じゃがいもは「低カロリー」で「低糖質」
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じゃがいもは、主食として食べられている国があるほど豊富な栄養素を含む食材です。
一見カロリーが高いと思われがちですが、意外にも少なめ。米と比較しても、100g当たりの炊いた米(精白米・うるち米)は156キロカロリーですが、同量のじゃがいもを水煮にした場合は71キロカロリー。
つまり米の半分以下のカロリーなんです。食物繊維を適度に含むため、便通を促してくれる効果も期待でき、他のイモ類に比べて糖質も低めであることが知られています。
※ただし食後血糖値の上昇を表すGI値は高めの食材なので、糖尿病の方などの摂取量は調整が必要。
じゃがいものビタミンCは、加熱に強い
nullじゃがいもは「大地のリンゴ」と呼ばれるほど、ビタミンCが豊富。ビタミンCは、風邪予防やストレス緩和、コラーゲンの生成などに必要な栄養素です。
じゃがいものビタミンCは、でんぷんによって保護されているため加熱に強いのが特徴。
通常、食材に含まれるビタミンCは熱に弱いとされていますが、じゃがいもの場合は減少率が低いのが魅力です。また、でんぷんを利用すれば食感を変えることが可能。たとえば、水にさらしてでんぷんを除けばシャキシャキに。そのまま加熱すれば、モチモチした食感に仕上げることができるんです。
切り方を変えるだけで、色々なレシピができる
nullいま、家にあるじゃがいもの数は何個でしょうか。
「1個しかないから料理に使えない……」とあきらめないで。スライサーで薄切りにするだけで一品できる方法をお教えします!
他に、2個の場合や3個の場合も。じゃがいものでんぷんを活用しながら、切り方を変えるだけで楽しめるじゃがいも活用術をご紹介。ご自宅のじゃがいも消費にお役立てくださいね。
じゃがいも1個: スライサーで薄切りに。パリッ、モチッ!「じゃがもとチーズのガレット」
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【材料】(作りやすい分量/じゃがいも1個分)
じゃがいも・・・中1個
溶けるチーズ・・・約30g
ちりめんじゃこ・・・約10g
大葉(飾り用にあれば)・・・2~3枚
オリーブオイル(好みの油)・・・適量
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【作り方】
(1)じゃがいもは皮をむいてスライサーで薄切りにする。
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(2)フライパンにオリーブオイルをひき、(1)を重ねて置いて中火にかける。
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(3)じゃがいもが全体的に透明になり、周りに焼き色がついてきたらチーズを散らす。
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(4)チーズが溶けてきたら上にじゃこを散らし、ひっくり返して両面焼く。
(5)あれば大葉を添えてできあがり。
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パリパリに焼いたチーズとじゃがいものモチッと感が止まらなくなる美味しさですよ。
じゃがいも2個: スライサーで千切りに。シャキシャキ食感「じゃがいもとピーマンのきんぴら」
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千切りのじゃがいもがサラダ感覚で楽しめる「きんぴら」です。
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【材料】(作りやすい分量/じゃがいも2個分)
じゃがいも・・・中2個
ピーマン赤・緑(細切りにする)・・・各1個 ※緑のピーマンだけでも可
しょうゆ・・・大さじ1/2
酒・・・大さじ1/2
みりん・・・小さじ1
ごま油(好みの油)・・・適量
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【作り方】
(1)じゃがいもは皮をむいてスライサーで千切りにし、水を張ったボウルで10分ほどさらす。ここで、じゃがいものでんぷんを除きます。
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(2)フライパンにごま油をひき、水けを切った(1)を加え、じゃがいもが透明になるまで炒める。
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(3)(2)に細切りにしたピーマンを加えて軽く炒めたら、すべての調味料を加えて味付けする。
じゃがいも3個:すりおろして、もちもち食感!「じゃがいも団子の野菜汁」
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小麦粉を使った団子汁は各地の郷土料理にもありますが、すりおろしたじゃがいもを加えて作った栄養満点のじゃがいも団子汁です。余った野菜をいろいろ加えればボリュームもアップ。
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【材料】(作りやすい分量/じゃがいも3個分)
じゃがいも・・・中3個
米粉(または小麦粉)・・・1カップ(約100g)
塩・・・少々
干し椎茸・・・3個 ※水で戻しておき、戻し汁は使用するため捨てないこと
鶏もも肉・・・300g
余っている野菜やきのこ類・・・適量(お好みで)
味噌・・・大さじ3
長ねぎ、いりごま(あれば)・・・適宜
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【作り方】
(1)じゃがいもは皮をむき、スライサー(おろしタイプ)ですりおろす。
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(2)(1)をボウルに移し、粉を少しずつ入れて合わせていく。途中で塩を加えて混ぜ合わせてまとめる。
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(3)鍋に干し椎茸の戻し汁1/2カップと水5カップを入れて火にかけ、湧いたら鶏肉と好みの野菜やきのこ類を食べやすい大きさに切って加える(葉野菜以外)。
(2)のじゃがいも団子をスプーンでひと口大ずつ落として、野菜が柔らかくなるまで茹でる。
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(4)じゃがいも団子が上に浮いてきたら火が通ったサイン。葉野菜を入れる場合は、このタイミングで加えて軽く茹でてから火を止め、味噌で調味する。
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器に盛り、長ねぎがあれば輪切りにしてのせ、好みでいりごまを散らして召し上がれ。
もちもち食感のじゃがいも団子は、冬のごちそう汁として最適です。じゃがいものお陰で、とろみがついた汁物は体の芯から温めてくれますよ。
いかがでしたか? じゃがいもはクセがないため各国料理に使われますが、特性を知ることでさらに活用度は広がります。ぜひ日々の食卓に楽しみながら登場させてくださいね。
参考資料:日本食品成分表2022八訂(医歯薬出版株式会社 刊)
![川越光笑](https://kufura.jp/wp-content/uploads/2023/11/b5e7779b2eb142198322f1a3d4004003-scaled.jpg)
たべごとライター・編集者・管理栄養士。
「ヒトは食べたもので体がつくられる」をモットーに“食と健康”をライフワークとする。日本の食文化に関心が高く、著書に『おにぎり~47都道府県のおにぎりと、米文化のはなし~(グラフィック社刊)』がある。現在は、管理栄養士ライターとして二足の草鞋を履いて活動中。