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ガンコな油汚れや焦げ付きをしっかり落として清潔に!「ガス台」のお掃除方法【家事大学 学長 高橋ゆき的お掃除の基本】vol.27

毎日料理を作る際に使うガス台は、油の飛び跳ねや食品のカスなどで汚れやすいもの。そのまま放っておくと、汚れが固まったり焦げ付いたりして掃除が大変になってしまうため、ガス台は早め早めの掃除が肝心です。また、ガス台は食品を扱うところなので、衛生面からも常に清潔できれいな状態を保つようにしておきたいところ。

そこで『kufura』では、今回も家事研究家で株式会社ベアーズ副社長・高橋ゆきさんが学長を務める「家事大学」のテキストなどを参考に、楽しく家がきれいになる“高橋ゆき流お掃除メソッド”をご紹介していきます。連載第27回目のテーマは「ガス台のお掃除方法」。ガンコな油汚れや食べ物の焦げ付きなどをしっかり取り除いて、清潔できれいなガス台にするための、楽ラクお掃除方法を見ていくことにしましょう。

まずは重曹水につけ置きしてプレお掃除を!

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ガス台は調理のたびに油汚れなどが付着するため、時間が経つと汚れがこびりついてお掃除が大変になります。無理に汚れを落とそうとして、たわしなどを使ってむやみにゴシゴシこすると、汚れがきれいに落ちないばかりか、素材を傷つけてしまうことにもなりかねません。

ガス台のお掃除については、以下のようにまずはつけ置きをして汚れをゆるめる『プレお掃除』から始めるのがおすすめ。油汚れに強い重曹水につけ置きすることで、ガンコな汚れも簡単に落とすことができます。なお、つけ置きの際にゴミ袋を使うようにすると、シンクが油でベタベタになることがないため、掃除後の後片付けもすごく楽チンです。

(1)シンクにゴミ袋を広げてお湯を張る

まずはキッチンシンクにゴミ袋を広げ、ガムテープなどを使ってシンクに固定したら、その中にお湯を張ってつけ置き用のプールを作ります。お湯は40~50℃と少し高めがおすすめ。温かいほうが汚れがゆるみやすくなります。

(2)重曹を入れてよく混ぜる

次に、つけ置き用のプールのお湯に重曹を入れてよく混ぜます。重曹とお湯の割合は1:9が目安。汚れ具合を見ながら重曹の量を加減してください。

(3)つけ置くものを重曹プールに入れる

五徳や汁受け皿、グリルの網など、汚れのひどいものを(2)で作った重曹プールの中に沈めます。ガス台のつまみなど細かいものについては、なくしてしまわないように、目の粗いネットにまとめてからプールに入れるようにするのがおすすめです。

(4)ゴミ袋の口をしぼって密封する

重曹プールにつけ置くものをすべて入れ終えたら、固定しておいたガムテープを外し、ゴミ袋の口をしぼって密閉します。つけ置き時間の目安は、大体1時間。汚れがひどい場合は少し長めにつけておいてもOKですが、五徳など素材によっては表面がはげることもあるので注意してください。

掃除の前に6つのアイテムを準備しよう!

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ガス台をきれいにするために、まずは次の6つのアイテムを用意してください。

(1)食器用洗剤

(2)スポンジ

(3)歯ブラシ

(4)水拭き用&乾拭き用の布巾

(5)マンゴーカットスポンジ

高橋ゆきさんおすすめのお掃除便利ツールの一つ。食器洗い用スポンジに、マンゴーをカットする要領で格子状に切り込みを入れたものです。スポンジの切り込み部分で掃除する場所を挟み込むことにより、細かい部分の汚れをしっかり落とすことができます。

マンゴーカットスポンジは、『あちこち使える!「マンゴーカットスポンジ」家事研究家・高橋ゆきの魔法のお掃除道具DIY』で動画付きで解説しているので、ぜひ確認してみてください。

(6)ボディタオル

実践!ガス台の楽ラクお掃除方法

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では早速、ガス台のお掃除を始めていくことにしましょう。作業手順は以下のとおりです。

(1)ガス台の表面を磨く

ガス台の表面は、洗剤とスポンジを使って磨きます。ボタンまわりなど細かい部分は歯ブラシを使用し、仕上げに水拭きと乾拭きをします。

(2)つけ置きしたアイテムを取り出す

次に、先のプレお掃除でつけ置きしておいたアイテムを取り出し、汚れがしっかりゆるんでいるか確認します。汚れがゆるんでいない場合は、様子を見ながらもうしばらくつけ置きします。

(3)マンゴーカットスポンジで磨く

汚れがしっかりゆるんだら、マンゴーカットスポンジに食器用洗剤をつけて、五徳や汁受け皿などを磨いていきます。汚れが落ちにくい場合は、重曹と水を6:4の割合で混ぜた重曹ペーストをつけて磨いてもOK。マンゴーカットスポンジの切り込みで、細かい部分を挟み込むようにしながらやさしくこすりましょう。

(4)焦げ付き汚れをこすり落とす

カバーリングなどについている細かい焦げ付き汚れは、硬めのボディタオルでこすり落とします。

(5)仕上げに歯ブラシを使う

固形の汚れは、仕上げに歯ブラシでこすって落とします。最後に流水で十分すすげば、ガス台のお掃除は完了です。布巾で乾拭きをしてしっかりと乾かしてから、各パーツを元の位置に戻しましょう。

ため込まない!毎日できる小掃除テク

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ガス台は毎日使ううえに、食品を扱う場所でもあるので、常に清潔できれいにしておきたいところ。汚れたからお掃除するという考え方はやめて、使ったらすぐにきれいにする習慣をつけると、お掃除がグンと楽になります。

調理でついた油汚れや食品などの固形汚れは、時間が経てば経つほど固まって落ちにくくなってしまいます。調理の余熱が残っているうちなら、油汚れもまだゆるくて簡単に落ちるので、ガス台は使ったらすぐに汚れを拭き取るようにするのがおすすめです。

いかがでしたか? 毎日使うガス台は、油汚れや食品のカスなどでとにかく汚れやすいものですが、使ったらすぐに汚れを拭き取る習慣をつけるだけで、ガンコ汚れになりにくくなります。日々のお掃除を心がけつつ、ときどきはつけ置き洗いをして、ガス台を常に清潔できれいな状態に保つようにしましょう。

構成・文/土田奈々子

【参考】

高橋ゆき(2014)『楽ラク掃除の基本』(学研パブリッシング)

高橋ゆき(2014)『可愛くなる家事』(サンマーク出版)

家事大学1級・2級 家事研究員資格講座テキスト』-日本講師支援機構

【取材協力】

ベアーズ

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