最高級の和牛が通販で破格のセール!
null緊急事態宣言発令中の4月某日。四十ウン回目の誕生日を迎えました。毎年、この時期にはお祝いと称して、夫婦で焼肉を食べに行くのが恒例になっているのですが、さすがに今年は自粛モードでそういうわけにもいかず……。
お祝いや外食はいつでもできることだし、事態が落ち着いてからでいいや、と思っていた矢先のことでした。
「おい、通販で和牛がすごい値段になっている!」
夫が目の色を変えながら、突然、スマホの画面を見せつけてきたのです。
スマホからは少し見辛かったので、急いでパソコンから該当ページを開くと、某通販サイトが期間限定セール中で、A5ランクの和牛ももブロック肉400gが1,000円とのこと。
普段、スーパーで安売りの肉しか買わない筆者は、“A5ランク”といわれても全くピンときません。そこで、少し調べてみたところ、農林水産省の説明によれば、どうやらA5ランクというのは、最高級!(A~Cランクがあり、Aが最高。また数字は1~5で、大きいほうがよいとのこと)
肉の価格は常に変動するので、一概に決められないものの、通常であれば、どう安く見積もっても100gで1,000円を下ることはなく、この400gで1,000円というのは破格級のようです。
今回のコロナ禍で、インバウンド需要が激減し、和牛の価格が下落しているとは聞いていましたが、まさかここまでとは……。
販売していたのが実績ある畜産グループでしたし、「この際、これを誕生日祝いにしてみるか」と、その場で3本注文するに至ったのです。
(ちなみに、その商品は、数時間後には売り切れとなっており、このときの選択がまちがいではなかったことを付記しておきます)
最高級和牛でローストビーフを作ろう
null注文から数日後、“A5ランクの和牛ももブロック肉”が冷凍便で到着! 本当は、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがよいそうなのですが、待ちきれなくて流水で無理やり解凍しました。
ももブロックは“ローストビーフにおすすめ”とのことで、販売店が添付してくれたレシピを参考に、早速調理することに。
肉以外に必要な材料は、塩、こしょう、おろしにんにく、ローズマリー、オリーブオイル……とありましたが、“卵かけご飯に天かす乗せがごちそう”という食生活レベルの我が家にオリーブオイルやローズマリーはありませんでした……。
不要不急の外出、買い物は避けるべきですし、ローズマリーは抜き。オリーブオイルのかわりに同梱されていた牛脂を使用することにします。大丈夫。肉が最高級なんだから、ちょっとくらいズボラしても、素材のうまみでなんとかなるはず……と信じます。
作り方は、至ってシンプル。普段ほとんど料理をしない筆者でも、下記の手順で大過なくローストビーフを完成させることができました。
(1)肉全体に、塩、こしょう、おろしにんにくをまぶし、30分以上、常温におく。
(2)フライパンで肉全体に焼き目をつける。
(3)フライパンに蓋をして10分蒸らす。
(4)アルミホイルに肉を包んで15分保温する。
見た目的には問題なし(?)。あとは冷蔵庫で冷やします。
実食!最高級和牛のローストビーフのお味は?
null調理から数時間後。冷蔵庫から取り出したローストビーフを、いよいよ切り分けます。まず、この段階で、包丁がスッと入って、カットしやすいのにびっくり! 普段スーパーの特売のかたまり肉で作ったものだと、包丁をのこぎりのように動かさないとうまく切れないのに……。
実をいうと、カット直後に写真撮影するのをうっかり忘れていたので、上記の写真は1日経ってからのものです。そのためか、肉の一部が微妙に茶色く変色していますが、作り立ては、それはそれは美しいピンクの断面図で……。「これ、ぐるナイの『ゴチになります!』の高級レストランで出てくるやつ!」と思わず声を上げてしまいました。
しょうゆとワサビを軽くつけて食したところ、見た目に違わず、衝撃のやわらかさとうまみ! スーパーやデパ地下総菜、レストランなど、これまでに食べてきたどのローストビーフよりもおいしく感じられました。
正直いって、筆者の料理の腕は並以下ですし、調理環境だって決して恵まれたものではありません。それでも、ハイクオリティの仕上がりになったのは、ひとえに激安で和牛を購入できたおかげとしかいいようがありません。
ちなみに、筆者の夫は、自宅にいるときはいつもスマホかパソコンばかり見ています。「もうちょっと生産的なことすれば?」と普段は苦々しく思っていたものですが、今回ばかりは「夫よ、特売情報を見つけてくれてgood job!」と心から賛辞を送りたくなりました。
街では営業自粛している飲食店が少なくありませんが、そのぶん、テイクアウトに力を入れているお店が増えていますし、また、インバウンド需要激減の影響で、高級食材の一部がお買い得になっている傾向があります。巣ごもり生活は、ストレスもたまりやすいですが、ぜひみなさんも自宅でのささやかな楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか?