「ビスコ」が5年半備蓄できる「保存缶」
null「ビスコ」と聞くだけで、優しい甘さの“あの味”をイメージできる方は多いでしょう。もはや日本人のおやつの定番といっても過言ではありませんが、地震や水害など万が一の備えとして「保存缶」があるのをご存知ですか?
お話を伺ったのは「ビスコ」のマーケティング担当・妹川陽香さんです。
「保存缶は、阪神・淡路大震災で被災した社員からのアイディアで生まれました。通常の『ビスコ』は賞味期限が12カ月ですが、保存缶は5年半もつよう作っています。※
高温多湿を避けていただければ、ご自宅のどこに置いていただいても大丈夫。オフィシャルサイトやAmazonなどの通販サイトでご購入いただけますよ。
また、購入時に専用ページからご登録いただくと、賞味期限の1年前、3カ月前、1カ月前などにお知らせメールが届くシステムもありますので、むだなく安心して備蓄していただけると思います」(以下「」内、妹川陽香さん)
※賞味期限はメーカーの製造日から適用される、おいしく食べていただける期限です。
「保存缶」ってどんなもの?開封してみました
null「保存缶」の中身はどのようになっているのか、さっそく見てみましょう。
通常と同じ、5枚入りの小袋が6パック入っている缶は、丈夫でサビに強いアルミ素材。繰り返し使える蓋を開けると、プルトップ式のあけ口があります。
缶の中には、3パックずつ2段に並べられていました。あけくちから開封すると、見慣れた「ビスコ」がずらっと顔を出し、香ばしくて甘い香りがふわっと鼻をくすぐります。
ひとつつまむと、サクッとした歯応えといつもの“あの味”にホッ。非常時に大切なのって、いつもが当たり前にあるということなんですよね。
「災害時は、やはり気持ちが落ち込みます。だからこそ、普段から気持ちをワクワクさせてくれる食べ慣れたお菓子で、少しでも気持ちを和らげられたら。
『ビスコ』はひと口サイズで、口どけもよいクリームサンドビスケットなので、水や火がなくてもそのままお召しあがりいただけます。そして、甘いだけでなくお子さまの成長を応援する“栄養菓子”なので、災害時にもおすすめなんです」
“栄養菓子”って、どういうこと?
null箱のパッケージを裏返すと
- カルシウム
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンD
- 食物繊維
そして「生きて腸に届く乳酸菌入りクリーム入り」と書かれています。
「『ビスコ』はわが社の『グリコ』に次ぐ“栄養菓子”として、1933年に誕生しました。発売当初は乳酸菌ではなく酵母を使用していたのですが、1970年ごろ今の形状になったんです。その後、2020年に乳酸菌入りクリームの量を増量させて、口どけをよりなめらかに。そして、乳酸菌とお腹の菌のエサになる食物繊維も加えて、おいしくて体に嬉しいことを大切に作り続けています」
そう「甘くておいしい」にとどまらないのがポイント。体に嬉しいから、親としても子どもが「ビスコ」を食べること自体、いい感じなんですよね。
「ビスコ」で「もしも」に備えるアイディア
nullさて、そんな「ビスコ」をもしもに備えて備蓄するのに、おすすめのアイディアを教えていただきました。うっかり賞味期限が近づいちゃった!などという時にも使える楽しみ方もありますよ。
1:ローリングストックする
賞味期限内においしく食べきるためにも、やはりローリングストックがおすすめ。
ローリングストックとは、普段の食品を少し多めに買い置きしておき、 賞味期限の古い順に消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量が備蓄されている状態を保つ方法です。
「ビスケットが割れるのを防ぐ意味でも、高温多湿を避けて、箱のままローリングストックするのをおすすめします」
2:いろいろな味をストックする
箱入り「ビスコ」も、食べきりサイズの小袋に分かれているのでローリングストックにおすすめ。いろいろなフレーバーを用意しておけば、選ぶたのしみも。
「常時、主力品の小箱タイプで4種類のフレーバーをラインナップしています。もともと赤いパッケージの『ミルク』1種類でしたが、2002年から、お子さまから大人まで幅広い年代の方に楽しんでいただきたいと、味わいが広がってゆきました」
発売したばかりの「メープル」と「いちご」も、“栄養菓子”をベースに、細かな味の調整を重ねて完成。
「どちらもビスケットは、やさしい味わいの全粒粉入りミルクビスケットです。
『メープル』は、カナダ・ケベック州産のメープルシロップを煮詰め、そこへ隠し味にキャラメルパウダーも加えて、メープルの味わいを引き立てています。『いちご』は、クリームに加えるいちごの品種選びにこだわり、中まで真っ赤な完熟いちごのみを使用しています。いちご本来の甘酸っぱい風味を楽しめますよ」
3:1袋で3通りの食べ方
子どもの頃、ビスケットを片面だけ剥がして食べた経験はありませんか? これはオフィシャルでもおすすめのおいしい食べ方。「一袋を3通りの食べ方で楽しめます」。
- クリームサンドビスケットとして、そのままパクッ。
- 片側のビスケットを剥がして、ビスケットのみをサクサク。ビスケットとクリームたっぷりの面を、じっくりと。
- ミルクに浸して。
「ビスケットは、生地をローラーで引き伸ばして層のように重ねてから、高温で一気にサクッと焼き上げています。その厚さをmm単位で調整することで、なめらかな口どけも追求しているんですよ。だから、クリームサンドとしてはもちろん、剥がしても、クリームたっぷりでも、いろいろそれぞれ楽しんでいただけるんです」
4:朝ごはんのひと品に
おやつとしてストックしておくと、なかなか食べる機会がないというご家庭もあるかもしれません。すると「朝食に食べていただくご家庭もあるようです」と、妹川さん。
「乳酸菌も入っているので、ヨーグルトが苦手なお子さまに出しているというエピソードも聞きます。栄養バランスを考えて、さまざまなシーンでお召しあがりいただけるのは嬉しいですね」
5:ひと手間でおもてなしもOKのスイーツに
オフィシャルサイトでは、電子レンジやオーブントースターがあれば子どもと一緒につくれる大量消費レシピも紹介されています。
「キャンプで楽しむ方もいるスモアは、開いた『ビスコ』に焼きマシュマロを挟むだけでもおいしく仕上がります。ご自宅なら、オーブントースターにクッキングシートを敷いて、マシュマロを焼き目がつくまで焼いてサンド。やけどに気をつけてくださいね」
また、開いた「ビスコ」にクリームチーズやナッツなどを乗せるだけの「カナッペ」も妹川さんのおすすめ。「ビスコの赤箱にはオリーブオイルも合いますよ」。
いつもとちょっと違うおやつを食べたい時、親しい人との集いに。ローリングストックを上手に活用すれば、ちょっとしたスイーツが自宅で用意できるのは嬉しい!
「もしも」はないに限りますが、備えあれば憂いなし。食べ慣れた、誰もがホッとする“あの味”を、ご自宅や職場のローリングストックに加えませんか?
【取材協力】
江崎グリコ
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote