もやしには、疲労を回復させる効果も
null一般的に流通されている「もやし」は、アルファルファもやし・大豆もやし・ブラックマッペもやし・緑豆もやしです。
主流の生もやし(緑豆)は100g当たり15kcal程度と低カロリーのため栄養素が少ないと思われがち。ですが、カルシウム・葉酸・カリウム・ビタミン・食物繊維などバランスよく含まれています。特筆すべきは、アスパラギン酸が含まれていること。アスパラギン酸は疲労回復効果があると期待され、栄養ドリンクなどにも入っている成分です。
冷蔵保存でシャキシャキに!
nullせっかく安く購入したのに、もやしを腐らせてしまった……。という経験はありませんか? もやしは水分が多いため袋ごと冷蔵保存していると下の方から傷みはじめます。すぐに使わない時は、水を注いだ容器に入れ替えて冷蔵保存すること。
1日1回、清潔な水に変えるだけで6日ほど保存可能。シャキシャキの食感も残すことができますよ。
もやしをメイン料理に使うコツは?
null淡白な味わいなので、例えば茹でるだけのような調理法では物足りなさを感じるかもしれません。
メイン料理にするには、ほんの少し工夫が必要なんです。ポイントは、“下味”をつけたり、“歯ごたえのある食材”と合わせること。ひと手間で肉ありでも肉なしでも満足感のあるもやし料理を作ることができます。
では、さっそく作っていきましょう!
レシピ1:肉みそ温玉のっけ
null普段の肉みそにザーサイを加えて食感をプラスし、茹でたもやしには、塩とこしょう、ごま油で下味をつけています。食べる直前に温泉卵をパカッとのっけて。パクチーが苦手でない方は、たっぷりのせるとアジア風になって美味しいです。
材料(2人分)
もやし・・・1袋
温泉卵・・・1個
<下味用>
塩、こしょう・・・各少々
ごま油・・・大さじ1/2
<肉みそ>
豚ひき肉・・・約200g
ザーサイ(塩抜きが必要な場合はしておく)・・・約50g
麦みそ(好みのみそで)・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
酒・・・大さじ1
砂糖・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・小さじ1/3
パクチー(好みで)・・・適量
作り方
(1)もやしは2分ほどさっと茹でて水にさらして水けをしぼり、塩とこしょう、ごま油で下味をつけておく。
(2)ザーサイはみじん切りにし、パクチーは大きめに刻んでおく。
(3)肉みそを作る。フライパンに油をひかずに豚ひき肉を入れて火にかけ、かたまりを残しながら加熱する。
(4)肉の色が変わったら調味料を合わせて入れ、水分がなくなるまで煮詰める。
(5)器に(1)、(4)の順に盛り、周りにパクチーを散らして温泉卵をのせる。卵をくずしながら、召し上がれ!
レシピ2:肉なしでも大満足!究極の節約もやし炒め
nullお肉を入れなくても食べ応え抜群のもやし料理のご提案です。秘密は、「揚げ玉」と「ちくわ」にあり!
スーパーで1袋100円程度で買える「揚げ玉」は、節約術の強い味方。肉が高騰だった明治時代には、肉の代わりとして愛用されていたのが実は揚げ玉なんです。魚のすり身を使ったちくわも、安く、たんぱく質を補える便利食材として組み合わせています。
材料(2人分)
もやし・・・1袋
ちくわ・・・1本
ピーマン・・・2個
にんじん・・・小1/3本
<調味料(※合わせておくとラク)>
しょうゆ・・・小さじ1
オイスターソース・・・小さじ1/2
※なければ、しょうゆを小さじ2に
みりん・・・小さじ1
酒・・・大さじ1
<とろみ液>
片栗粉・・・小さじ1/2
だし汁(または水)・・・100cc
揚げ玉・・・1/2カップ
ごま油・・・適量
作り方
(1)もやしは洗ってざるに上げてしっかり水切りをしておく。
(2)野菜は冷蔵庫に残っているものでOK。ここではピーマンとにんじんを使用。野菜とちくわは、それぞれ細切りにする。
(3)揚げ玉は、片栗粉とだし汁(または水)に合わせて“とろみ液”を作る。
(4)フライパンにごま油をひき、細切りにした野菜ともやしを強火で炒める。
(5)火が通ったら、とろみ液をかき混ぜながら加え、全体にとろみがつけば完成。
片栗粉と揚げ玉のとろみが食材をとろ~んとまとめてくれます。シャキシャキ食感のもやしに、ちくわの歯ごたえと揚げ玉のコクがプラスされ、満足度の高い一皿に仕上がります。熱々をどうぞ~!
※参考資料
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
たべごとライター・編集者・管理栄養士。
「ヒトは食べたもので体がつくられる」をモットーに“食と健康”をライフワークとする。日本の食文化に関心が高く、著書に『おにぎり~47都道府県のおにぎりと、米文化のはなし~(グラフィック社刊)』がある。現在は、管理栄養士ライターとして二足の草鞋を履いて活動中。