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女性にうれしいスーパーフード!ひよこ豆の栄養をじっくり解説します【管理栄養士監修】

ダイエットや健康を気にしている人にも注目されているひよこ豆。ひよこ豆で作られたペースト「フムス」が流行したこともあり、人気が高まっている食品です。そこで、ひよこ豆が女性にうれしい成分が豊富といわれるその理由を徹底解説! 水煮缶やドライパックも手軽ですが、乾燥豆から茹でるのもそれほど難しくないので、ぜひトライしてみてくださいね。さらに、茹でた豆をおいしく食べる方法もご紹介します。

ひよこ豆の栄養情報

ひよこ豆の栄養情報

乾燥ひよこ豆に含まれる主な栄養素(100gあたり)

  • エネルギー:336kcal
  • たんぱく質:20.0g
  • 糖質:45.2g
  • 食物繊維:16.3g
  • ビタミンB1:0.37mg
  • ナイアシン:4.8mg
  • マグネシウム:140mg

植物性たんぱく質が豊富!

たんぱく質は筋肉だけではなく、骨や内臓、血液、皮膚や髪の毛、爪などを作るのにも必要な栄養素です。たんぱく質が十分に摂れていないと髪がパサついたり、爪がもろくなったりすることも。体の先端まで美しくいるためにも、たんぱく質は十分に摂るようにしたいものです。

食物繊維はデトックスの代表選手

食物繊維は消化酵素の影響を受けずに腸まで届き、脂質や糖を吸着して体の外に排出する作用があります。また便通を整え老廃物が体内に滞らないようにする働きあり、食物繊維はデトックスに欠かせない成分です。

気になるエネルギー(カロリー)と糖質の量

茹でたひよこ豆はおよそ1人分が50gです。茹でたひよこ豆50gのエネルギーは75kcal、糖質は7.9gと特別多くはありません。糖質は重要なエネルギー源であり、元気に活動するためには欠かせない栄養素です。減らしすぎることなく必要量はしっかり確保しましょう。

エネルギー代謝を助けるビタミン

ひよこ豆に含まれるビタミンB1 とナイアシンはエネルギー代謝にかかわり、栄養を効率的にエネルギーとして使うときに役立つ栄養素です。

メンタルの安定を支えるミネラル

ひよこ豆に含まれるミネラルの中でも、特にマグネシウムは神経の情報伝達を正常に行うために必須の栄養素で、心の安定を支えてくれます。

女性の元気をサポート!イソフラボン

大豆のイメージが強いイソフラボンですが、ひよこ豆にも含まれています。イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることが知られていて、骨粗しょう症の予防や更年期障害の解消に効果が期待されています。

 

このように、心身の健康や美容にうれしいさまざまな栄養素が含まれるひよこ豆。女性におすすめと言われる理由が分かりますよね。これまであまりなじみがなかったという人も、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。

意外と簡単!ひよこ豆の茹で方

意外と簡単!ひよこ豆の茹で方

水煮の缶詰やドライパックも手軽に購入できますが、自分で茹でると茹でたての豆ならではのおいしさも味わえます。多少時間はかかりますが難しくはないので、機会があればぜひ挑戦してみてください。

水で戻すとき

乾燥したひよこ豆は水につけて戻してから調理しましょう。たっぷりの水に一晩(6時間以上)つけておくだけで大丈夫です。およそ2.2倍になります。

急ぐときはお湯で戻す

急ぐときは熱湯を使うと1時間程度で戻すことができます。鍋にたっぷりの湯を沸かし、乾燥したひよこ豆を入れ、火を消しふたをしておきます。ひよこ豆が十分に水を吸い、しわが伸びていればOKです。

鍋や圧力鍋で茹でる

戻したひよこ豆を鍋に入れ、3倍程度の水と一緒に火にかけます。沸騰したら弱火にし、アクを取りながらおよそ1時間茹でます。親指と人差し指でつぶしてみて、茹で加減を確認しましょう。かたいようなら再び5~10分加熱し火を止めて余熱でやわらかくします。

圧力鍋を使うときは、鍋に戻したひよこ豆を入れ、豆の2~3cm上まで水を注ぎます。ふたをし強火にかけ、圧がかかったら弱火で15分加熱し、自然冷却します。

まとめて戻すか茹でてから冷凍保存

乾燥豆を戻したり茹でたりするのには時間が必要なので、まとめて処理したものを小分けにして冷凍しておけば使いたいときにすぐに使えて便利です。

茹でる前の戻したひよこ豆、茹でたひよこ豆の両方とも冷凍保存できます。冷凍するときはジッパー付きフリージングバッグに平らに入れて。茹でたひよこ豆はサラダや炒め物に使うときは豆だけを、スープや煮込みに使うときは煮汁ごと保存すると便利です。保存の目安は1カ月程度です。

戻したひよこ豆は凍ったまま茹でることができます。茹でたひよこ豆は、自然解凍するか、スープなどには凍ったまま入れて調理できます。

ひよこ豆のおいしい食べ方

ひよこ豆のおいしい食べ方

定番のフムス

フムスはホモス、フンムスとも呼ばれる中東料理のひとつ。茹でたひよこ豆とレモン汁、オリーブオイル、白練りごま、ゆで汁、にんにく、塩を一緒にフードプロセッサーなどでペーストにしたものです。そのまま食べたり、ディップにしたり、サンドイッチにするとおいしく食べられます。また、かぼちゃやにんじん、ツナなどを混ぜてアレンジしても。

煮込み料理やカレーに

ひよこ豆は皮が薄いのにもかかわらず煮崩れしにくいので、スープやカレーなど煮込み料理にも使いやすい食品です。キーマカレーやシチューに加えたり、野菜たっぷりのスープに入れたりしてもおいしく食べられます。

ホクホク感を活かすサラダ

ホクホクした食感と木の実のような香ばしさが特徴のひよこ豆は、サラダにもよく合います。モロッコではひよこ豆と同じ大きさに切ったトマト、きゅうり、たまねぎ、パセリと一緒にドレッシングで和えたサラダが定番。ミャンマーでは紫玉ねぎのスライスとみじん切りした万能ねぎを一緒にごま油と塩で和えた料理がよく食べられているそうですよ。

かわいらしい見た目と名前のひよこ豆は女性にうれしい栄養を多く含んだ食品です。ぜひいろいろな食べ方で楽しんでくださいね。

 

撮影:田中 麻以(小学館)

 

【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしい あたらしい 栄養学」吉田企世子監修 高橋書店 2016年
・厚生労働省「e-ヘルスネット」たんぱく質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」炭水化物/糖質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-018.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」マグネシウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-034.html
・「からだのための食材大全」池上文雄監修 NHK出版 2020年
・「フムス HUMMUS 豆のペースとレシピ70」佐藤わか子監修 朝日新聞社出版 2016年
・「中東、アフリカ、米大陸、ヨーロッパ、アジアの郷土色あふれる120のレシピ 世界の豆料理」誠文堂新光社 2016年

(最終参照日:すべて202/7/16)

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