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ホコリも黒ずみもきれいにオフ!「フローリング」のお掃除方法【家事大学 学長 高橋ゆき的お掃除の基本】vol.2

家の中でも広範囲にわたってお掃除が必要になるフローリング。マメに掃除をしているつもりでも、すぐにホコリがたまったり、床が黒ずんだりしがちです。リビングルームなど、特に家族やお客様の目につきやすい場所の床は、常にきれにしておきたいもの。

そこで『kufura』では、今回も家事研究家で株式会社ベアーズ副社長・高橋ゆきさんが学長を務める「家事大学」のテキストなどを参考に、楽しく家がきれいになる“高橋ゆき的お掃除メソッド”をご紹介していきます。連載第2回目のテーマは「フローリング」。効率よく床をピカピカきれいにする、楽ラクお掃除方法を見ていくことにしましょう。

「効率のよい掃除の基本」とは?

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高橋ゆきさんによると、フローリングの掃除を始める際には、まず次の4つの基本を押さえておくことが大切だそうです。

(1)換気をする

掃除をする前に、必ず窓を開けて部屋全体に風を通します。換気をする際は窓を2カ所以上開け、空気の通り道を作りましょう。また、日中はカーテンを開け、部屋に光を取り込むことも換気の一環です。光を取り込むことで部屋の中の湿気が取り除かれ、カビの発生を予防することができます。

(2)高いところから低いところへ

ホコリは上から下へと落ちてきます。天井や壁、家具など、高いところから順にホコリを払ったうえで、フローリングの掃除を始めるようにしましょう。

(3)奥から手前へ

部屋を掃除するときは、必ず「奥から手前へ」が基本。手前から掃除を始めると、奥を掃除している間に、せっかく掃除を済ませた手前のエリアに再びホコリが舞うことになるので注意してください。

(4)部屋を明るくする

汚れや拭きムラがないように、部屋の照明を明るくしてフローリングをしっかりチェックしましょう。

掃除の前に5つのアイテムを準備しよう!

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フローリングをきれいに掃除するために、最初に次の5つのアイテムを用意してください。

(1)掃除機

(2)ぞうきん(水拭き用と乾拭き用の2枚)

(3)古Tシャツ(古いフリースなどでも可)

(4)消毒用エタノール

(5)住宅用洗剤(弱アルカリ性もしくは中性洗剤)

実践!フローリングの楽ラクお掃除方法

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フローリングのホコリは、部屋の隅に集まりやすいもの。お掃除をする際は、まず目立つホコリなどを掃除機できちんと取り除いてから、ぞうきんで水拭き、乾拭きをし、可能なら仕上げ磨きも行います。

フローリングによく見られる黒ずみの正体は、実は皮脂汚れ。これは水拭きでは取り除くことができないので、住宅用洗剤を使って汚れを落とすようにします。

以下、フローリングをきれいにするための上手な掃除機のかけ方と拭き掃除の仕方を、それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。

フローリングがきれいになる上手な掃除機のかけ方

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まず最初は、上手な掃除機のかけ方。フローリングを掃除機でお掃除する際は、次の手順で行います。

(1)換気をもう一度確認

掃除機をかける前に、換気が十分にされているか再度確認します。窓が一つしかない場合や、換気がまだ不十分な場合は、扇風機を部屋の中から窓の外に向けて回し、空気を循環させましょう。

(2)掃除機は奥から手前へ

いちばん奥の床から扉方面、部屋の出入り口に向かって掃除機をかけます。電源コードは、黄色のテープがあるところまで引っ張り出してから使用します。赤色まで出すと断線しやすくなるので注意してください。

(3)木目に沿って一定方向にかける

掃除機は、フローリングの木目に沿って一定方向にかけます。片手で掃除機本体を持ち、もう片方の手で掃除機をかけるようにすると、本体によって床、壁、家具等にキズをつける心配がありません。

(4)壁にあてないように注意

壁際を掃除する際は、壁や幅木に掃除機のヘッドをあてるとキズがついてしまう恐れがあります。掃除機の先は、必ず壁の手前で止めるようにして掃除してください。

(5)縦のラインでごみを吸い取る

そのあとで、掃除機のノズル面の向きを変え、壁際に掃除機の側面を沿わせてかけるようにします。(4)で取り残した壁際部分のホコリも、これできれいに取り除くことができます。

フローリングがきれいになる上手な拭き掃除の仕方

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掃除機をかけたら、次は拭き掃除。次の手順で進めていきましょう。

(1)汚れには消毒用エタノールを使用

まずは、硬く絞ったぞうきんで水拭きをします。基本的に洗剤は使いませんが、汚れがひどい場合は、消毒用エタノールをぞうきんにスプレーしてから拭き掃除を始めましょう。

皮脂汚れによる黒ずみは、水拭きでは取れないため、ぞうきんに住宅用洗剤を塗布してから拭くようにしてください。

(2)奥から手前に一定方向で拭く

拭き掃除も掃除機がけと同様、部屋の奥から手前に向かって、木目に沿って一定方向に拭くのがきれいにするためのコツです。ワイパーのように手を左右に往復させながら拭く方法は、拭きムラになるのでやめましょう。

kufuraの動画記事「ワイパー拭きはNG!“フローリングのお掃除術” 家事研究家・高橋ゆきの魔法のテク」で、ぜひ正しい拭き方をチェックしてみてください。

また、ぞうきんは大きいまま使用すると、ひじや手首に負担がかかって痛めてしまうこともあります。ぞうきんは、必ず自分の手のひらサイズに折りたたんでから使うようにしましょう。

(3)乾拭きと仕上げ磨きでピカピカに

水拭きが終わったら、同じ要領で乾拭きをします。ここで拭き掃除を終わらせることもできますが、もうひと手間、仕上げ磨きをすることで、フローリングのきれいさをより際立たせることができます。

古Tシャツやフリースなど、毛羽立たない布を使って、水拭き、乾拭き同様に、奥から手前に向かって一定方向に拭いていきましょう。

ため込まないための楽ラクお掃除!便利家電も活用しよう

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フローリングはお子さんなどが素足で歩き回ることも多いため、意外と皮脂汚れが付きがちです。そのまま放っておくと、皮脂汚れはホコリと混じってガンコ汚れとなり、掃除が大変になってしまいます。

汚れをため込まず楽ラク掃除をするためには、毎日のちょっとした小掃除が肝心。でも、フローリングを毎日掃除するというのはかなり大変ですよね。

そんなときは、お掃除ロボットなどの便利家電を上手に活用しながら、ストレスなく掃除をするのがおすすめ。手を抜けるところは上手に手を抜きながら、無理なく楽ラク家の中をきれいにしていきましょう。

いかがでしたか? フローリングの汚れは、ホコリだけでなく皮脂汚れも含まれているため、長期間放置してしまうと落としにくくなってしまいます。楽ラク掃除をするためには、汚れをためこまないよう、便利家電を上手に活用することも大切です。フローリングがきれいになると、家全体が明るくなり、居心地の良い空間を作り出すことができますよ。

 

構成・文/土田奈々子

【参考】

高橋ゆき(2014)『楽ラク掃除の基本』(学研パブリッシング)

家事大学1級・2級 家事研究員資格講座テキスト』-日本講師支援機構

【取材協力】

ベアーズ

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