肩甲骨まわりをほぐして集中力アップ!?
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肩甲骨は胸郭(肋骨+背骨+胸骨)の背中側にある骨です。胸郭は「心臓・肺などの大事な臓器を守るかご」のようなもので、肩こりなどで姿勢まで悪くなると、胸郭のまわりの筋肉もガチガチに固くなって広がりにくくなり、呼吸も浅くなりがち。
「ひじ上げ」で肩甲骨を大きく動かことで、自然と胸が開きやすくなり、胸まわりの筋肉もほぐれます。すると、肺が膨らむスペースに余裕ができるので深い呼吸ができるように。呼吸が深くなると、酸素が全身はもちろん脳にもしっかり届くので、集中力・思考力が高まる効果も考えられ、頭がスッキリ!
凝り固まった肩甲骨まわりの筋肉をしっかりほぐして、姿勢良く、呼吸しやすい体に整えていきましょう。
「ひじ上げ」で肩こり・背中こり解消!
null(1) 両手をあごの下で組み、ひじを肩の高さに上げる

脚を肩幅に開いて立ち、両手をあごの下で組み、ひじを肩の高さに上げます。
(2) 両ひじをゆっくり上に持ち上げ3秒キープ!

あご下に組んだ指はそのままで、両ひじをゆっくり上に持ち上げ3秒キープ! ゆっくりひじを下ろしたら、また同じようにひじを持ち上げます。
この動作を5回で1セット、合計3セット行います。胸を大きく開くようにして行いましょう。背中・肩甲骨まわり、わきの下までギューッと伸ばします。
続けてできないときは、分けてやってもOKです。痛みがあるときは、ムリをしないで。
これだと効果が半減NG例
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ひじを上げるときは「まっすぐ上」に! ひじが前に出ないように注意しましょう。肩が一緒に上がってしまわないよう「ひじだけ」を真上に持ち上げると効果的です。
ひじを「高く」上げることを目指さず、「正しい姿勢でゆっくり」を意識して上げてください。
筆者は普段から肩が上がりがち。なので、ひじをゆっくり上に持ち上げるだけでも、ストレッチ効果を感じました。「ひじ上げ」をやってみると、最初は肩甲骨まわりと背中にじんわりした程よい痛みを感じましたが、3セット終わる頃には痛みがなくなり、筋肉がほぐれたことを実感できます。
慣れてきたら、デスクワークの合間に椅子に座ったまま行えるので、気分転換にも最適、継続しやすいですね。
「ひじ上げ」は、肩こりだけでなく、巻き肩改善にもつながります。家事や仕事の合間など、すき間時間の習慣にして肩こり・背中こりを改善しましょう。
取材/文:本間友子

整体師・鍼灸師。「中野坂上治療院」代表、開院26周年。施術だけでなく、オンラインでストレッチの講師も務める。著書に『はたらく女子のオフィスで「カベ」ストレッチ』(雷鳥社)、電子書籍『なんだか調子がよくなる!?はりの先生が書いたツボの本』。著書は中国でも出版されている。