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「キッチンの壁&床」のお掃除方法…ついでのひと拭きでキレイが長続き!【家事大学 学長 高橋ゆき的お掃除の基本】vol.11

/ [最終更新日] 2023.04.14

キッチンのお掃除というと、ついシンクやガス台ばかりに目がいきがちですが、壁や床も調理の際に飛び散った油や調味料、食べ物のカスなどで意外と汚れています。これらの汚れはキッチンの悪臭の原因にもなるため、早めに汚れを取り除いてきれいにしておきたいところ。

そこで『kufura』では、今回も家事研究家で株式会社ベアーズ副社長・高橋ゆきさんが学長を務める「家事大学」のテキストなどを参考に、楽しく家がきれいになる“高橋ゆき的お掃除メソッド”をご紹介していきます。連載第11回目のテーマは「キッチンの壁&床」。料理の際に飛び散った油汚れなどをしっかり落とすための、楽ラクお掃除方法を見ていくことにしましょう。

まずは小物を取り除いて掃除しやすい環境に

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キッチンを掃除する際は、掃除したい場所にすぐに取りかからずに、例えばガス台周りに置いてあるお玉やフライ返しといったキッチンツールや調味料など、まずはキッチンの小物を一時的に片付けることから始めましょう。

小物を片付けずに慌てて掃除をすると、調味料などに腕や衣服が引っかかって、余計に汚してしまうということにもなりかねません。小物を取り除いて掃除をする箇所を広げることで掃除がしやすくなり、効率的にキッチンの掃除をすることができます。

なお、キッチンの小物を整理する際に、ついでに調味料の賞味期限を確認するようにすると、賞味期限切れで調味料をムダにするのを防ぐことができるのでおすすめです。

掃除の前に8つのアイテムを準備しよう!

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キッチンの壁&床をきれいにするために、まずは次の8つのアイテムを用意してください。

(1)ゴム手袋

(2)ふきん

(3)重曹水

空のスプレーボトルに重曹と水を1:9の割合で混ぜ合わせたものを入れて作ります。

(4)マンゴーカットスポンジ

高橋ゆきさんおすすめのお掃除便利ツールのひとつで、マンゴーのように格子状に切り込みを入れたスポンジのこと。スポンジの柔らかい面に、カッターで格子状に3分の2くらいの深さの切り込みを入れ、手で広げて使います。

切り込みは縦2本&横3本が基本ですが、掃除する場所に合わせて切り込みを増減すると使いやすくなります。細かいところにもしっかりフィットするので、いろいろな部分の掃除がやりやすくなりますよ。

マンゴーカットスポンジは、『あちこち使える!「マンゴーカットスポンジ」家事研究家・高橋ゆきの魔法のお掃除道具DIY』で動画付きで解説しているので、あわせてご覧ください。

(5)古Tシャツ

(6)ぞうきん

(7)消毒用エタノール

(8)布巻きようじ

こちらも高橋ゆきさんおすすめの便利ツールで、つまようじの先端に布を巻き付けたもの。古Tシャツなど毛羽立たない布を5cm四方くらいに小さくカットし、つまようじ1本の先端に巻き付けます。

実践!キッチンの壁&床の楽ラクお掃除方法

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では、早速キッチンの壁&床のお掃除を始めていくことにしましょう。作業手順は以下のとおりです。

<キッチンの壁>

(1)重曹水をスプレーする

ゴム手袋をはめて、ふきんに重曹水をスプレーします。ゴム手袋は洗剤等の液だれを防止するために、裾部分を3cmほど折り返して使いましょう。

(2)壁を拭く

重曹水をスプレーした(1)のふきんで壁を拭きます。油や調味料の飛び散りが多いガス台周りの壁から拭き始めましょう。拭き掃除の基本に沿って、ふきんは常に一定方向に動かします。壁の場合は、上から下へ拭き下ろすことで、拭きムラを防止することができます。

(3)マンゴーカットスポンジを使う

壁の継ぎ目や目地などの細かい部分の掃除は、重曹水をスプレーしたマンゴーカットスポンジが大活躍。スポンジの切り込みが段差にはまって、汚れを確実にキャッチしてくれます。掃除をする場所が狭かったり、複雑だったりする場合は、マンゴーカットスポンジの切り込みを細かく入れると使いやすくなります。

(4)ふきんを替えて水拭きをする

残った重曹が白浮きするのを防ぐために、固く絞った別のふきんでしっかりと壁を水拭きします。このときも、上から下へと一定方向に拭くようにしましょう。

(5)乾拭きのあと、仕上げ磨きをする

水拭きのあとも同様に一定方向に乾拭きをします。最後の仕上げに、古Tシャツを丸めたものなどで、上から下へと一定方向に動かし仕上げ磨きをします。このひと手間をプラスすることにより、壁が驚くほどきれいになりますよ。

<キッチンの床>

床にも壁と同じく調理の際の油が飛んでいます。また、油汚れのほかにも素足で歩くなどして人間の皮脂が付着するほか、ホコリもたまりやすくなっています。

(1)消毒用エタノールで拭く

キッチンの床を衛生的に拭き上げるために、抗菌作用の高い消毒用エタノールを使用して掃除をします。ぞうきんがしっとりする程度に吹き付けましょう。なお、消毒用エタノールは引火しやすいため、使用の際は必ずキッチンの火を止めてから使うようにしてください。

(2)木目に沿って一定方向に拭く

消毒用エタノールを吹き付けた(1)のぞうきんで、一定方向に拭いていきます。木目に沿って拭くようにすると、拭きムラを防ぐことができます。

(3)布巻きようじを使ってフローリングの溝を掃除

フローリングの溝に入り込んだ細かいゴミや汚れ。つまようじなどでかき出している人もいると思いますが、注意しないと床にキズをつけてしまう恐れがあります。布巻きようじなら、布がクッションになるので安心。溝に布巻きようじを差し込んで、ゴミや汚れを丁寧にかき出していきましょう。

ため込まない!毎日できる小掃除テク

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毎日使うキッチンをきれいに保つ秘訣は、“ついでのひと拭き”です。キッチンの主な汚れは、油汚れと水垢。ついでのひと拭きによって、頑固な汚れになるのを防ぐことができます。

ガス台周りの壁や床についた調理中の油の飛び跳ねなどは、余熱のあるうちにひと拭きしておくと、簡単に汚れを取り除くことができ、油が固まって頑固な汚れになるのを防ぐことができます。

また、シンク周りの壁や床には、食器を洗う際などの水滴が飛び散ります。こちらもシンク使用後に、その周りの壁や床を乾いたふきんやぞうきんでひと拭きしておけば、水垢になるのを防ぐことができますよ。

いかがでしたか? キッチンの壁や床も、実は油汚れや水垢などで意外と汚れているもの。悪臭の発生やガンコ汚れになるのを防ぐためにも、ガス台やシンクを使用した後は、周りの壁や床をササっとひと拭きして、キレイをしっかり長続きさせましょう。

構成・文/土田奈々子

【参考】

高橋ゆき(2014)『楽ラク掃除の基本』(学研パブリッシング)

家事大学1級・2級 家事研究員資格講座テキスト』-日本講師支援機構

【取材協力】

ベアーズ

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