「明るいキャラ」を無理に演じる必要はありません。その職務をきちんと遂行できそうな人物であれば、「明るい」「暗い」などはそれほど問題視されないのです。

●「聞く姿勢」を持ち、あいづちを打つ

相手の話をしっかり聞ける人は高評価。面接官が会社や仕事の説明をしている間、無表情・無反応でじっと聞いている方もよく見かけますが、「理解しているのかな?」「興味がないのかな?」と不安に感じさせてしまいます。「興味を持っている」ということを伝えるためにも、相手の顔をちゃんと見て、あいづちを打つなどのリアクションをとりながら聴くようにしてください。

 

面接では、 弁舌巧みである必要はありません。スラスラ話せても、台本を覚えてきたような話では相手の心は動かせません。自分の言葉で、一生懸命に「伝えよう」としている気持ちが感じられる人のほうが、一緒に働きたいと思われるのです。

構成/青木典子

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