抗菌・抗酸化作用も!葉ねぎとおろししょうがをたっぷりと
null松田流ぶっかけそうめんの具は、九条ねぎや万能ねぎなど“葉”が主役の葉ねぎがメイン。そうめんにたっぷりとのせていただきましょう。葉ねぎはビタミンC、βーカロテンが豊富で、強い抗酸化作用があります。また、殺菌作用、消化吸収&食欲UP、免疫力向上などが期待できるしょうがなどの薬味も添えても。
「口当たりよく、そうめんと絡めてつるつるっと食べられるように、葉ねぎは長さを揃えて小口切りにし、キンと冷やしたそうめんつゆをたっぷりかけて召し上がれ!」(松田さん。以下「」内のコメント同)
「さば&かつお節」のめんつゆは多めに作って料理にも
null麺料理の決め手はつゆやスープ。なかでも淡泊なそうめんは、めんつゆの質が重要なポイントになります。
松田さんがめんつゆ作りに愛用しているのは、かつお節とさば節を厚削りにした『そば・うどんだし 混合削りぶし』。 ほんのひとつかみで濃厚なだしが取れます。
「かつおの甘みにさばのキレのあるコクがめんつゆにぴったりなんです。もちろん、そばやうどんにも。煮ものにも使える万能つゆです。多めに作って冷蔵庫で保存すれば2週間はおいしくいただけますし、小分けにして冷凍保存しておけばひと夏楽しめます。ご家庭の味に合わせて、しょうゆやみりんの量を調整できるのも、自家製めんつゆの利点です」
「ぶっかけそうめん」の作り方
null【材料】2人分
そうめん・・・4束
水・・・適量
「万能ねぎ」など細めの葉ねぎ・・・1/2束
おろししょうが・・・1片分
(好みで)みょうがや大葉、一味唐辛子・・・適量
<めんつゆ> *多めに作るときは、以下の分量を基準に増量してください
水・・・2カップ
だし用削り節・・・30g
酒・・・1/2カップ
みりん・・・大さじ2
しょうゆ・・・1/2カップ
めんつゆを作る
(1)鍋に水を入れて火にかける。沸騰したらだし用削り節を加え、煮立ちを待って酒、みりんを入れて1〜2分煮立てる。
(2)しょうゆを加えて火を切り、そのまま室温になるまで冷ます。大きめの茶こしを容器にのせて厚手のペーパータオルを敷き、つゆを漉す。そのまま1分おく。
(3)密閉できる容器に移し、冷蔵庫で冷やす。冷凍保存も可能。
ここで一手!
「ペーパータオルに残った削り節がもったいない!と思うのは人情ですが、けっして搾らないこと。搾ることで削り節のくさみやえぐみが出て、つゆのおいしさが損なわれます」
そうめんをゆでる
(1)大きめの鍋に水適量を入れて火にかけ、沸騰したらそうめんを入れて泳がせるように1分ゆでる。
(2)火を切って蓋をし、麺が細ければ約1分、太めの場合は約2分ほど蒸らす。ざるに麺を移し、流水の下でもみ洗いをしてぬめりを落とす。
ここで一手!
「そうめんは熱湯でゆで続けるよりも、火を止めて蓋をし、蒸したほうがぬめりが少なくつるんとおいしく仕上がります。そうめんは案外と丈夫なので、流水の下でもみ洗いをしても崩れませんから、ジャブジャブしっかり洗ってください。口当たり、喉ごしが格段によくなります」
(3)葉ねぎは小口切りにする。器に水を切ったそうめんを入れ、葉ねぎをたっぷりとのせ、めんつゆ(ひとり分約1/4カップ)を注ぐ。
ここで一手!
「ねぎをきれいな小口切りにするコツはまず、切れる包丁を使うこと。人差し指でねぎを押さえ、包丁の刃先を使って刻むと、美しい切り口になります。また、一度にたくさん刻まずに、ねぎを押さえる指先に収まる量にしましょう」
小皿にすりおろししょうが、せん切りにした大葉やみょうが、一味唐辛子を添えて、さあどうぞ、召し上がれ!
「ねぎたっぷりのぶっかけそうめんは、お腹は空いているのだけれど白飯はちょっと重たいというとき、あるいは酒席の〆にもぴったりです。見た目はあっさりしていますが、ねぎやしょうがはビタミンはじめ栄養の宝庫で、疲労回復効果も絶大。そしてめんつゆには、かつおやさばのたんぱく質はじめ、体内では生成できない必須アミノ酸、血液をサラサラにする効能のあるEPAやDHAがギュッと濃縮されています。暑い朝、キンと冷やしためんつゆで、目覚ましを兼ねた朝食にしてもいいですね」
写真/鍋島徳恭 取材・文/神史子
【イベント情報】
松田美智子 ×阿川佐和子 ふたりでトークショー
「人生後半 “元気でおいしいご飯の哲学”を語り合おう!」のお知らせ
松田美智子さんの新刊『65歳からの食事革命』(文化出版局)出版を記念して、同書でコラボした阿川佐和子さんとのトークショーが開催されます。愉快かつ「なるほど!」満載の料理談義、ぜひ奮ってご参加を!
開催日時:7月2日(火)14:00〜15:00
会場:玉川高島屋S・C東館3F「たまがわLOOP」
参加費:4,400円(松田美智子さん、阿川佐和子さんの新刊付き)
お問い合わせ/お申し込み:https://loop.tamagawa-sc.com
1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。近著に『65歳からの食事革命』(文化出版局)などがある。愛犬はタスマニアンラブラドゥードゥルのguguちゃん(3歳) http://www.m-cooking.com/