ケーキなら、懐かしい“レトロケーキ”はいかが?
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ここ数年、「敬老の日」にケーキを楽しむときは、新進気鋭のパティスリーのものではなく、老舗洋菓子店のケーキを楽しんでいます。この方がどうやら母もほっとする味みたいですし、ケーキをきっかけに昔話の花が咲いたりするんです。
「敬老の日」はもちろん、「母の日」にもよく使うのが、今年創業101年目を迎え、洋菓子業界で唯一の宮内庁御用達でもある『コロンバン』。ここのバタークリームを使ったケーキ、本当においしいので、お年を召した方や味にうるさい人にも喜んでいただけるんです。

『コロンバン』「サヴァラン・オ・フリュイ」648円(税込)
「敬老の日」に贈るなら、バタークリームのケーキもいいですが、“サヴァラン”もおすすめ。“サヴァラン”も昭和を代表するケーキの1つですよね!
『コロンバン』の“サヴァラン”はブリオッシュ生地にたっぷりとジャマイカ産のヘビーラムのシロップがしみこませてあり、絶品なんです。私もこの年になり、やっと“コロンバンのサヴァラン”のおいしさがわかったのですが、これは“昭和世代”、喜ぶこと間違いなし、です!

『コロンバン』「アイスモンブラン」880円(税込)
そしてもしお店に食べに行けるのであれば(『コロンバン』は、原宿と京王百貨店新宿店にサロンがあります)、「アイスモンブラン」をぜひ!
こちらは昭和20年代にはすでに提供していたと言われるロングセラーデザートで、バニラアイスの上にマロンペーストを絞った、冷たいモンブランみたいなんです。
ケーキを持ち帰るのもいいですが、たまには祖父母と出かけて外でケーキやデザートを楽しむのもいいですよね。しかも由緒ある洋菓子店なのですが、お値段は信じられないほど良心的。ケーキなど、このご時世500~600円台ではなかなか買えないですよね。
“料亭のお弁当”を贈る
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「敬老の日」、移動祝日になったとはいえ“9月の第3月曜日”なので、まだまだ暑いですよね……! 外食に連れ出したくてもこの暑さを考えると躊躇してしまいます。実際、77歳の母も「外で食べるくらいなら家で食べたいわ~!」と言います(ごもっとも!)。
そこでここ数年は百貨店の地下にある“料亭のお惣菜屋さん”でお弁当を買ってきて、家族で楽しむようにしています。京都に本店がある料亭の『菊乃井』(日本橋、新宿、二子玉川、横浜の『高島屋』に入っています)や、190年以上の歴史を持つ老舗料亭『なだ万』の味を楽しめる『なだ万厨房』のお弁当を買って行ったりしています。
でもこれは“祖母”へのプレゼントだからかもしれません。“祖父”が生きていたころなどは高齢になっても、聞くと「肉が食べたい」と言っていたので(笑)。祖父の場合は“いいステーキ重”や“うな重”の方がいいかもしれません。
ちょっといいごはんのお供や調味料をセットにして
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ちょっと良かったり、普段行くスーパーでは見かけない調味料も喜ばれます。話題の「くんせいナッツドレッシング」や、万能に使いやすい「梅びしお」や「おかず生姜」を。ふりかけは、鶏節や魚のほぐし身など、シニアになるととらなきゃいけないのにめっきり食べる量が減る“たんぱく質”系のものを選びました。
2,000~3,000円のセットになるようにしてみてはいかがでしょうか。
『アコメヤ トウキョウ』で買いそろえましたが、『ディーン アンド デルーカ』や『成城石井』、『紀ノ国屋』、『久世福商店』などで選ぶのもいいと思います。
2,000~3,000円台で!年齢を問わず大人気の「近沢レース」アイテム
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「キーリングポーチ(キウイ)」2,970円(税込)「ポケッタブルエコバッグ/覆面レスラー(オレンジ)」3,300円(税込)「フラットポーチ(フルーツバスケット)」2,970円(税込)/『近沢レース』
『フェイラー』もそうですが、昔は私たち母世代が愛用していたブランドが今、また脚光を浴びています。明治34年に創業した横浜・元町の『近沢レース』もいつの頃からか、クラシカルなモチーフだけじゃなく、今っぽいユーモラスなモチーフがデザインされるようになり、今や大人気! 母世代に親しみのあるブランドですから、「敬老の日」のギフトにもぴったりなんです。
タオルハンカチだけでなく(ちなみにタオルハンカチは1,000円台から買えます)、ポーチやエコバッグもあり、どれも2,000~3,000円台で買えるのもいいんです。
まさか『近沢レース』の商品で、“キウイ”や“覆面レスラー”を見るとは思いませんでした(笑)。

「ポケッタブルエコバッグ」は去年も大好評を博したもの。これからの季節にぴったりなコーデュロイ生地のケースに、しっとりとしたスウェード調生地のエコバッグが入っています。丸カラビナもついているので、チャームのように手持ちのバッグに取り付けることもできます。
昔ほどではありませんが、年を取るとどうしてもダークカラーのファッションが多くなってしまいがちなので、私は母にこうした小物を贈る時はできるだけ明るい色や暖色のものを贈るようにしています。ちなみに「覆面レスラー」のほか、私が行った店舗にはグリーンの柑橘系レースのものもありました。
美容室やおしゃれカフェ御用達のハンドソープ
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そしてやはりハンドソープやこれからの季節必要になるハンドクリームも祖母へのギフトにはぴったり! これもちょっと“いいもの”を選ぶのがコツ。
イタリア・ミラノで100年の歴史を持つ老舗コスメブランド『Rudy(ルディ)』から誕生した『ラ・マヨルカ』のハンドソープやハンドクリームは、一見お高く感じるかもしれませんが、どちらも1,000円台で買え、しかもかなりの大容量。そのせいか美容室やカフェの洗面所で使われていることも多いんです。
パッケージもイタリアの伝統的な陶器“マヨルカ焼き”をモチーフにしているので、プレゼントにぴったりな美しさ! 香りは何種類かあるので、ぜひぴったりなものを選んでみてください。
もはや私には祖父母はおらず、「敬老の日」は子どもたちがお世話になっている実母=おばあちゃんを労う日となっています。でもせっかくの“国民の祝日”なので、楽しみたいですよね! 皆さんも良き「敬老の日」をお迎えください。

編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』、『素晴らしきお菓子缶の世界』(共に光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学生、大学生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。Instagram