「面接」は怖くない。上手に話す必要なし
null転職活動のプロセスでもっとも緊張するのが「面接」。「質問にうまく答えられないかも」「予期しない質問をされると焦ってしまうかも」など、不安を抱くものです。
けれど、面接は「相手からの一方的な質問攻撃に対処する」というものではありません。自分が仕事に対して自信やこだわりを持っていること、これからやりたいと思っていることなどを「伝えるチャンス」だととらえてください。
自分を良く見せる必要はまったくありません。「ありのままの自分を知ってもらい、その自分を求めてくれる会社を見つければいい」……そんな気持ちで臨んではいかがでしょうか。
また、面接の場でうまく自分をアピールする自信がなければ、面接前に提出する応募書類に自己PRをしっかり書いておけばいいのです。職務経歴書や自己PR欄などに、自分の強み、伝えたいことのポイントを記しておくことで、面接では「聞いてほしいことだけ聞かれる」という流れに持っていくこともできます。
「不利な点について突っ込まれるのが嫌だ」という方の場合は、「うまくごまかさなければ」という気持ちがプレッシャーとなっているのかもしれません。この解決法は簡単。不利な点は素直に認めてしまえばいいのです。認めた上で、「今後はどうしていきたい」という意欲をしっかりと語れれば、意外とあっさりとカバーできるものです。
それに、自己PRをしっかりと語り、相手企業に対して積極的に質問をすれば、そちらに話題が集中するので、「不利な点」をスルーできることも多いものです。
不採用=否定ではない
null「自分の経歴や人物面が評価された結果、不採用になったらショックを受けそう。傷つきたくない」――そんなふうに思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、「不採用」になったからといって、「認められなかった」「否定された」というわけではありません。
次にご紹介するのは、面接を終えた後の採用担当者たちのコメントの一例です。
「○○さんは、じっくりと丁寧に仕事に取り組む姿勢がすばらしいです。ただ、今の当社は事業を急速に拡大する段階であり、スピード感を重視しているので合わないかもしれません」
「△△さんは明るく元気なキャラクターで、話していて楽しかったです。ただ当社の顧客は落ち着いた雰囲気のシニア層が多いので合わないかもしれません」
「□□さんはキャリアも人物面も非常に優れていますが、実はよく似たタイプの社員がすでにいるんです。今回の採用では、組織に新しい風を吹き込みたいので、違うタイプの方を迎えたいんです」
――いずれの方も不採用となりましたが、採用担当者は応募者自身を否定しているわけではありませんよね。たまたまそのタイミングでのニーズに合わなかっただけのことです。
ですから、「否定されるのでは」なんて恐れず、「不採用になったら『たまたま合わなかっただけ』と思うことにしよう」など、気を楽にして臨んでください。実際に不採用になったら落ち込むでしょうが、「自分に合わない企業に間違って採用されなくてよかった」くらいにとらえましょう。
転職するしないに関わらず、「視野」を広げる目的でスタートしてみる
null転職するべきかどうか……迷っているならとりあえず一歩踏み出し、転職活動をしてみることをおすすめします。
転職活動をしたからといって、即転職につながるわけではありません。実際、「何十社もの求人企業を見たことで、今の会社が一番良いことに気付いた」と、転職活動をやめて前よりイキイキと働く方もいらっしゃいます。
転職活動とは、普段なら会わないような人に会える稀有なチャンス。面接で異業種の人や他社の人と話をしたことで「新たな発見ができた」「知見が広がり、自己成長につながった」という声は多く聞かれます。
「知らない世界をのぞいてみる」という目的で、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
構成/青木典子