45Lのゴミ袋2枚とリュックで「給水タンク」は自作できる!
null「断水したら、完全に水が出なくなる前に、やかんやペットボトル、ウォータージャグなどにできるだけたくさんの水をためてください。
給水車から水の補給を受ける際には給水タンクが必要ですが、災害用のポリタンクやウォータージャグは、保管が邪魔に感じることもあります。
そこで私は、45Lのゴミ袋2枚とリュックサック(段ボールなど、箱になるものなら何でも可)を使って、給水タンクを自作します。背負えるので手で持つよりも軽く感じられ、持ち運びがラクです。また、両手が空くので安全です」(国際災害レスキューナース・辻直美さん)
リュックに給水する方法
(1)リュックサックを大きく広げ、中に45Lのゴミ袋を2枚重ねてセットする。このとき、2枚ともゴミ袋の中に手を入れないよう注意(雑菌などが入らないように)。リュックを覆うように、ゴミ袋をしっかりと広げるのがポイント。
(2)リュックの5~8割を目安に水を入れたら、ゴミ袋を、内側、外側の順で、それぞれひとつ結びにする。リュックを閉めて、背負う。
災害時は水が多ければ多いほど、避難生活が豊かになります。ペットボトルの備蓄だけでなく、さまざまな手段を使って水をためてください。
「給水車から水をもらう場合、容器が清潔であることが大事です。ゴミ袋を使う場合は中に手を入れないように気をつけてください。自分の手についた菌が中に入るからです。
給水車や水道水の保存に関しては、室温が10℃以下で一定の温度保管ができれば3日くらいは大丈夫です。
飲食の場合は念のため沸騰させて使用がベター。なぜなら容器に雑菌が付いている場合などは菌があっという間に増殖します。疲労が溜まり抵抗力・免疫力が落ちている時には、よく注意しましょう」(国際災害レスキューナース・辻直美さん)
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(小学館クリエイティブ)は、子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介しているので、ママだけではなくパパも子どもも、家族全員で防災に取り組むことができます。
また、もっと詳しく知りたい人向けに、図解によるQ&Aページもたくさん用意されています。家族みんなで災害に備えておきたいですね。
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(著者:辻直美 イラスト: エイイチ 税込1,320円・小学館クリエイティブ)
子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介する本です。
防災スキルを覚えるための13のミッションを紹介しています。知るだけでOKの簡単なものから、少し難易度が高いものまで、さまざまですが、どれもゲーム感覚で取り組めるものばかり。
防災に取り組んでいるのはママだけ、という家庭が多いかもしれませんが、パパも子どもも一緒になって、遊びながら防災に取り組めます。
災害時の新型コロナウイルス対策のほか、災害レスキューナースである著者ならではの、リアルで役立つ情報が満載です。
国際災害レスキューナース、一般社団法人育母塾代表理事。国境なき医師団の活動で上海に赴任し、医療支援を実施。
帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚め、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。
現在はフリーランスのナースとして国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地で活動を行っている。
「地震・台風時に動けるガイド: 大事な人を護る災害対策」(発行:メディカル・ケア・サービス/発売:Gakken)、「レスキューナースが教えるプチプラ防災」「プチプラで『地震に強い部屋づくり』」(ともに扶桑社)など著書多数。