知ってる? おせち料理を食べるワケと「おせち離れ」
nullそもそも“おせち料理”は、1年の家族の幸せや子孫繁栄、五穀豊穣などの願いを込めていただく料理のこと。
もともとは季節の変わり目である“節句”にちなみ、歳神様(としがみさま)へお供えした料理が起源となっているそうです。節句の中でもお正月が一番重要であることから、やがて“おせち料理”といえば正月料理を指すようになったと言われています。
また、古来の日本ではお正月の歳神様を迎えるときに台所で火を使うことを避け、煮炊きを慎む風習もありました。それと同時に正月の間に女性たちが休養できる意味合いもあったようです。
しかし現在では、そういった由来を知らない人が多く、おせち料理の存在意義が薄れる理由のひとつになっているのかもしれません。
都市部では正月三が日でも大手のスーパーマーケットはもちろん、外食チェーン店もオープンしているところがたくさんある時代。おせち料理をつくらずとも、お正月の食べるものに困ることはほとんどありません。
そうなるとおせち料理の意義はますます薄れ、「やっぱり作らなくてもいいや」となる人は増えるでしょう。とくに仕事を持つ女性の場合、仕事納めまでは時間もあまり確保できず、“おせち離れ”の傾向はますます高まるのかもしれませんね。
おせちを食べる予定のある働く主婦は、約6割!
null今回のアンケートでは、まず「あなたは2018年のお正月におせち料理を食べる予定はありますか?」と質問。
すると、「食べる予定がある」と答えた人は59.0%。約6割はおせち料理を食べることが分かりました。まだ食べる予定のある人のほうが、食べない人を若干上回っているのです。
しかし気になるのは、約6割の人が食べるおせち料理を“誰がつくっているのか”。
おせち料理は一からつくると、かなり時間と手間がかかるもの。さらに普段作りなれていないメニューも多いので、下ごしらえなどを含めるとかなり大変な作業になるはず……。
そこで次に、おせち料理を食べる予定がある人たちに「誰がつくったどこのおせち料理を食べる予定ですか?」(複数選択可)と質問してみました。気になる結果を見ていきましょう。
つい甘えちゃう…「おせちを作る人」1位は?
null誰の? どこの? 自分が食べる予定の「おせち料理ランキング」
同率10位:夫・・・2.5%
同率10位:父親・・・2.5%
同率9位:兄弟姉妹や親戚が作ったおせち・・・3.8%
同率9位:食材宅配サービス(『Oisix』や『らでぃっしゅぼーや』など)のおせち・・・3.8%
同率7位:なじみの飲食店のおせち・・・6.3%
同率7位:有名料理店・名店のおせち・・・6.3%
6位:有名ホテルのおせち・・・7.6%
5位:食材メーカーのおせち・・・10.1%
4位:義母がつくったおせち・・・13.9%
3位:近所のスーパーのおせち・・・17.7%
2位:自分で作ったおせち・・・25.3%
1位:母親が作ったおせち・・・30.4%
「自分でつくったおせち」を押さえ、堂々1位は「母親がつくったおせち」に!
おそらく実家へ帰省したときに母親の作ったおせち料理を食べるのでしょう。結婚したとはいえ、実家へ帰るとつい甘えてしまう人が多いようですね。
そして2位は「自分でつくったおせち」。
割合でみると25.3%とほぼ4人に1人ですが、これは「おせちを食べる」人の中の割合。「おせちを食べない」人を含めた割合で計算してみると、仕事を持つ既婚女性の中でおせち料理をつくる人は、14.9%となりました。
おせちの時代は手作りから市販品へ…インスタ映え狙いも!
null一方でランキングの上位にはあまり入っていないものの、総計するとかなり多い割合となるのが“市販品のおせち料理”。
「近所のスーパーのおせち」や「食材メーカーのおせち」「有名ホテルのおせち」など市販品の割合を足すと、合計で55.6%。何回か食べる人もいるので、みんなが市販品だけを食べるわけではありませんが、食べる人の半数以上は市販のおせち料理を食べる機会があるよう。
やはり今後、おせち料理は手作りから市販品へとどんどんシフトしていく流れになるのかもしれません。
色鮮やかなおせち料理は、今年2017年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にも選ばれた「インスタ映え」する料理。おせち料理を食べたりつくったりする予定のある人は、夫婦や子どもたち、親戚たちと、いかに美味しそうに写真に撮れるかを競い合ってみるのも楽しそう。
大掃除に里帰りと何かと忙しい年末年始ですが、市販品のおせち料理などもうまく活用しつつ、美味しいものを食べて1年にに一度のお正月を満喫したいですね。
【参考】