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低カロリー&高たんぱくなヘルシー食材「麩」の活用レシピ【乾物と仲良くなろう!】

昔から身近にあるけれど、ちょっと手を出しにくいという人も多い乾物。でも実は、生の状態より水分が抜けて成分が凝縮されていることで栄養パワーがアップしていることが多く、長期保存も可能なため、使いこなせるとたくさんいいことがある食材なんです。

そんな乾物の栄養情報に加え、基本の戻し方やおいしいレシピを、栄養士であり料理家であるあーぴんさんが紹介してくれるシリーズです。

今回は「麩」を取り上げます。栄養がなさそう……?と感じる人もいるかもしれませんが、実は低糖質・低脂質・高たんぱくなヘルシー食材。そのまま食べるだけでなく、お肉のかさ増しやスイーツなど、いろいろな活用方法を伝授します。

ダイエットにも最適!「麩」の基礎知識

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こんにちは。栄養士の道添明子です。料理家「あーぴん」として、時短簡単・美味しい・おしゃれな“みんなが笑顔になれる幸せごはん”の料理教室を主宰、簡単レシピを毎日SNSで発信しています。

今回は「麩」の健康効果やおすすめレシピをご紹介します!

「麩」は種類がたくさん

麩は、小麦粉に含まれる「グルテン」という小麦由来のたんぱく質が原料となっています。小麦粉に水を加えて練ると、粘りが出てきますね。この粘りの元がグルテンです。

麩は大きく分けて焼き麩生麩、揚げ麩に分類できます。

焼き麩には直火で棒に巻きつけて焼く「車麩」、それを押しつぶして板状にした「庄内麩」、釜で焼く「小町麩」や「白玉麩」などがあり、香ばしい風味が特徴で水分や旨味がよくしみ込むので、煮物や汁物、関西ではすき焼きにも使われます。

焼き麩に黒糖を塗った「麩菓子」は駄菓子としても有名ですね。おかずからお菓子まで広く使われています。

生麩はグルテンにもち粉などを混ぜて蒸したり、茹でたりしたものです。もちもちした食感で、中に餡を入れた麩まんじゅうなどもあります。

季節により花や紅葉などの形に作る棒状のものもあり、煮物やお吸い物に使われます。生麩の中でも「手毬麩」はお吸い物などに使われ、「よもぎ麩」や「あわ麩」などは焼いたり揚げたりして食べることが多いです。

揚げ麩あぶら麩とも呼ばれ「仙台麩」が有名です。グルテンを練り合わせ、油で揚げたもので、棒状・スライスなど使いやすく加工されたものもあります。

焼き麩100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:357kcal
・糖質:53.2g
・たんぱく質:28.5g
・脂質:2.7g

麩を作る工程で、小麦粉からデンプンを取り除いて、たんぱく質であるグルテンを取り出しているので、低糖質・低脂質・低カロリーで、高たんぱくです。

【参照】日本食品標準成分表2020年版(八訂)

戻す?戻さない?麩の扱い方

小町麩、豆麩、花麩など小さな麩は、戻さずにそのままお味噌汁やお吸い物に入れて使えます。

車麩は戻してから使います。水またはぬるま湯で5分から10分戻し、使うときに両手ではさんで優しく水気を絞ります。戻すと約2〜3倍になります。

パン粉の代わりに麩を使用、豆腐入りふわふわつくね

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小町麩はパン粉の代わりにハンバーグやつくねのつなぎ役としても使えます。豚つくねに、豆腐・えのきだけ・麩を加えてかさ増し! 麩のおかげで豆腐を入れても水っぽくならず、ふわふわに仕上がります。作り置きに、お弁当にと活躍してくれますよ。

【材料】(4人分/5cmの小判形13〜15個)

・豚ひき肉 150g
・えのきだけ(みじん切り) 1パック(100g)
・たまねぎ(みじん切り) 1/4個(50g)
・絹ごし豆腐 150g
・麩(乾燥) 10g(4〜5個)
・小麦粉 大さじ2
・サラダ油 大さじ1
・白炒りごま 適量

<調味料A>
・しょうゆ 小さじ2
・砂糖 小さじ2

<調味料B>
・しょうゆ 大さじ2
・みりん 大さじ1
・砂糖 小さじ2

【作り方】

(1)ボウルに豚ひき肉、絹ごし豆腐、麩、<調味料A>を入れて粘りが出るまでよく練る。

(2)えのきだけ、たまねぎを加えてさらに練り、個数に分けて小さな俵型にして、表面に小麦粉を振る。

(3)フライパンにサラダ油を熱し、(2)の両面を焼き、<調味料B>を加えて照りが出るまで煮詰めて、つくねに絡める。器に盛り、白炒りごまをふる。お好みで卵黄を添える。

【節約レシピ】まるで豚の角煮な車麩の肉巻き

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戻した車麩に豚肉を巻いて焼きました。車麩の筋が豚バラ肉に見えて角煮そっくり! でも脂質は大幅にカット、たんぱく質豊富に仕上がります。今回は車麩を半分に切りましたが、4等分して、コロコロのひと口大にしても。

豚バラの旨味と脂を車麩が吸って、じゅわっとジューシー! こちらも作り置き可能、お弁当おかずにもぴったりです。

【材料】(2人分)

・豚薄切り肉 200g(バラ、ロースなどお好みで)
・車麩 4個(40g)
・片栗粉 大さじ2
・サラダ油 大さじ2
・白炒りごま・刻みねぎ 適量

<調味料>
・しょうゆ 大さじ2
・みりん 大さじ2
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ1

【作り方】

(1)車麩は水またはぬるま湯で戻し、手ではさんでしっかり水気を切り半分に切る。

(2)豚バラ肉(薄切り)をまな板に広げ、片栗粉をふり、車麩を手前に置いて端から巻いて、巻き終わりを下にしておく。まな板に残った片栗粉を肉のまわりにまぶし付けると焼いた時にカリッと仕上がる。

(3)フライパンにサラダ油を熱し、豚肉の巻き終わりを下にして焼き、全面をこんがり焼き、<調味料>で味付けする。器に盛り、白炒りごま・刻みねぎをお好みで添える。

ヘルシーおやつ!シュガーバターお麩ラスク

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材料3つ! 麩とバターと砂糖だけで作れるラスクです。仙台麩のスライス状のものを使いました。シナモンなどを振ってアレンジしてもおいしいですよ。

パンとは違った食感と旨味が味わえます。普通の麩で作ると、そのままコロコロかわいいラスクになります。

オーブントースターでも作れますが、焦げやすいので、途中アルミホイルをかぶせ、砂糖が溶けてこんがり焼き色がついたら取り出します。

【材料】(作りやすい分量)

・仙台麩 40g
・食塩不使用バター 50g
・グラニュー糖 15g

【下準備】
・オーブンを150℃に予熱しておく。
・棒状の仙台麩を使う場合には1.5cm幅の輪切りにする。

【作り方】

(1)耐熱ボウルに食塩不使用バターを入れ、ラップをして電子レンジ(600w)で1分加熱する。バターが溶けたら仙台麩をからめる。

(2)クッキングシートを敷いた天板に並べてグラニュー糖をふる。150℃のオーブンで6〜7分こんがり焼く。
※焼き時間はオーブンの機種により調節してください。

麩は、栄養価が高く、安価で手に入り、乾物なので常温保存できます。かさ増し食材にもなり、節約になるのもうれしい点ですね! 使いこなせるといいことがたくさんある食材です。ぜひ食事作りに取り入れてみてくださいね。

道添明子(あーぴん)
道添明子(あーぴん)

栄養士、料理家。
日本女子大学食物学科卒業。大手食品会社にて新製品の企画開発などに携わる。その後企業向けの料理レシピ開発、シルバー大学や料理教室講師、企業の健康栄養セミナーなどで幅広く活躍。
「健康な体は毎日の食生活から」をモットーに、初心者でも作りやすいよう調理法を工夫し、素材を生かしたメニューを得意とする。各種SNSで日々レシピ情報を更新中。

https://lit.link/apinakikomichizoe

新刊『旬と野菜を愉しむあーぴんの絶品おかず』(宝島社)2023年9月13日発売!

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