「足のむくみ」解消のカギは、ふくらはぎの筋肉!
null私たちの体は、血液が「運搬」を担っています。酸素や栄養の入った血液を心臓が細胞に送り届け、また、細胞から出た老廃物は腎臓などでキレイにしてから、再び心臓に戻すということを絶えず行っているのです。
中でも、下半身の血液を心臓に戻すのに重要な役割をしているのが「ふくらはぎの筋肉」。
そのため、ふくらはぎの筋肉がうまく収縮できないと老廃物が運ばれにくくなり、足のだるさやむくみにも繋がります。足がむくんでくると足首も硬くなり、ケガをしやすくなる原因にも。
定期的にふくらはぎをギューっと伸ばし、柔軟性のあるふくらはぎを保つ習慣をつけましょう!
壁があればどこでもできる!「壁おし」ストレッチ
null(1)両腕は肩の高さで、足は肩幅
両腕を肩の高さに上げ、壁に向かってまっすぐ伸ばします。ひじはまっすぐのまま、両手がべったり壁に着く位置に立ちましょう。足は肩幅に開きます。
(2)足の位置を、真後ろ・右・左の3か所に移動させ、ふくらはぎを伸ばす
まず、右足を大きく真後ろに引きます。このとき、左足は曲がってOKです。アキレス腱を伸ばすイメージで右足のかかとをしっかり床につけたまま、踏み込みましょう。
ギュッ、ギュッ、ギューッと3回、気持ちよくふくらはぎが伸びるのを感じながらストレッチしましょう。
次に、右足を一歩真横にずらし、右足のつま先を左足のかかとの方向に向けます。先ほどと同様に、ギュッ、ギュッ、ギューッと3回踏み込んでふくらはぎを伸ばしましょう。
最後は、右足を左足よりも外側にずらします。このときも、右足のつま先は左足のかかとの方向に向け、同様にギュッ、ギュッ、ギューッと3回踏み込みます。ここまでが1セットです。
全部で3セット行います。反対の足も同様に3セット行いましょう。続けてできないときは、分けて行ってください。痛みを感じたら強くやりすぎているので踏み込む力を少し弱めましょう。
ストレッチ時の注意点
ストレッチは正しい姿勢で行うことで、ピンポイントに筋肉を刺激することができます。間違いやすいNG例を2つ紹介します。
(1)伸ばす足のかかとが浮いている
伸ばす足のかかとを、しっかり床につけましょう。かかとをつけて踏み込まないと、ふくらはぎの筋肉がしっかり伸びません。
(2)つま先の向きと、体重をかける方向が重要
つま先が外向きだと、ふくらはぎに効きません。体重のかけ方も前ではなく、横になってしまうことがあります。つま先の向きを意識して、アキレス腱を伸ばすイメージで体重を前に踏み込みましょう。
やってみると、ギューッとふくらはぎが伸びるのが気持ちいい! 自分が思っていたよりも、足首が硬くなっているのにも気がつきました。両足3セットずつ行ったあとに歩いてみると……足が軽いんです!
壁でやるのに慣れてきたら、ソファーや椅子の背もたれに手を添えて、家事の合間にやるのもOK。気軽に家事や仕事の「ついで」に続けられ、むくみを解消できますね。
普段からふくらはぎのストレッチを行うことで、むくみを予防&足首の柔軟性を保ち、自分の足ですっすっと歩ける体づくりの第一歩にしていきましょう!
取材・文/本間友子
整体師・鍼灸師。「中野坂上治療院」代表、開院25周年。施術だけでなく、オンラインでストレッチの講師も務める。著書に『はたらく女子のオフィスで「カベ」ストレッチ』(雷鳥社)。著書は中国でも出版されている。