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そうそうこの味!「中華屋さんの炒飯」を自宅で作る。【料理研究家・松田美智子のおいしさの理(ことわり)】#4

コロナ禍で、家族で囲む食卓はかつてないほど重要な意味をもつようになりました。「旬の食材を料理してしっかり食べ、健康を維持する」ことの大切さを実感している人も多いのではないでしょうか?

そこで、素材の持ち味を生かして栄養バランス抜群。「料理は化学」と、理(ことわり)に適ったスタイリッシュなお料理が人気の料理研究家・松田美智子さんが、今こそおさらいしておきたい家庭の定番料理をシリーズでナビゲートします。

第4回は「中華屋さんの炒飯」です。「そうそう、この味!」とほっくり懐かしい炒飯にするポイントは、ナンプラーとふわふわの半熟卵。空気を含ませながらパラパラに仕上げていく松田さんのワザを見ながら、ぜひ一緒に作ってみてください。

卵を炒めるのは10秒以下!ご飯はチンして水分を飛ばす

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おいしい炒飯の鉄則は、なんといってもパラッとふんわりした、口に軽やかな食感。そこで、ご飯をラップせずに電子レンジでチンして水分を飛ばし、ジュッとほんの数秒炒めた半熟卵でふんわり感をプラスします。

「炒飯は、中華鍋に具材とご飯を入れてからが勝負。中華屋さんでは鍋をあおって空気を入れながら炒めますが、女性の力では重い中華鍋を持ち上げるだけでも大変。そこで玉じゃくし、あるいは木べら2本を使って、空気を巻き込みながら手早く炒めます。

また、卵とご飯を一緒に炒めてしまうと、肝心のご飯がベチャッとしてしまいます。先に半熟卵を作っておき、あとから加えましょう。ピーマンは彩り役も兼ねていますので、小さく切って最後にさっと和える程度で」(松田さん)

「中華屋さんの炒飯」の作り方

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【材料】(1人分)

ご飯 茶碗2膳分

卵 1個

焼豚 (汁気のないもの)50g

ピーマン 1個

ねぎ 1/4本

ごま油 大さじ1と1/2

塩・こしょう 各少量

ナンプラー  大さじ1〜1と1/2

【作り方】

(1)焼豚は7mm角に切り揃え、ねぎはみじん切りにする。ピーマンはヘタを落として縦半分に切り種を除く。お尻の先を切り落として開き、わたを包丁でそぎ取ってから5mm角に切り揃える。

(2)ご飯を皿に広げ、ラップをせずに2分温め、水分を飛ばす。

(3)ご飯を温めている間に卵を溶く。ボウルに卵を割り入れてカラザを除き、ボウルをやや斜めに持って、菜箸で空気を含むようにほぐす。2〜3回、菜箸で白身をつまんで切る。

(4)中華鍋にごま油の半量を熱し、煙が立ったら卵を加えて火を弱める。7秒ほどかぞえたところで一度大きく返して火を止め、ボウルに移す。

(5)中華鍋をキッチンペーパーなどでさっと拭き、残りのごま油を入れて火にかける。焼き豚を加え、玉じゃくしで焼豚をすくい上げては落として空気を含ませながら炒める。ねぎを加えて同じように炒め、いったん火を止める。玉じゃくしがなければ、木べら2本を使って持ち上げて落とす。

(6)ご飯を加え、崩しながら具材と混ぜ合わせる。ざっと混ざったところで再度火をつける。玉じゃくし、あるいは木べらで空気を含めながら炒め、中華鍋を火から外して塩こしょうする。

(7)中華鍋を火に戻し、卵、ピーマンを入れ、ふんわりと混ぜて味をみる。ご飯を平たく広げてナンプラーを鍋肌から加え、手早く炒める。

ふんわりと皿に盛りつけて完成。

まつだみちこ◎1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。http://www.m-cooking.com/

 

【松田美智子さんのレシピはこちらからも】

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