「生活」用1Lと「飲食」用2Lに分けて使う節水に挑戦
null普段、トイレの水を1回流すだけで約4Lもの水を使用しています。1日5回トイレに行ったら、20Lも水を使う計算に。だから災害用トイレが必要なんですね。
まずは、3Lの水を2つに分けて使いましょう。1Lは体を洗うなどの生活用水、2Lは飲料用や調理用の水です。
飲料用は、考えなしに飲んでいたらすぐ無くなってしまうので、ペットボトルのキャップに注いで飲んでください。その際、キャップに口をつけないのがポイントです。45分に1回キャップ1杯分の水を飲むと感染症のリスクを抑えられます。
ペットボトルのキャップにキリで小さい穴を開ければ節水シャワーが作れます。体をふくには500mlまでにし、汚れやすいところは最後にふきましょう。髪の毛はドライシャンプーを使ってください。
給水車は被災後すぐに来るわけではありません。地域や被災状況によって異なりますが、7~14日くらいかかると想定しておいた方がいいでしょう。
そして、この練習は失敗しても大丈夫です! 断水がどれだけ大変か経験することが大事ですよ。
「能登半島地震被災後の調査によると、断水による口腔ケアの実施不十分が体調不良や災害関連死につながることがわかりました。
水を必要とする口腔ケア以外の方法を試しておきましょう。唾液は口を潤す効果がありました。私は能登半島地震では歌を歌うことをすすめました。避難所で音楽を小さな音量で流しておくと、なんとなくみんなが歌い出すのです。
口を動かすことは口の老化も防ぎます。家族のテーマの歌を決めて、何かあったとき歌うというのもおすすめです」(国際災害レスキューナース・辻直美さん)
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(小学館クリエイティブ)は、子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介しているので、ママだけではなくパパも子どもも、家族全員で防災に取り組むことができます。みんなで災害に備えておきましょう!
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(著者:辻直美 イラスト: エイイチ 税込1,320円・小学館クリエイティブ)
子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介する本です。
防災スキルを覚えるための13のミッションを紹介しています。知るだけでOKの簡単なものから、少し難易度が高いものまで、さまざまですが、どれもゲーム感覚で取り組めるものばかり。
防災に取り組んでいるのはママだけ、という家庭が多いかもしれませんが、パパも子どもも一緒になって、遊びながら防災に取り組めます。
災害時の新型コロナウイルス対策のほか、災害レスキューナースである著者ならではの、リアルで役立つ情報が満載です。
国際災害レスキューナース、一般社団法人育母塾代表理事。国境なき医師団の活動で上海に赴任し、医療支援を実施。
帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚め、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。
現在はフリーランスのナースとして国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地で活動を行っている。
「地震・台風時に動けるガイド: 大事な人を護る災害対策」(発行:メディカル・ケア・サービス/発売:Gakken)、「レスキューナースが教えるプチプラ防災」「プチプラで『地震に強い部屋づくり』」(ともに扶桑社)など著書多数。