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「たらこ」に含まれる栄養素は?明太子との違い、気になるプリン体や塩分量についても解説

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スケトウダラの卵巣を塩漬けしたものがたらこ、唐辛子を加えた調味液に漬けたものが明太子です。卵類は栄養豊富なイメージがありますが、どんな栄養が含まれているのでしょうか。たらこと明太子の栄養上の違い、たらこに期待できる効果効能などについて、管理栄養士が解説します。

違いはある?たらこと明太子の栄養情報

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たらこ100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:131kcal
・たんぱく質:24.0g
・脂質:4.7g
・カルシウム:24mg
・鉄:0.6mg
・亜鉛:3.1mg
・ビタミンD:1.7μg
・ビタミンE(α-トコフェロール):7.1mg
・ビタミンB1:0.71mg
・ビタミンB2:0.43mg
・ビタミンB12:18.0μg
・葉酸:52μg
・塩分:4.6g

明太子100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:121kcal
・たんぱく質:21.0g
・脂質:3.3g
・カルシウム:23mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:2.7mg
・ビタミンD:1.0μg
・ビタミンE(α-トコフェロール):6.5mg
・ビタミンB1:0.34mg
・ビタミンB2:0.33mg
・ビタミンB12:11.0μg
・葉酸:43μg
・塩分:5.6g

たらこと明太子、どちらも原料はスケトウダラの卵巣です。たらこは塩漬け、明太子は唐辛子を含む調味液に漬けて作られます。

主な栄養素を比べると、たんぱく質と脂質はたらこの方が多く、塩分は明太子の方が多いことが分かります。ミネラル類、ビタミン類は似通った数値です。

ここからは、たらこの数値について解説します。

脂溶性ビタミンD・E

ビタミンD、ビタミンEは脂溶性ビタミンで、脂質と合わせると吸収がよくなります。たらこにはもともと脂質が含まれるので、ビタミンD、Eの吸収がスムーズです。

ビタミンDはカルシウムの吸収・代謝を助けることで、丈夫な歯や骨を保ちます。ビタミンEは抗酸化作用を持ち、末梢神経を拡張することで血行をよくしてくれます。

チームで働くビタミンB群

ビタミンB群は主に代謝に関わるビタミンです。複数を合わせて摂取するとチームワークを発揮して、作用が高まるという特長があります。

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える代謝に必要です。たらこをご飯のお供にすると、ご飯に含まれる糖質をスムーズに利用できますよ。ビタミンB2はたんぱく質、炭水化物、脂質の代謝をアップして細胞のターンオーバーを促すことで「美肌ビタミン」とも呼ばれています。

ビタミンB12と葉酸は赤血球の合成に必要なビタミンとしてペアで働きます。ビタミンB12は主に動物性食品に含まれ、葉酸はほうれん草から発見されたビタミンで野菜、果物、海藻などに含まれているのが特徴です。

ミネラル類が豊富!

たらこはカルシウム、鉄分、亜鉛といったミネラルが豊富です。いずれも現代人に不足しがちなミネラル類なので、たらこだけでなく、いろいろな食品からバランスよく補給しましょう。

カルシウムは骨や歯を健康で丈夫に保つ、神経の情報伝達に関わる、全身の筋肉の動きを調整するなどの働きがあります。鉄分は全身に酸素を運ぶ役割を担っていて、貧血予防にも欠かせない大切なミネラルです。亜鉛は味覚を正常に保つ、免疫力を維持するほか、肌や髪のターンオーバーをサポートするという働きもあります。

たらこに期待できる効果・効能

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美しい肌や髪を育てるビタミンB群

たらこには細胞の新陳代謝をサポートするビタミンB群が複数含まれています。特にビタミンB2は「美肌ビタミン」とも呼ばれ、美容に気を使う方にはおすすめ。また、たらこに含まれるミネラル類の亜鉛は肌や髪のターンオーバーを促し、美しい肌や髪を保つために役立ちます。

栄養満点のたらこは健康にもお役立ち

たらこは健康に大切な栄養素が含まれています。骨や歯を丈夫に保つカルシウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、抗酸化作用がありアンチエイジングに役立つビタミンE。さらに血液の材料になり貧血予防にも欠かせない鉄分、ビタミンB12、葉酸など。たくさんの栄養素を一度に摂れるのはうれしいですね。

たらこ・明太子を食べる際に注意したいこと

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左:明太子、右:たらこ

塩分多め!量に気を付けて

たらこはスケトウダラの卵巣を塩蔵したもので、100gあたり4.6gの塩分が含まれています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では成人の場合、塩分摂取の目標量を男性7.5g未満/日、女性6.5g未満/日としています。

塩分の摂り過ぎはさまざまな生活習慣病の原因になるため、たらこを食べる量にも注意が必要です。

尿酸値が気になる?たらこにはプリン体が含まれます

レバーやたらこなど、肉や魚の内臓部分にはプリン体が多く含まれています。プリン体は体内でも作られ、生命活動に必要な成分です。

プリン体が体内で代謝されてできるのが尿酸です。尿酸が多すぎたり、排泄がスムーズにいかなかったりすると、体内に留まって身体によくない影響を起こすことがあります。プリン体の摂り過ぎには気をつけましょう。

妊娠中・子どもはたらこを食べてもいいの?

たらこやスモークサーモンなど魚介類の加工品では、リステリアという細菌による食中毒のリスクがあります。特に妊婦や子ども、高齢者など免疫力が低い人は注意が必要です。

リステリアによる食中毒を防ぐために大切なのは、加熱調理です。低温や塩蔵でも増殖するのがリステリアのやっかいなところ。「冷蔵庫に入れているから大丈夫」と油断せず、食中毒予防のためにはしっかり加熱しましょう。

リステリアについて、詳しくは下記を参考にしてください。
・厚生労働省「リステリアによる食中毒」

撮影:黒石 あみ(小学館)

 

【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい監修  西東社
・「医師が教える すごい美肌循環」日比野佐和子 アンノーンブックス
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
・厚生労働省「リステリアによる食中毒」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html

(最終参照日:2022/11/09)

プロフィール

小嶋絵美
小嶋絵美

フードライター×管理栄養士。好きな食べものは野菜とフルーツ。食べものと栄養について分かりやすく丁寧に伝えることを大切に、コラム執筆を行う。
「食材をシンプルにおいしく」誰にでも作れる簡単レシピを提案している。

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