いちじくの栄養情報
いちじくの栄養情報いちじく100gあたりに含まれる栄養素
・エネルギー:57kcal
・水分:84.6g
・炭水化物:14.3g
・糖質:12.4g
・食物繊維:1.9g
・カリウム:170mg
・カルシウム:26mg
・鉄分:0.3mg
・亜鉛:0.2mg
・β-カロテン:15μg
・α-トコフェロール:0.4mg
・ビタミンB1:0.03mg
・ビタミンB2:0.03mg
・ビタミンB6:0.07mg
・葉酸:22μg
ドライいちじく100gあたりに含まれる栄養素
ドライフルーツの中でもポピュラーなドライいちじくですが、乾燥させることで水分は約1/5にまで減少しています。それに伴って、エネルギーは約4.8倍、カルシウムは約7.3倍、鉄分は約5.7倍になるなどほとんどの栄養素が増加していますが、葉酸など一部の水溶性ビタミンは減少しています。
・エネルギー:272kcal
・水分:18.0g
・炭水化物:75.3g
・糖質:64.6g
・食物繊維:10.7g
・カリウム:840mg
・カルシウム:190mg
・鉄分:1.7mg
・亜鉛:0.6mg
・β-カロテン:34μg
・α-トコフェロール:0.6mg
・ビタミンB1:0.10mg
・ビタミンB2:0.06mg
・ビタミンB6:0.23mg
・葉酸:10μg
いちじくの糖質・カロリーとダイエットの関係
いちじくを一般的な果物と比較してみると、エネルギー(カロリー)はキウイ、みかんよりやや高く、りんごと同程度でバナナよりは低くなっています。糖質量はりんごより少し控えめであることが分かります。また、ドライいちじくはかさが減っているため重量当たりのエネルギー、糖質ともに高くなっています。
いちじくはダイエットに向いているのかは気になるところですが、いちじくは菓子類を食べるよりはずっと低カロリー、低脂質。しかも、ダイエットに役立つ食物繊維やビタミン、ミネラルを含んでいます。ダイエット中にも心配なく食べられますよ。
1日に食べる量は生のいちじくなら200g程度、ドライいちじくなら200kcal程度(約70g)を目安にしてくださいね。
果物100gあたりのエネルギーと糖質
・いちじく:57kcal、糖質12.4g
・ドライいちじく:272kcal、糖質64.6g
・バナナ:93kcal、糖質21.4g
・りんご:56kcal、糖質14.3g
・みかん:49kcal、糖質11.0g
・キウイ:51kcal、糖質10.8g
いちじくに期待できる効果・効能
いちじくに期待できる効果・効能食物繊維補給にはドライいちじくも優秀!
食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、いちじくにはどちらも含まれています。ドライいちじくの方が生のいちじくよりも食物繊維が多く含まれます。
水溶性食物繊維のペクチンは食後の血糖値の上昇をゆるやかにする、コレステロールの吸収を抑える働きがあり、生活習慣病の予防や改善に役立ちます。不溶性食物繊維は腸内環境を整えることで新陳代謝を高め、美肌や美容にもいい影響が期待できますよ。
いちじくに含まれる食物繊維
・いちじく…水溶性食物繊維0.7g、不溶性食物繊維1.2g
・ドライいちじく…水溶性食物繊維3.4g、不溶性食物繊維7.3g
いちじくに含まれるビタミン
いちじくは健康や美容に役立つさまざまなビタミンが含まれています。
・β-カロテン
β-カロテンは体内でビタミンAとして利用されるためプロビタミンAと呼ばれます。皮膚や粘膜の健康維持する働きがあり乾燥肌やニキビが気になる人におすすめです。抗酸化作用によって老化予防(アンチエイジング)も期待できますよ。
・α-トコフェロール
体内でビタミンEとして働く栄養素のなかで最も強い作用を持っているのがα-トコフェロール。抗酸化作用があり、老化や動脈硬化の予防が期待されています。末梢血管を拡張することで血流をよくして、肌の血色のよさにもつながるため美容にもうれしいビタミンです。
・ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸)
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6はエネルギー代謝に関わり、代謝を高めたいときにおすすめの栄養素です。名前からは分かりにくいですが、葉酸もビタミンB群の仲間です。赤血球を作るために必要で貧血予防に役立ちます。
ビタミンB群は複数合わせて摂取できると作用が高まるメリットがあります。また、葉酸はビタミンB12との相性がいいので、いちじくとの食べ合わせにはビタミンB12を含む牛乳やチーズなどの乳製品がおすすめです。
いちじくに含まれるミネラル
いちじくには、不足しがちなさまざまなミネラルが含まれています。ミネラルを効率よく摂取したいときには、手軽に食べられるドライいちじくがおすすめ。
・カリウム
カリウムは偏った食生活で不足しがちですが、体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促すことで健康に役立っています。塩分を多く摂りがちな日本人には重要な栄養素。常温保存できるドライいちじくは忙しいときでも手軽にカリウム補給できるおやつ(間食)にぴったりです。
・カルシウム
カルシウムには骨や歯を健康で丈夫に保つ、神経の情報伝達に関わる、全身(心臓含む)の筋肉の動きを調整するなど、重要な役割を持っています。乳製品に豊富なイメージですがいちじくにも含まれています。不足しがちなので、果物から補えると助かりますね。
・鉄分
鉄分は全身に酸素を運ぶ役割を担っている反面、吸収率が低いこともあり不足しやすい特徴があります。貧血が気になる人だけでなく、健康のためにも積極的に取り入れたい栄養素です。おいしいドライいちじくで手軽に鉄分補給できるなら、うれしいですよね。
・亜鉛
亜鉛は味覚に関わる栄養素です。不足すると味が感じにくくなることがあります。偏った食生活、極端な食事制限によるダイエットで不足しがち。バランスのよい食事を心がけ、ドライいちじくのような亜鉛を含む果物を取り入れるのもおすすめです。
いちじくの保存方法・おいしい食べ方
いちじくの保存方法・おいしい食べ方いちじくの皮はむく?むかない?
生のいちじくは皮をむいて食べることが多いですが、実は皮も食べられます。生なら皮をむく人もドライいちじくだと知らず知らずのうちに皮がついたまま食べていますよね。果物の皮には食物繊維やポリフェノールが豊富なので、栄養を余すことなく摂りたい方はよく洗ってから皮ごと食べてみてくださいね。
いちじくは追熟しない!購入したらすぐに食べよう
いちじくは、収穫後保存しておいても追熟しない果物です。意外と知られていませんが、いちじくのほかにも追熟しない果物には、りんご、和梨、ぶどう、びわ、パイナップルなどがあります。
追熟しない果物は食べごろのものが店頭に並べられていますから、買ってすぐにおいしく味わえるのがうれしい点です。
食べ頃のいちじくは全体が赤く染まってきて、まるまると形よく、お尻が開いています。選ぶときの参考にどうぞ。
いちじくは日持ちしない!ベストな保存方法は
追熟しないということは、買ってきたらすぐに食べるのが正解。身が柔らかく傷みやすいので、すぐ食べられないときは乾燥を防ぐためキッチンペーパーに包みビニール袋に入れてから冷蔵庫の野菜室へ。デリケートなので取り扱いはやさしく。そして、なるべく早く食べ切りましょう。
食べ切れないほどたくさんあるときはジャムやコンポートにすると長く楽しめます。
いちじくの冷凍保存
いちじくは冷凍保存することもできます。方法はとても簡単です。水洗いしてキッチンペーパーで丁寧に水気をとったら、まるごとラップに包み保存袋に重ならないようそっと入れ冷凍庫へ。傷みやすいのでやさしく取り扱い、上には何も置かないようにしてくださいね。
冷凍したいちじくは冷蔵庫に入れて半解凍になった頃、皮をツルっとむいて簡単に食べることができます。すぐに食べたいときは少し流水に当てても。
そのままでもシャーベットのような食感でおいしいですし、お好みで皮をむいたあとに牛乳やヨーグルト、ココナッツミルクと一緒にミキサーにかけ、スムージーやジェラートとしても楽しめます。
冷凍いちじくは完全に解凍すると食感を損なうので解凍中は忘れないように注意してください。約1カ月保存できますが、長期保存したものはジャムやコンポートにするなど加熱調理すると衛生的です。
・撮影/黒石 あみ(小学館)
【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省 農林水産省「食事バランスガイド」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員「くだものの栄養素」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_01.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員 「くだものの健康効果」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_02.html
・JA「とれたて大百科」いちじく
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=85
(最終参照日:2022/01/11)