「ネガティブな情報」ばかり目に入ってくるのはなぜ?
null筆者は、Webライターとしてこれまで2,000本以上の記事を執筆し、ヒット記事の傾向や検索エンジンのアルゴリズムの推移を探ってきました。何日もかけて精力的に執筆した取材記事よりも、さほど時間をかけずに引きの強い見出しをつけた記事のPV(閲覧数)が上回る……というできごとを幾度となく経験してきました。
引きの強い記事の一例とは、例えばこんな感じです。
妻の心を削るモラハラ夫、夫を憎み続ける妻、不倫カップルの戦慄の末路、義理の親の過干渉、モンスターペアレント化したママ友……。
このような内容の記事を、皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか。

クリックしたくなる記事の特徴は?
インターネットの大海を浮遊しては沈んでいく膨大なコンテンツの中から、選んでもらうためには、目立つ工夫が必要です。
コンテンツの中身を充実させて、リピーターのファンを増やしていくのが理想的ではあります。でも、実際には、ギラギラと悪目立ちした「誘導装置」をしかけておかないと、なかなか選んでもらえないのが実情です。中には、読み手の心に小さなささくれを残すような「悪意ある装置」をしかけている記事もひそんでいます。
その背景には「人は、ネガティブな情報ほど注意を向けやすい」という傾向があります。
ニュースや動画を何気なく選んでいるつもりでも、昨今のニュースプラットフォームやSNSは、ユーザーの好みを分析し、次々と類似のコンテンツをすすめてくる構造があります。
こうした背景から、気づけばネガティブな情報の「過剰摂取」に至っているケースは少なくありません。
「意地悪な世界症候群」を回避するには?
nullネガティブでセンセーショナルなコンテンツに引き寄せられる日は誰にでもあるかもしれません。ただ、その後に、注意したいのが、自分の周りの「リアルな世界」を見る目が、ゆがんでしまうことです。
これは「意地悪な世界症候群(英語ではmean world syndrome)」とも呼ばれ、現実よりも社会が危険で残酷だと思い込んでしまう心の傾向のことです。
ネガティブな感情を刺激するコンテンツは、身近な人に対して抱いた「ちょっとした違和感」を「大きな不信」に拡大するリスクをはらんでいます。例えば、夫のささいな行動や、義理の親の言動、ママ友の他愛のない一言について、これまでインプットした記事と結び付けて、悪い方向に深読みしてしまう……といった事態も想定されます。
人の心の状態は常に変わり続けていますが、心が低調に傾いているときほど、ネガティブなニュースを求めやすいといわれています。
このような傾向を念頭におきつつ、その日のコンディションに応じてネガティブなコンテンツを意識的に避け、癒し系の動画に切り替えたり、誰かととりとめもない会話を楽しんだりしながら、収集する情報のバランスを取っていくことが大切です。
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