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1個1円、子どものガラクタは「現金買取」で解決! 「捨てる習慣」を身につける画期的ルール

子どものモノって、気づけばどんどん増えてません? 親から見ればただの“ガラクタ”でも、本人にとっては“宝物”や“思い出”。「もう捨てなさい!」なんて言おうものなら、即・大喧嘩です(笑)。

この不毛な親子バトルに、ついに終止符を打つことに。わが家が導入したのは、ある意味“究極の作戦”。ヒントは家の前を通った「不用品買取トラック」でした。
そう、思い切って——私が子どもの“捨てられないモノ”を、1個1円で買い取ることにしたんです。

結果、これが大成功  親も子も、スッキリ大満足の解決法となりました。

なぜ子どもは「現金買取」で動くのか?

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キャッシュレスの時代だけど、子ども関係はまだまだ現金主流。DAISOの小銭入れを愛用しています.

「え、オカネで解決!?」って驚かれるかもしれません。でも、ここがポイント。

親が「これは要らないでしょ」と言っても、子どもは納得しないんですよね。なぜなら、そのモノには本人にしかわからない価値があるから。「思い出」だったり、「なんとなく捨てにくい気持ち」だったり。

そんなときにふと頭に浮かんだのが、あの買取トラックの声。

壊れていても、動かなくても、なんでもすべて買い取ります〜!

……それだ!と思いました。

価値があるなら、母さんが買い取ろうじゃないの!

子どもの“執着”を、“お金に換える”ゲームにしてみたんです。

金額は1個1円。ずいぶん少額だけど、目的は「お小遣いを稼ぐこと」じゃなく、“手放すことへの納得感”を持たせること。

さあ、全部持ってこーい! と招集をかけると、最初は「え?」と戸惑っていた子どもたちも、すぐに目がキラッ。やっぱり人はオカネで動くのですねー(笑)。

捨てられない男代表 vs 折り紙王子

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最初は戸惑う兄弟でしたが……。
長男の溜め込んでいたものが、うず高く積まれていきます。
次男は折り紙や、水泳授業の記録など、紙系が多かった。

買取は、ダラダラやらずに時間を区切って集中型で。最初は戸惑っていた兄弟でしたが、だんだんテンションが上がっていきます。

“捨てられない男代表”の長男(小学高学年)。最初は疑いの目で見てたくせに、途中からノッてきて、机の前にドサドサと山が出現(笑)。

チラシ、教科書、お友だちからの手紙、カードゲームのパッケージ……。捨てられないタイプほど、積載量がすごい! その場で一つ一つ確認しながら、ガラクタ……いえ、“宝の山”を数えていきます。

査定金額、出ました!

気分はもう「母さんの出張リサイクルセンター」。ノート片手に査定&メモ、ちゃっかり本格派です(笑)。

長男の買取実績

  • 点数:61点
  • 買取価格:61円
  • 私からのボーナス:100円
  • 合計支払い:161円

お次、弟の次男(小学低学年)はというと、折り紙やぐちゃぐちゃの紙片が多かったですね。破れていても、ぐちゃぐちゃでも、何でも買い取らせていただきますよー!

次男の買取実績

  • 点数:48点
  • 買取価格:48円
  • 私からのボーナス(キリ良く):102円
  • 合計支払い:150円
長男分。
こちらは次男です。

みんな大満足! 得られたのは「取捨選択の力」

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結果は……全員大満足!

  • 子どもスペースがスッキリしてうれしい → 私
  • オカネをもらってうれしい → 息子たち

この方法のポイントは、「もったいない」「捨てられない」という気持ちを、親の価値観でねじ伏せないこと。自分の意思で“手放すことで、子どもが納得できるんです。

「捨て活」は、生きる力のひとつ

思い返せば、私自身も“捨て活”なんて習わずに大人になりました。「これ高かったし……」「まだ使えるかも……」って、つい取っておくタイプ。だからこそ、子どもたちには早いうちに、「要る」「要らない」を判断する力を身につけてほしいなと思うんです。

この“買取会”は、まさにその練習。ゲーム感覚で、楽しみながら“取捨選択力”が育ちます。

わが家の子どもグッズ収納ちょい見せ

リビングの子どもスペース
リビングの子どもスペース(「LOWYA」)。ランドセルや毎日使うおもちゃはここに集約。
ダイニング学習コーナー。宿題グッズやプリントは、手の届く範囲に。
子ども部屋の収納(「ニトリ」)。ワードローブは後付けタイプで、服の整理もラク。
作品&賞状コーナー(「IKEA」)。お気に入りの作品は壁にディスプレイして“見せる収納”に。

次の作戦に向けて

この“買取会”、今後は半年に一度くらいのペースで開催予定。

ただね……ひとつ心配が。ズル賢い次男が、「買取会のために友だちからガラクタもらってきたらどうしよう」……。

ということで、今後はルール改正。「紙のモノは基本全捨て。ただし“思い出の品”だけは買取対象」など、
少しずつ基準を厳しくしていくつもりです。

モノを増やさない習慣も、同時に育てていけたらいいなと思っています。

子どもの“捨てられない問題”に悩むご家庭、ぜひ一度お試しを。スッキリ片づいた部屋と、清々しい笑顔。どっちも手に入りますよ!

kufura読者の皆様へ

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今回で、『kufura』での連載は最終回となります。これまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました! 「うちもあるある〜!」なんて笑ってもらえたなら、それだけで本望です。これからも、子育てを通じて見つけた小さな発見や工夫を大切に、楽しく暮らしていきたいと思っています。

皆さんの毎日が、笑顔と工夫であふれますように。

国井律子

国井律子
国井律子

二輪雑誌でのエッセイストデビュー後、オートバイ、旅、自転車、アウトドアなど多趣味をいかしたエッセイを執筆しています。私生活では二人の男児の母として、日々「いかに時短で、効率よく暮らすか」を追求中。グリーンアドバイザー、整理収納アドバイザー1級の資格も持ち、家事がラクになるアイデアや、家族が喜ぶ手抜きレシピを模索しています。

https://ameblo.jp/kuniritsu/
https://www.instagram.com/ritsuko_kunii/

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