腸腰筋を鍛えることで肩コリも解消⁉
nullデスクワークや長距離移動などで長時間体を動かさないと、「腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)」が縮んで固くなります。
腸腰筋が固くなることで骨盤が前に引っ張られると「反り腰」の原因に。反り腰は、放っておくと「お尻がでっぱる」「太ももの前が張りやすい」といった体型の悩みにもつながります。また、逆に骨盤が後ろに倒れた場合は、猫背になるため「ぽっこりお腹」になりやすく。
どちらにしても、腸腰筋を鍛えて骨盤の位置を整えると、良い姿勢が維持しやすくなります。
今回紹介する、腸腰筋にフォーカスした「もも上げ」は、骨盤を正しい位置にリセットすることで、ぽっこりお腹改善だけでなく、肩こり・腰痛の解消にもつながる一石二鳥の運動です。
「座ってもも上げ」で、ぽっこりお腹改善!
null(1)椅子に浅く腰掛け、両手を左脚の上に重ねて置く
この運動は座面が固い椅子で行いましょう。ソファーはNGです。
床に両足が付くように椅子に浅く座ります。背筋はまっすぐ、ひざを直角に曲げ、両ひざの間は、こぶし一つ分くらい空けましょう。両手を左脚の上に重ねて置きます。
(2) 左太ももを持ち上げながら、両手で太ももを押し返す
左太ももを真上に持ち上げながら、重ねた両手は太ももを押し返すようにグッと力をかけます。太ももを上げた状態で5秒キープ!
一度脚をおろし、力を抜いてからまた脚を上げて5秒キープ。これを5回1セットで行いましょう。
お腹にしっかり力を入れて、背中が丸まらないように行うことが大切です。
右脚も同様に、左右交互に各2セット行います。続けてできないときは、分けてやってOKです。痛みがあるときは、ムリをしないで!
これだと効果が半減!NG例
null脚を上げるときに、前かがみになってしまうのはNGです! お腹に力が入らず腸腰筋に効きません。背中は真っ直ぐ伸ばす、を意識しましょう。
一見すると、ただ「ももを上げるだけ?」と思えるこの運動。でも注意点を守ってきっちり行うと、予想以上に効果を感じられます。筆者が「お腹」「重ねた両手」「太もも」のそれぞれにしっかり力を入れて、両脚で2セット行うと、軽く息切れするくらいの疲労感が。
お腹に力を入れることで腸腰筋だけでなく腹筋も使うので、筋トレ効果もアップします。腸腰筋を鍛えることでお腹周りがスッキリするだけでなく、立ち姿も美しくなるのが嬉しいポイント。
「座ってもも上げ」は、椅子に座ったままの運動なので、家やオフィスでも手軽にできます。ちょこちょこすき間時間に行って、習慣化していきましょう!
取材・文/本間友子
整体師・鍼灸師。「中野坂上治療院」代表、開院25周年。施術だけでなく、オンラインでストレッチの講師も務める。著書に『はたらく女子のオフィスで「カベ」ストレッチ』(雷鳥社)。著書は中国でも出版されている。