発酵なしで超時短!冷蔵保存もできて便利すぎ!
null前回は基本の「55分パン」の作り方を教えてもらいました。そちらも充分簡単でしたが、今回はさらに発酵のプロセスが不要でもっともっとスピーディーに! たった25分で作れるので、朝ごはんやランチに、思い立ったらパパッと焼けて、忙しい人にもおすすめです。
基本の55分パンの作り方はこちら!→「ポリ袋とフライパンで作るもちふわパン」は完成までたったの55分!【沼津りえの焼きたてパン#1】
「発酵のプロセスを省いて、ベーキングパウダーを使ってふくらませます。発酵がないだけで、プロセスは55分パンとほぼ一緒。ポリ袋でこねて、フライパンで焼くだけでOK!
さらに25分パンは、生地を作ったら2〜3日冷蔵保存もできるので、例えば前日に仕込んでおいて、朝は焼くだけという使い方もできるんです。食べたいときにいつでも作れるので、とっても便利なんですよ」(以下「」内、沼津さん)
25分って、実はご飯を炊くより早いかも!? 早速作り方をチェックしてみましょう!
【材料】(長さ15cm×4枚分)
薄力粉・・・100g
砂糖・・・小さじ1強(5g)
塩・・・小さじ1/4弱(1g)
ベーキングパウダー・・・小さじ1(3〜4g)
牛乳・・・50g
サラダ油・・・小さじ1強(5g)
【作り方】
(1)材料を合わせる
ポリ袋に薄力粉、砂糖、塩、ベーキングパウダーを入れ、全体を混ぜ合わせます。ここに、牛乳とサラダ油を入れ、素早く口を閉じます。ポリ袋はパンパンにせず、少しゆるめておきましょう。
「今回はコクを出すために水ではなく、牛乳を使います。発酵させないので温度は関係ないため、牛乳は冷たいままでOKですよ。一部をヨーグルトに変えれば、もっちり感アップ! 今回、粉は強力粉ではなく、薄力粉を使います」
(2)シャカシャカと1分振る
ポリ袋を持って、1分間思いっきりシャカシャカ振ります。このとき、ポリ袋の両角を親指と中指で押さえると振りやすいですよ。
最初は中身がドロドロしていますが、ポリ袋の表面がツルツルになり、粉がまとまってきたら、水和(小麦粉の粒子に水が行き渡った状態)が成功したサインです。
(3)両手で1分もむ
次は両手で生地を1分間もみます。全体をムラなくよくもみ、生地が上がってきたら、中に押し込んでもんでください。
「水を牛乳に替えたので、生地に弾力が出ています。水分は何でもOK。豆乳やトマトジュースなど好みの液体でも作れます。ただ分量を間違えると粉がまとまりにくくなったりするので、分量だけはきっちり量ってくださいね」
(4)手をグーにして1分こねる
ポリ袋の中身を平らにし、猫の手のように手をグーにして、生地を押さえるように上からグイグイ押します。生地が広がってきたら、生地を折り曲げて1分間しっかりこねてください。
(5)折りたたんで伸ばすを4回くり返す
ポリ袋を開き、折りたたむ→伸ばすを4回くり返します。まず、生地を半分に折りたたんで押します。さらに半分に折りたたんで押し…と4回くり返してください。
「25分のクイックパンは、ここで生地作りは完成! 適度な弾力があり、生地を押して戻ってきたら、グルテンが上手にできた証拠です。
発酵がいらないので、ここまでできたらポリ袋で包み、2〜3日冷蔵保存も可能。作りおきできるので、冷蔵庫にストックしておき、食べたいときに焼くこともできますよ!」
(6)4つに分割する
生地を包丁などで4等分にします。
(7)ナンの形に成形する
分割した生地の1つを平らにして、半分に折りたたみ、さらにもう1回半分に折りたたみます。両手で挟んで生地を回しながら円錐状にして、涙形に整えます。これを4つ作ってください。
形を整えたら手で押さえて伸ばし、麺棒を使ってナンの形に成形します。
「ここで生地を麺棒で力強く伸ばしておくと、焼いたときに生地がプクッとふくらみます。力をかけてしっかり伸ばしてくださいね。
ナンは具材を包んだりする手間がなく、ただ伸ばすだけなので、慣れてきたら25分かからずにできちゃいますよ!」
同様に計4枚作りましょう。
(8)中火で6分焼く
伸ばしたナンをフライパンに並べ、2枚ずつ焼きます。中火で3分焼いて香ばしく焼けたらひっくり返し、さらに3分焼きましょう。
「麺棒でしっかり伸ばしておくと、ここで生地がプクッとふくれて、ナンらしいキレイな焼き色がつきます」
(9)できあがり!
焼き上がったら、好みのカレーにつけていただきましょう。
ひと口食べると香ばしく、パリッとした小麦の味が広がります。中はもっちりしていて、カレーにぴったり! よくナンを作るセットが売っていますが、わざわざ用意しなくても、こんなにも簡単におうちでナンができるなんて、革命的でした。
「丸く伸ばしてピザソースを塗り、好きな具材とチーズをのせれば、ミックスピザにもなります。発酵を待つ時間がないし、フライパンですぐに焼けるので、忙しいときのお助けメニューにもGood!」
ベーキングパウダーさえ常備しておけば、あとは普段家庭にある材料ばかり。そして、発酵時間が不要なので、食べたいときに思い立ってすぐに作れるのが何よりうれしい!
ポリ袋でもむ作業は簡単なので、子どもでもお手伝いできそうです。ぜひ家族みんなで作ってみてはいかがでしょうか?
取材・文/岸綾香
その他のレシピを知りたい人は『55分で焼きたてパン』(主婦の友社)を参考に!
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu