首と繋がっている背骨もゆるめるのがポイント
nullまだまだ続くリモートワークで、凝り固まった姿勢で仕事をしている人も多いのはないでしょうか? そこで、首回りの疲れをスッキリ解消するヨガプログラムを、ハタヨガ講師の若松由貴子さんが考案してくれました。
「首は重い頭を支えているため、過度の緊張が入りやすく、特に疲れが溜まりやすい場所です。さらに重要な神経の通り道でもあります。
首の疲れを取る場合、首だけを動かそうと思いがちですが、首と繋がっている背骨全体も動かし、首の滞りをスッキリと流していきましょう」(以下「」内、若松さん)
「首の疲れを解き放つヨガ」でリフレッシュ!
null(1)肩を上下に動かす
まずは、背筋が伸びやすい姿勢で座り、手の平をお尻の横に置きます。息を吸いながら両肩を上げ、息を吐きながらストンと下ろします。これを3回繰り返します。
(2)頭を下げる
肩の位置をキープしたまま、頭を下げて頭の重みを解放します。頭の後ろで指を絡め、両肘を床の方へ下ろします。ゆっくりと柔らかい呼吸を続けながら、首の後ろにスペースができるのを感じてください。
(3)頭を左右に倒す
息を吐きながら両手をほどき、吸いながら頭を上げて体の真ん中に戻します。
吐きながら頭を右側に倒し、右の手の平をそっと頭に添えて、ゆっくり呼吸しながら左の首筋に呼吸が流れるのを感じましょう。
吐きながら右手を下ろし、頭を真ん中に戻します。同様に左側も行ってください。
(4)頭を左右にゆらす
息を吐きながら頭を下に倒し、左右にゆらゆらとゆっくり動かします。頭の重みを感じながらまずは右に半分回し、次は左に半分回してください。往復3回行いましょう。
(5)背面を伸ばす
頭の後ろで指を絡め、腰と背中を丸くします。両肘を床の方に下ろして、目線はお腹に。そのまま吸いながらお腹を開き、胸も開いて目線は斜め上へ。
胸を開いて背骨全体を伸ばしたら、吐きながら腰からゆっくり前に倒し、目線と両肘を下げて背中を丸めます。しっかり胸を開き、背面が伸びるのを感じながら、これを3回繰り返しましょう。
(6)体の側面を伸ばす
息を吐きながら体を真ん中に戻します。背筋を伸ばして、息を吐きながら右手だけを床に置き、首を長く保ちながら、吐いて右側に倒します。
このとき、右手は少しずつ床を歩かせて倒す角度を選んでいきましょう。首がだらーんとならないように、左手で頭を支えてサポートします。ここで1呼吸。吐き切ったら状態を真ん中に戻し、反対側も行いましょう。
(7)背骨をねじる
次は吐きながら四つんばいになり、肩の下に手首、骨盤の下に膝がくるように体の位置を整えます。
あごを引いて、吸いながら右手を上げ、吐きながら右腕を左肩の下に差し込んで頭をそっとマットにつけましょう。これを3回繰り返します。同様に反対側も行います。背骨がねじれるのをしっかり味わってください。
(8)背骨をしなやかに伸ばす
そのまま吐きながら肩と頭をマットにつけます。吸いながら最初の四つんばいの姿勢に戻り、吐きながら両肘を肩の真下に置き、両肩を引き下げます。
手の平を前に歩かせて、余裕のある人は額をマットにつけましょう。ゆっくりと呼吸をしながら、首の後ろを長くキープしてください。ここで1呼吸しましょう。
(9)拳の上に額をのせる
息を吐き切ったら、手で床を押しながら上体を起こし、拳を2つ重ね、その上に額をのせます。肩周りと背骨全体をゆるめ、吸いながらお腹の方を見ながらゆっくり起き上がります。
そっと目を閉じて、首周りがスッキリしているのをたっぷり味わってください。
実際に行ってみると、首周りをゆるめる動きから入り、だんだんと背骨をゆるめるポーズへと進んでいきます。最後はダイナミックに背骨をねじるポーズまで。ストレッチがしっかり効いて、猫背になって凝り固まった背面も気持ちよく伸ばすことができました。ヨガ後は首、肩、背中がスッキリ! 想像以上に全身を動かすので、満足感もありました。
10分くらいで行えるので、ぜひ首周りの疲れを感じたら、自宅で行ってみてください。次回は、季節の変わり目の不調をリセットするヨガを紹介します。
【取材協力】
若松由貴子
心と身体をバランス良く鍛えることができるオンラインスタジオ『Veda Tokyo』所属。さわやかな笑顔と丁寧で分かりやすいレッスンが人気。アディダスグローバルランニングコミュニティadidas Runners Tokyoのヨガ講師を務める。2015年より毎年インドに渡り、ヨガの学びを深めている。指導歴10年。2児の母。
取材・文/岸綾香