大地震では家の中のものが…落ちる!倒れる!移動する!飛ぶ!
null大地震は怖いですよね。しかし大事なのは、「災害が起こる前に何ができるか」ということ。大地震が起きたときに実際に家の中で起こる4つのことと、それを防ぐためにあらかじめしておきたいことを確認していきましょう。
大きな地震では家の中では4つの現象が起こります。それは家の中のものが、落ちる!倒れる!移動する!飛ぶ!のです。
落ちる、倒れるは想像しやすいのですが、そのうえ、実際にはものが移動したり飛んできたりします。
最も危ないのは「キッチン」です。まないたの上に置いたままの包丁や、カウンターの上に収納している菜箸やおたまが飛んできます。のどや胸に刺さって亡くなってしまった人もいるのです。
次に危ないのは、ものが多い「リビング」です。腰より高い場所にあるものはすべて飛んでくると思った方がいいでしょう。
そこで、アイテムを使って家の防御力をあげることをおすすめします。「すべり止めシート」で本が飛び出すのを防いだり、「開き戸ロック」でつり戸棚から落ちるのを防いだり、「家具転倒防止板」で家具が倒れるのを防いだり。この3つとも100均でも売っているアイテムですので探してみてください。
どんな被害がありうるか、想像しながら家のなかをチェックしてみましょう。
実際に、震度6弱の大阪府北部地震で同じマンションの隣の家は室内がメチャクチャになってしまいましたが、著者の辻直美さんの家では調味料のボトルが4本倒れただけで済んだそうです。家の防御力をあらかじめ高めておくことの重要性がよく分かりますね。
「家の防御力を上げるためには、いろいろな目線で家の中を観察することが大事です。大人の目線や子どもの目線では危険は全く変わります。
立ったまま、椅子に座る、床に寝たままで家の中を360度見回してみてください。今までは気がつかなかった危険なものがたくさん見つかります。その上で対策をしてください。
そして対策するだけではなく、その中でもスーパー安全地帯を見つけてください。そこに逃げると決めることで、命の危険は回避されます」(国際災害レスキューナース・辻直美さん)
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(小学館クリエイティブ)は、子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介しているので、ママだけではなくパパも子どもも、家族全員で防災に取り組むことができます。みんなで災害に備えておきたいですね。
『防災クエスト ~家族みんなで防災ミッションを攻略しよう! ~』(著者:辻直美 イラスト: エイイチ 税込1,320円・小学館クリエイティブ)
子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介する本です。
防災スキルを覚えるための13のミッションを紹介しています。知るだけでOKの簡単なものから、少し難易度が高いものまで、さまざまですが、どれもゲーム感覚で取り組めるものばかり。
防災に取り組んでいるのはママだけ、という家庭が多いかもしれませんが、パパも子どもも一緒になって、遊びながら防災に取り組めます。
災害時の新型コロナウイルス対策のほか、災害レスキューナースである著者ならではの、リアルで役立つ情報が満載です。
国際災害レスキューナース、一般社団法人育母塾代表理事。国境なき医師団の活動で上海に赴任し、医療支援を実施。
帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全壊したのを機に災害医療に目覚め、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。
現在はフリーランスのナースとして国内での講演と防災教育をメインに行い、要請があれば被災地で活動を行っている。
「地震・台風時に動けるガイド: 大事な人を護る災害対策」(発行:メディカル・ケア・サービス/発売:Gakken)、「レスキューナースが教えるプチプラ防災」「プチプラで『地震に強い部屋づくり』」(ともに扶桑社)など著書多数。