ジューシーなオレンジは栄養もたっぷり!
ジューシーなオレンジは栄養もたっぷり!普段よく見かけるオレンジは2種類の品種があります。それぞれに含まれる栄養素が少しずつ違うので、比較してみましょう。
バレンシアオレンジは世界中の柑橘生産国で栽培されています。酸味と甘みのバランスがよくジューシーな味わいです。果汁が多くジュースの原料としてよく使われます。
ネーブルオレンジの「ネーブル(Navel)」は英語で「ヘソ」という意味。お尻にヘソのようなくぼみがあることからこの名で呼ばれています。甘みが強いのが特徴です。
バレンシアオレンジ1個(可食部120g)あたりに含まれる主な栄養素
・エネルギー:50kcal
・糖質量:10.8g
・食物繊維:1.0g
・β-カロテン:60μg
・β-クリプトキサンチン:156μg
・ビタミンC:48mg
・葉酸:38μg
・カリウム:168mg
ネーブルオレンジ1個(可食部120g)あたりに含まれる主な栄養素
・エネルギー:58kcal
・糖質量:13.0g
・食物繊維:1.2g
・β-カロテン:28μg
・β-クリプトキサンチン:252μg
・ビタミンC:72mg
・葉酸:41μg
・カリウム:216mg
エネルギー量(カロリー)と糖質量
バレンシアオレンジとネーブルオレンジを比較すると、バレンシアオレンジのほうがエネルギー量・糖質量ともに控えめです。
また、身近な果物であるりんご、バナナ、キウイと比べて、オレンジはエネルギー量、糖質量が少なめであることが分かります。
【100gあたりの果物のエネルギー量と糖質量】
・バレンシアオレンジ:42kcal、糖質量9.0g
・ネーブルオレンジ:48kcal、糖質量10.8g
・りんご:56kcal、糖質量14.3g
・バナナ:93kcal、糖質量21.4g
・キウイ:51kcal、糖質量10.8g
たっぷり食べたい!オレンジの効果効能は?
たっぷり食べたい!オレンジの効果効能は?美容にうれしい栄養素
・ビタミンC
体内でコラーゲンを生成するために必要な栄養素です。皮膚や粘膜の健康を維持する働きのほかメラニン色素が作られるのを抑制する働きがあり、しみ・そばかす予防も期待できます。
・β-カロテン、β-クリプトキサンチン
どちらも体内でビタミンAとして利用されるためプロビタミンAと呼ばれます。皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあり乾燥肌、肌荒れ、ニキビの予防に役立ちます。また、抗酸化作用によって老化予防(アンチエイジング)も期待できます。
・カリウム
水分代謝に必要なミネラルで顔や脚のむくみ予防におすすめです。果物だけでなく野菜類にも含まれますが水溶性のため、茹でる・煮るなどの加熱調理をすると流失してしまいます。その点、オレンジなど果物は生のまま手軽に食べられるのでカリウム補給にぴったりです。
この栄養素が健康をお手伝い!
・抗酸化ビタミン
ビタミンCやビタミンAは強い抗酸化作用を持つので抗酸化ビタミンと呼ばれています。活性酸素を抑制することで免疫力を高める、老化や動脈硬化を予防するなどの働きが期待できます。
・カリウム
カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促すことで高血圧予防や生活習慣病予防に役立ちます。日本人は塩分を摂りすぎる傾向にあることからも重要な栄養素といえます。
オレンジは果物の中でも通年出回り、価格や味も安定しているのがうれしい点。手軽なカリウム補給におすすめです。
・葉酸
ビタミンB群の仲間で産前産後や赤ちゃんの成長に欠かせませんが、男女問わずすべての人に大切な栄養素です。赤血球を作るために必要で貧血予防に役立ちます。ヨーグルトなど乳製品にも含まれるビタミンB12と相性が良く、力を合わせて働きます。一緒に摂取すると効率的です。
オレンジの切り方いろいろ
オレンジの切り方いろいろみかんの基本の切り方と、飾り切りの方法をご紹介します。
(1)スマイルカット(くし切り)
断面がニコっと笑顔のように見えることから「スマイルカット」と呼ばれています。切れ込みを入れることで皮から果肉が外れ食べやすいのがうれしいですね。
- オレンジを包丁で横半分に切る。最初を横向きに切るのがポイントです!
- 半分に切ったものを放射状に4等分にする。
- 皮と果肉の間に沿って1/2~2/3のところまで切れ込みを入れる。
(2)カルチェカット
カルチェカットとは、皮と薄皮をすべて取り除く切り方です。口当たりがよく、ヨーグルトやケーキなどスイーツのトッピングにおすすめです。ペティナイフを使うときれいにカットできますよ。
- オレンジのヘタとお尻を切り落とす。
- オレンジの皮を縦方向に上から下へ切り落とす。
- 薄皮と果肉の間にナイフを入れて果肉をひとつずつ、丁寧にはずす。
(3)オレンジの飾り切り
飾り切りは見栄えがよいだけでなくピックで簡単に食べられるのもうれしいポイント。ぜひお試しください。
- オレンジのお尻を包丁で切り落として横半分に切る。
- 皮と果肉の間に包丁を入れてくるっと果肉をくり抜く。
- 皮の底に切り落としたお尻の部分を断面が上になるように敷いて器を作る。
- 果肉を食べやすく切り、器に飾る。
撮影:黒石 あみ(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸監修 高橋書店
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員 「くだものの栄養素」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_01.html
・毎日くだもの200グラム推進全国協議会委員 「くだものの健康効果」
http://www.kudamono200.or.jp/health/health_02.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」コラーゲン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-011.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
(最終参照日 2021/11/04)