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湿気を防いでさわやか快適に!「玄関」のお掃除方法【家事大学 学長 高橋ゆき的お掃除の基本】vol.8

「玄関」は、家の顔ともいえる重要な場所。ここがきちんと掃除されていて、きれいでさわやかな空間になっていると、毎日出入りする家族はもちろん家を訪れるお客様を心地よい気分にすることができます。

『kufura』では、今回も家事研究家で株式会社ベアーズ副社長・高橋ゆきさんが学長を務める「家事大学」のテキストなどを参考に、楽しく家がきれいになる“高橋ゆき的お掃除メソッド”をご紹介していきます。連載第8回目のテーマは「玄関」。玄関をすっきりきれいに保つための、楽ラクお掃除方法を見ていくことにしましょう。

玄関をしっかり掃除して「きれいな家」を印象づけよう

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玄関は、家族やお客様がいちばん最初に足を踏み入れる場所。ここがきちんと掃除されていれば、「きれいな家」という印象を与えることができるため、玄関は家の中でも特に張り切ってお掃除しておきたいところです。

玄関の主な汚れは、外から持ち込まれるゴミ、ホコリ、泥。外から帰ったら玄関先でコートや洋服を軽くたたく、また靴底の汚れをしっかり落とすなど、外部からのホコリや泥を家の中に持ち込まないようにするのが、玄関をきれいに保つためのコツといえます。

「きれいな家」を印象付けるためには、玄関内の“湿気”にも気を配りたいところ。湿気はカビだけでなく、嫌なにおいの原因にもなります。せっかくきれいに掃除していても、玄関に嫌なにおいがこもっていたのでは印象が台無しに。玄関内や靴箱の換気を心がけ、湿気と悪臭を防ぎましょう。

掃除の前に7つのアイテムを準備しよう!

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玄関をきれいにするために、まずは次の7つのアイテムを用意してください。

(1)ぞうきん

(2)ほうき

(3)新聞紙

(4)エタノールアロマ

市販の消毒用エタノール200mlに好きなアロマエッセンシャルオイルを20滴ほど入れて作る洗剤です。エタノールの原液を使う場合は、水9:エタノール原液1の割合で希釈します。エタノールのアルコール成分は時間が経つと飛んでしまうので、作り置きは避けましょう。

(5)粉末重曹

(6)軍手ぞうきん

高橋ゆきさんおすすめのお掃除便利ツールの一つで、ゴム手袋の上から軍手をはめたもの。ぞうきんが入りにくいすき間や細かい部分も、軍手ぞうきんなら指一本いっぽんが入るため、きれいに掃除することができます。洗剤の液だれを防止するために、ゴム手袋の裾部分は3cmほど折り返して使いましょう。

軍手ぞうきんは、『指先感覚で自在に使える!「軍手ぞうきん」家事研究家・高橋ゆきの魔法のお掃除道具DIY』で動画付きで解説しているので、あわせてご覧ください。

(7)住宅用洗剤

実践!玄関の楽ラクお掃除方法

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では早速、玄関のお掃除を始めていくことにしましょう。玄関は「たたき」「靴箱」「玄関扉(内側)」の3つに分けてお掃除をしていきます。作業手順は以下のとおりです。

<たたき>

(1)新聞紙を水につけて軽くしぼる

新聞紙をちぎって手のひらくらいのサイズに丸め、水を張ったバケツ等に入れて水を含ませたら、軽く水けをしぼります。たたきの汚れを吸着させるために、水をあまりしぼりすぎないよう注意しましょう。

(2)たたきの上に新聞紙を置く

軽く水をしぼった新聞紙を、重ならないようにたたきの上に散らして置きます。たたきの四隅にも置いて、隅に溜まった取りにくい汚れを誘い出しましょう。

(3)ほうきで掃く

しばらくしたら、たたきに置いた(2)の新聞紙をほうきで掃き集めて捨てます。濡れた新聞紙が、たたきに落ちている細かいゴミを吸着してくれるので、ホコリが舞うことなくゴミを集めることができます。

(4)ぞうきんで一定方向に水拭きする

固くしぼったぞうきんで、家側から玄関扉側に向かって一定方向に拭いていきます。拭き掃除は“奥から手前へ”が基本。これを守れば、舞った汚れで再びたたきが汚れてしまうのを防ぐことができます。

<靴箱>

(1)ぞうきんにエタノールアロマを吹き付ける

まず最初に、乾いたぞうきんにエタノールアロマを吹き付けます。

(2)ぞうきんで靴箱内を拭く

靴箱から靴を全部出して、靴と靴箱の両方を外気にさらします。その後、(1)のぞうきんで靴箱の中を拭いていきましょう。

(3)靴箱内を乾燥させる

拭き終わったら、靴箱の扉を開けたまま水けが完全になくなるまで乾かします。しっかり乾いたら、外気にさらして通気させた靴を靴箱に戻して終了です。

(4)靴箱内の消臭対策を行う

玄関に嫌なにおいがする場合は、靴箱が原因かもしれません。靴箱など密閉された空間の中には、カビや雑菌が繁殖し、においがこもる場合もあります。日ごろから換気に気をつけ、外出する際は靴箱の扉を開け放して出かけるなど、湿気がこもらないようにしましょう。

靴箱内の消臭対策には、粉末重曹が効果的。手のひらサイズの小鉢に粉末重曹を3分目くらいまで入れ、靴箱の中に置きましょう。悪臭はもちろん除湿にも効果があるため、カビ予防にもなります。粉末重曹はひと月を目安に交換するようにしてください。

<玄関扉>

(1)軍手ぞうきんで取っ手を拭く

軍手ぞうきんを装着し、扉の取っ手を握って上から下へ滑らせます。汚れが気になる場合は、片手に住宅用洗剤をつけて拭いてから、もう片手で乾拭きするようにします。

(2)凸凹部分は指でつまんで拭く

鍵部分など凸凹のある場所は、軍手ぞうきんの指先を利用して汚れを拭き取りましょう。指でつまんで、少し力を入れてこするようにするときれいになります。

(3)ドアガードも忘れずに拭く

ドアガードのような細かい部分も、パーツを指でつかんで手を滑らせながら拭いていきます。ドアチェーンも両手でつかんで、同じように手を滑らせて拭きましょう。

(4)ドア表面は指の側面を使って拭く

ドア表面に凸凹がある場合は、指の側面をすきまに滑らせる感じで拭きながらホコリや汚れを落としていきます。

ため込まない!毎日できる小掃除テク

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玄関をきれいに保つためには、外から汚れを持ち込まないようにすることが大切です。外出先から帰って玄関に入る前に、コートや服などについたホコリや汚れを払い落とし、靴底の汚れを玄関マットなどでしっかり落とすよう心がけましょう。

また、雨の日の傘の取り扱いについても注意が必要です。濡れたままの傘を、そのまま傘立てに突っ込んだりしていませんか? 湿気は嫌なにおいの原因になります。使った傘は傘立てに入れる前にしっかり水滴を振り落とし、開いたまま乾燥させてからしまうようにしてください。傘立て自体も、天気のいい日に外に出してしっかり乾燥させるようにするといいでしょう。

いかがでしたか? 玄関内に外からの汚れを持ち込まないようにするだけでも、日々の掃除がグンと楽になります。湿気対策にも注意して、玄関内をさわやかできれいな空間にしていきましょう。

構成・文/土田奈々子

【参考】

高橋ゆき(2014)『楽ラク掃除の基本』(学研パブリッシング)

家事大学1級・2級 家事研究員資格講座テキスト』-日本講師支援機構

【取材協力】

ベアーズ

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