体幹が強くなると、体のバランスも自然と整う
nullよくスポーツ選手などが「インナーマッスル」と表現するのは、体の深い所に位置する筋肉で、体幹をはじめ、上肢や下肢にも広がっています。今回はその中でも「体幹」に特化した筋肉を刺激するヨガばかりを集めました。美しい姿勢を保つためにも、体幹を強化することはとっても大事。
「体の深部にあるインナーマッスルを刺激するために、下腹部への意識を高めるポーズばかりを選びました。おへそをやわらかく内側に引き上げ、しなやかに行うことが大切です。辛いときは無理をしすぎず、自分のペースで行ってみてください」(以下「」内、若松さん)
加齢と共に、気付くと猫背になっていたり、体のバランスが悪くなって転びやすくなったりします。そういった悩みを解決するべく、ぜひ「体幹ヨガ」を取り入れてみましょう!
「体幹ヨガ」でしなやかな下半身を作る
null(1)片足バランス
足を腰幅に開き、両手を腰に当て、右膝を曲げて足をゆっくり浮かせ、手の平で右膝を抱えましょう。息を吸いながら背筋を伸ばし、吐きながらを右足を横に開いて、目線は左側に。反対側も同様に行いましょう。
「まずは自分の体の軸を整え、全身を強くしなやかに保ちます。小さな揺れを感じながら、背骨を長く保ち、バランスをキープしましょう」
(2)板のポーズ
次は四つんばいになり、肩の真下に手首、骨盤の真下に膝を置き、背骨を高く引き上げます。少しおへそを内側に入れるような意識を持ち、吸いながら背中を伸ばします。吐きながら、右足と左足を後ろに引いて、ここで呼吸を続けましょう。
「お尻が下がったり、上がったりしやすいので、腹圧を保ちながら体を一直線に保ちます。腕だけで支えようとすると辛いので、体幹を使って体を引き上げながら支えてください。全身の強化に繋がります」
(3)開脚バランス
お尻をマットに置いて座り、両足を揃えて手の平をももに添えます。吸いながら背を伸ばし、吐きながら上体を後ろに倒し、ゆっくりと足を浮かせていきます。安定したら吸いながら背中を伸ばして、吐きながら膝を伸ばして足を開きます。
「体の前面と背面をバランスよく使うことがポイントです。前面だけでなく、背面も整えることで、全身のバランス力がアップします。脚の強化にも効果的です」
(4)仰向け脚上げ
仰向けになり、両足を揃えて両腕を体の横に伸ばします。息を吐きながら、足先を90°に上げていきます。一度息を吸って、吐きながら今度はゆっくりと足先を床に近づけます。このとき足先は床につけずにギリギリのところで宙に浮かせてキープ。この上下運動を腹圧を保ちながら、繰り返し行ってください。
「下腹部がプルプルするのを感じるはずです。腹部の深部の筋力をアップして、腹部の内臓機能も活性化します」
実際に行ってみると、若松さんはピタッとポーズをキープしていますが、バランスを保つのが難しい! いかに体幹が弱いかを改めて実感しました……。どれも動きはハードに見えなくても、お腹をじわじわと刺激します。下腹部にしっかり負荷がかかるので、これは腹筋を鍛えたい人にもおすすめです。終わった後にはじんわり汗をかきました!
体の要でもある体幹を強化することで、「しなやかな体を作る」と若松先生は話します。ぜひこの機会に、体幹ヨガで自分の体を整えてみてください。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
若松由貴子
心と身体をバランス良く鍛えることができるオンラインスタジオ『Veda Tokyo』所属。さわやかな笑顔と丁寧で分かりやすいレッスンが人気。アディダスグローバルランニングコミュニティadidas Runners Tokyoのヨガ講師を務める。2015年より毎年インドに渡り、ヨガの学びを深めている。指導歴10年。2人の子どもの母。