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「えび」は低カロリー&低脂質でダイエット中でも安心!種類による違いなどの栄養情報を解説します

世界中で多くの種類がさまざまな調理法で食べられているえび。日本でもブラックタイガーやバナメイエビ、伊勢えびなどの各種えびが流通しています。身近な食材ですが、どんな栄養が含まれるかは案外知らない人が多いかも。種類によってカロリーは違うの?などの疑問にも、管理栄養士が答えます!

えびの栄養情報

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ブラックタイガー(養殖/生)100gあたりに含まれる栄養素

えびにはたくさんの種類がありますが、今回は、天ぷらやフライでお馴染みのブラックタイガーの栄養価を中心に解説します。

・エネルギー:77kcal
・たんぱく質:18.4g
・脂質:0.3g
・カルシウム:67mg

えびの種類によって栄養素に違いはある?

【えび各種で100gあたりに含まれる栄養素の比較】

バナメイエビ
伊勢エビ
桜エビ

ブラックタイガーのほか、日本で一般的に食べられているバナメイエビ、伊勢エビ、桜エビを比較すると、個体のサイズが小さく殻ごと食べる桜エビは圧倒的にカルシウム含有量が多いことが分かります。

桜エビ以外の種類では栄養価は似通っていますが、ブラックタイガー、バナメイエビに比べて伊勢エビはエネルギー(カロリー)とたんぱく質が多めです。

えびは低脂質・低カロリー!

ブラックタイガーは100gあたり77kcal、脂質0.3gです。ほかの種類のえびでも大きな差はなくどれも低脂質・低カロリーなのが魅力的ですね。

たんぱく質が豊富

えびはたんぱく質が豊富です。ブラックタイガー100gでは、たんぱく質は18.4g含まれています。

たんぱく質は筋肉のほかにも皮膚や髪の毛、骨、臓器など全身の細胞、さらには免疫細胞の材料にもなり、美容と健康に欠かせない栄養素です。えびは低脂質・低カロリーな一方、減量で不足しがちなたんぱく質も豊富。安心して食べられるので、ダイエット食にもよく取り入れられています。

カルシウム補給にも

歯と骨を丈夫に保つために必要な栄養素として知られるカルシウムは、神経伝達物質を運ぶ、筋肉の働きを調整するなどの役割もあります。

カルシウムを効率よく補給するなら、カルシウム含有量が多い桜えびがおすすめ。また、きのこや魚に含まれるビタミンDはカルシウムの吸収や代謝を高めるため、合わせて摂るのがおすすめです。

抗酸化物質アスタキサンチン

アスタキサンチンはえびに含まれるカロテノイド系の赤い色素成分です。抗酸化作用があり、過酸化脂質が作られるのを抑制、アンチエイジング(老化予防)につながる働きも期待されています。

アスタキサンチンはえびの殻にも含まれるため、えびを殻ごと汁物に使い、みそ汁やスープとして味わうのもいいですね。さらに、アスタキサンチンは脂溶性なので、脂質を含む乳製品と合わせてクリームパスタ、グラタン、シチューなどにすると吸収が高められます。

えびに期待できる効果効能

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丈夫な体作りに役立つ栄養素がいろいろ

えびは、昔から長生き・長寿の願いがこめられた縁起の良い食材としておせち料理などに使われてきました。全身の細胞や免疫細胞の材料となるたんぱく質、歯や骨の健康を保つカルシウムはいつまでも丈夫な身体でいるために重要な栄養素。現代の栄養面から見ても理にかなった、健康な体作りに役立つ食材と言えるでしょう。

美容やダイエットに

えびは抗酸化作用がありアンチエイジングも期待できるアスタキサンチンが含まれています。さらに、えびは低脂質、高たんぱく質、低カロリーな理想のダイエット食材と言えます。美容の強い味方ですね。

 

えびは煮ても焼いても生でも食べられ、いろいろな料理に使える点も魅力です。車エビ、芝エビ、ボタンエビ、甘エビなど種類も豊富。栄養豊富な食材ですから、ぜひ積極的に活用してみてくださいね。

撮影/黒石 あみ(小学館)

 

【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしい魚の便利帳」藤原昌高著 高橋書店
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修

(最終参照日:2022/01/05)

小嶋絵美
小嶋絵美

フードライター×管理栄養士。好きな食べものは野菜とフルーツ。食べものと栄養について分かりやすく丁寧に伝えることを大切に、コラム執筆を行う。
「食材をシンプルにおいしく」誰にでも作れる簡単レシピを提案している。

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