かにの栄養情報
nullずわいがに100gあたりに含まれる主な栄養素
・エネルギー:59kcal
・たんぱく質:13.9g
・脂質:0.4g
・カルシウム:90mg
・マグネシウム:42mg
・鉄:0.5mg
・亜鉛:2.6mg
・ビタミンB1:0.24mg
・ビタミンB2:0.60mg
・ビタミンB6:0.13mg
種類による栄養素の違いはあまりなし
かにのなかでも代表的な毛がに、ずわいがに、たらばがにの3種類。特にずわいがには松葉がに、越前がに、香箱がに、せいこがになどさまざまな呼び名で親しまれていますね。
3種それぞれ栄養素に大きな差はありません。どの種類もほとんど脂質が含まれず低カロリー、たんぱく質が豊富なのが特徴で、ダイエット中も安心して食べられますよ。ダイエットについては後ほどさらに詳しく解説します。
良質なたんぱく質を含む
かにはたんぱく質が豊富です。たんぱく質は筋肉だけでなく皮膚や髪の毛、骨、臓器など全身の細胞、さらには免疫細胞の材料にもなる重要な栄養素です。たんぱく質を構成するのはアミノ酸で、かには人体では合成できない必須アミノ酸をバランスよく含むことから「良質なたんぱく質源」といえます。
ビタミンB群で代謝アップ!美容にも
ビタミンB群は力を合わせて働き、代謝アップに欠かせない栄養素です。かになら、ビタミンB群を複数合わせて摂ることができます。
ビタミンB1は糖質の代謝を、ビタミンB2はたんぱく質、脂質、糖質の代謝を、ビタミンB6はたんぱく質の代謝をそれぞれサポートします。なかでもビタミンB2は3大栄養素の代謝を高め、細胞のターンオーバーを促すことから「美肌ビタミン」とも呼ばれています。
不足しがちなミネラルを含む
かにには現代人に不足しがちなミネラルが含まれています。まずカルシウムとマグネシウムはともに丈夫な歯や骨をつくったり、互いに拮抗して血圧を調整したりします。
鉄分は血液の材料になるのはもちろん、全身に酸素を運び、エネルギー産生にも関わっています。
亜鉛は正常な味覚を保つ、免疫力を維持するといった働きがあります。また細胞の生成に役立ち、肌や髪のターンオーバーを促すので美容にもおすすめです。
かにに期待できる効果効能とは?
nullアスタキサンチンの抗酸化作用に注目
アスタキサンチンは赤色のカロテノイド系色素です。かにのほか、えび、鮭などに含まれ、強い抗酸化作用のある成分として注目されています。活性酸素によって増える過酸化脂質は老化の原因となりますが、これを抑制する働きが抗酸化作用です。
アスタキサンチンは脂溶性なので脂質と一緒に摂ると吸収が高まりますが、かには脂質をあまり含みません。アスタキサンチンの吸収を高めるなら、例えば脂質を含む乳製品と組み合わせて、かにクリームパスタ、かにグラタンなどにするのはいかがでしょうか。
ダイエット中でも安心!
かには低脂質、高たんぱく質、低カロリーの三拍子が揃ったダイエット中にぴったりの食材。おいしくて贅沢な食事はつい高カロリーになってしまいがちですが、かにならおいしさとヘルシーさ、どちらも叶うのがダイエット中にうれしいポイントですね!
【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「からだにおいしい魚の便利帳」藤原昌高監修 高橋書店
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修
・「医師が教える すごい美肌循環」日比野佐和子 アンノーンブックス
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
(最終参照日:2022/12/08)
フードライター×管理栄養士。好きな食べものは野菜とフルーツ。食べものと栄養について分かりやすく丁寧に伝えることを大切に、コラム執筆を行う。
「食材をシンプルにおいしく」誰にでも作れる簡単レシピを提案している。