鮭?サーモン?何を選べばいい?
null「鮭」と言っても、魚コーナーでは銀鮭、白鮭、アトランティックサーモン、トラウトサーモンなどなどいろんな種類の切り身が売っていて、何を選べばいいか迷ってしまいますよね。
よく見かける「アトランティックサーモン(タイセイヨウサケ)」は、主にチリやノルウェーなどから輸入されたもので、脂のりが良いのが特徴です。
日本産のものでも、「鮭」をシロサケ、アキサケ、アキアジなど季節により呼び分けたりもします。季節や産地により味わいも変わるので、食べ比べて好きなお好みのものを探してみてくださいね。

鮭のムニエルに向いているのは、旨味の強い「白鮭」や「銀鮭」、脂のりのいい「アトランティックサーモン」など。
今回は「アトランティックサーモン」を使用しましたが、お好きなもので。また、今回の鮭のムニエルでは、塩分を加えていない「生鮭」を使用します。
今回使ったフライパンはこちら

直径26cmのテフロン加工のフライパンを使用します。
【材料】(2人分)
- 生鮭(切り身) 2切れ(1切れ約100gのもの)
※今回はアトランティックサーモンを使用 - 塩 小さじ1/3程度
- こしょう 少々
- 薄力粉 適量
- サラダ油 大さじ1/2
- バター 15g
<レモンバターしょうゆ>
- バター 20g
- レモン汁 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
<付け合わせ>
- レタス 適宜
- ミニトマト 適宜
【コツ1】塩をふったら10分おく
null
鮭の切り身に付いた水分は臭みの原因になるので、まずはペーパーで拭き取り、そのあとに塩をふります。
一般的に売られている生鮭は1切れ100g前後。塩は鮭に対して1%程度がおいしくなる分量です。今回は2切れ分、小さじ1/3(=約2g)を全体にふります。

10分ほどおくと、塩の浸透圧でうっすら水分がにじみ出てきます。この水分と一緒に臭みも出てくるので、塩をすべて拭き取ってしまわない程度に、ペーパーで優しくトントンと拭き取ってください。最後に軽くこしょうを全体にふって、風味づけします。
【コツ2】薄力粉をまぶして外はパリッと!中はふっくらジューシーに
null
外はパリッと、中はふっくらジューシーに焼き上げるコツは、薄力粉をまぶすこと。旨味と魚の脂がほどよく中に閉じ込められて、パサつきにくくなります。
余分な粉は加熱中に油が汚れ、おいしさを損なう原因になるので、うっすら全体にまんべんなくふるってください。
【コツ3】皮目から焼いてパリッと仕上げる
null
フライパンにサラダ油をひいて中火で熱したら、薄力粉をまぶした鮭を皮目から焼きます。
フライパン調理の際は、盛り付け時に上になる面から焼いていきます。先に焼く面の方が均一な焼き色が付きやすいためです。

皮がフライパンに接していなければ、ターナーなどで強く押さえず、皮が下になるように鮭を立てると、パリッと香ばしく焼き上がります。
パリッとするまで皮を1分ほど焼いたら、皮目側の身を焼き色が付くまで、2〜3分焼きます。裏返して反対側の身を2〜3分焼いて火を通します。
何度も裏返すとパリッと仕上がらず身が崩れることもあるので、皮を焼いたら、表裏1回ずつで焼き上げましょう。
【コツ4】バターは焦がさないように、後入れ
null
最初からバターで焼いてしまうと、どうしても焦げてしまいがち。まずはサラダ油やオリーブオイルで火が通るまで焼き、フライパンの余分な油をペーパーで拭き取ります。

最後にバター(15g)を風味付けとして加えます。

鮭はむやみに触ると崩れやすいので、スプーンで溶けたバターを鮭にかけて絡めてください。
【コツ5】そのままでも美味!シンプルな「レモンバターしょうゆ」もおすすめ
nullバターを絡めた鮭のムニエルはそのままや、レモンを絞って食べるだけでも十分おいしいですが、今回はせっかくなので、爽やかなレモンの酸味としょうゆの香りがクセになる「レモンバターしょうゆソース」の作り方をお伝えします。



コツ4でバターを絡めた鮭は皿に盛り付け、フライパンの余分な油や汚れはペーパーで拭き取ります。バター(20g)を入れて中火にかけ、溶けてフツフツしてきたら、レモン汁としょうゆを加えてひと煮立ち。焦がさないように手早く、鮭にかけます。
鮭のムニエルは他にも、クリーム系やトマト系のソースも合うので、お好みや気分でいろいろ試してみてください。

お好みで野菜を添えたら完成です。
今回はシンプルな「鮭のムニエル」の作り方をご紹介しました。フライパンでパリッとジューシーに焼いて、パンやごはん、お酒に合わせて楽しんでくださいね。
※水産庁「魚介類の名称のガイドラインについて」
https://www.maff.go.jp/j/heya/pdf/guide_line.pdf
※国立研究開発法人水産研究・教育機構「日本のサケ科魚類」
https://www.fra.go.jp/shigen/salmon/salmonidae.html

料理家・フードエッセイスト。
大学卒業後、広告代理店で営業として勤務。大手料理教室講師を経て、兵庫県宝塚市にて料理教室主宰。その後拠点を東京に移し、料理家活動を開始。旬の野菜を使ったおばんざいを得意とする。
レシピ開発、フード関連のエッセイやコラムの執筆のほか、イベントやテレビショッピング、企業Instagramへの出演、司会進行など幅広く活動。
著書「カラダよろこぶ オイルおにぎり」(辰巳出版)
Instagram:@erikocookingsalon
ブログ:https://eriko-kanda.com/