ひよこ豆ってどんな豆?
nullこんにちは。栄養士の道添明子です。料理家「あーぴん」として、時短簡単・美味しい・おしゃれな“みんなが笑顔になれる幸せごはん”の料理教室を主宰、簡単レシピを毎日SNSで発信しています。
さて、今回取り上げる食材は「ひよこ豆」。名前の通り、ひよこの頭のような形をしています。スペイン語由来の「garbanzo(ガルバンゾー)」という名前でも呼ばれます。
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乾燥の豆のほか、水煮缶詰、ドライパック、水煮の紙パックなどさまざまなタイプが購入できるので、使い方に合わせて選んでみてください。
ひよこ豆(茹でたもの)100gあたりに含まれる栄養素
・エネルギー:149kcal
・たんぱく質:9.5g
・脂質:2.5g
・食物繊維:11.6g
・ビタミンE:1.7g
・葉酸:110μg
・鉄:1.2mg
・亜鉛:1.8mg
腸内環境を整える食物繊維が豊富。たんぱく質も100g中に10g近く含まれているため、たんぱく源としても優秀です。
アンチエイジングに役立つと言われるビタミンEや、細胞を作るために必要な葉酸も大豆の2倍ほどあります。また、鉄、亜鉛などのミネラル類も豊富に含まれ、貧血の予防などに役立ちます。
ほかの豆類と比べると?
大豆、小豆と主な栄養成分を比較してみました(茹でたもの100gあたり)。
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ひよこ豆はほかの豆類と比べても炭水化物の量は多めですが、脂質、たんぱく質がそれぞれバランスよく含まれていることが分かります。
女性にうれしいイソフラボンも
大豆製品に多く含まれるイソフラボンですが、ひよこ豆にも多く含まれています。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きがあり、骨粗しょう症の予防にも役立つと言われています。
【参照】日本食品成分表2020年版(八訂)
ひよこ豆の茹で方
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(1)ひよこ豆は軽く洗ってたっぷりの水に6時間~ひと晩ほど浸けて戻します。
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ふっくらと戻った豆。
(2)戻した水ごと鍋に入れて火にかけ、アクを取りながら20〜30分茹でます。圧力鍋や炊飯器で茹でる方法もありますが、途中で固さをみられないので鍋で茹でるのがおすすめです。約2.5〜3倍になります。
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戻す前と後でこんなに大きさが変わります!
まとめて茹でて小分け冷凍がおすすめ!
小まめに茹でるのは手間なので、ある程度の量をまとめて茹で、1回に使う量を小分けにして冷凍するのもおすすめです。3週間〜1カ月程度保存可能です。
ペーストやフムスなどにしてからフリーザーバッグに入れて、使いやすいように筋をつけ、いくつかに分けてから冷凍しておくのも便利です。
定番の前菜「フムス」のレシピ
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中近東でよく食べられているひよこ豆のディップで、パンに塗ったり、サンドイッチにしたり、野菜スティックに付けて食べたりします。茹でた豆をフードプロセッサーにかけて混ぜていくだけなので、意外と簡単に作れます。
【材料】(4人分)
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・ひよこ豆(茹でたもの、または水煮) 200g
<調味料>
・おろしにんにく 小さじ1
・ねりごま 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ1
・レモン汁 小さじ2
・塩、こしょう 各少々
・豆のゆで汁 大さじ2〜3(様子を見ながら加える)
<仕上げ>
・パセリみじん切り、パプリカ、オリーブオイル 各適量
【作り方】
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ひよこ豆と<調味料>を全てフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで撹拌します。豆のゆで汁は様子を見ながら最後に加えて、お好みの固さにしてください。
最初はポロポロしていますが、ねりごまやオリーブオイルを加えるとしっとりなめらかになります。
器にフムスを丸く盛り、パセリみじん切り、パプリカ、オリーブオイルをかけてできあがり。お好みでクミンパウダーを加えてもいいですね。
ひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」
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SNSでもじわじわ人気上昇中の、中東風のひよこ豆のコロッケです。こちらは、茹でていない、水で戻しただけのひよこ豆で作ります。そのままでおつまみにもなり、野菜と一緒にピタパンなどにはさむ料理も人気です。
乾燥ひよこ豆が手に入らない場合には、缶詰やドライパックの豆でもできます。その場合は崩れやすいので、タネに小麦粉または片栗粉を少量加えると成形しやすくなります。
【材料】(4人分)
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・ひよこ豆(乾燥) 100g
・サラダ油 適量(フライパンに深さ1cm程度)
<調味料>
・玉ねぎ 1/2個(100g)
・にんにく 1かけ
・豆の戻し汁 大さじ1〜2(様子を見ながら加える)
・塩、こしょう 各少々
・クミンシード 少々
・パセリみじん切り 小さじ2
<衣>
・小麦粉 適量
・卵 1個
・パン粉 適量
<ソース>
・マヨネーズ 大さじ3
・プレーンヨーグルト 大さじ1
・塩、こしょう 各少々
【下準備】
・ひよこ豆(乾燥)は洗って、たっぷりの水で戻す(6時間以上、できれば一晩)
・<ソース>の材料を全て混ぜ合わせておく。
【作り方】
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(1)戻したひよこ豆をフードプロセッサーに入れ、細かくなるまで撹拌します。細かくなったところで<調味料>を加えてさらに混ぜます。
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(2)直径3cmのボールに丸めて、小麦粉、卵、パン粉をまぶします。この分量でおよそ12〜15個分です。丸めてぎゅっと握ると崩れにくくなります。
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(3)フライパンにサラダ油を入れて中温(170℃)に熱し、(2)をこんがりきつね色になるまで3〜4分揚げます。崩れやすいので何度もひっくり返したり触ったりしないように。
器に盛り、ソースとお好みにより香葉(ローリエ)を添えます。
ひよこ豆入りミネストローネスープ
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野菜たっぷり、ひよこ豆入りのミネストローネです。今回は水煮を使うと簡単で、いつものミネストローネがさらに栄養アップします。豆の煮汁も使うと、コクと旨味がプラスされますよ。
【材料】(4人分)
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・ひよこ豆(茹でたもの、または水煮) 200g
・ベーコン 2枚(ハーフの場合4枚)
・玉ねぎ 1/2個(100g)
・じゃがいも 小2個(100g)
・にんじん 1/2本
・オリーブオイル 大さじ1
・カットトマト 200g
・塩、こしょう 各少々
・パセリみじん切り、粉チーズ 適量
<調味料>
・水 200ml
・豆のゆで汁(ない場合には水) 200ml
・固形スープの素 1個
【作り方】
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(1)玉ねぎ、じゃがいも、にんじんは1cm角に切る。ベーコンは1cm幅に切る。
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(2)鍋にオリーブオイルを熱し、ベーコンを炒めて香りを出し、野菜を入れて軽く炒めます。<調味料>を入れて、蓋をして野菜がやわらかくなるまで煮込みます。
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(3)野菜がやわらかくなったら、ひよこ豆水煮、カットトマトを加え、アクをとり塩、こしょうで味をととのえます。
器に盛り、パセリのみじん切り、粉チーズをふって完成。
ホクホクとした食感で、かわいい形も魅力のひよこ豆。高たんぱくで低脂肪、食物繊維などの栄養素も豊富に含まれ、今注目のスーパーフードです。
茹で時間も短めで意外と扱いやすく、便利な水煮も手に入りやすくなっていますので、ぜひ活用してみてくださいね。
![道添明子(あーぴん)](https://kufura.jp/wp-content/uploads/2021/11/2ED087D6-259A-4828-96BE-7C23D209AE35.jpeg)
栄養士、料理家。
日本女子大学食物学科卒業。大手食品会社にて新製品の企画開発などに携わる。その後企業向けの料理レシピ開発、シルバー大学や料理教室講師、企業の健康栄養セミナーなどで幅広く活躍。
「健康な体は毎日の食生活から」をモットーに、初心者でも作りやすいよう調理法を工夫し、素材を生かしたメニューを得意とする。各種SNSで日々レシピ情報を更新中。
https://lit.link/apinakikomichizoe
新刊『旬と野菜を愉しむあーぴんの絶品おかず』(宝島社)2023年9月13日発売!