子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

【脱・中学受験】息子(12歳)と母のカナダへの「親子留学」は滞在を1年延長。で、その後は?

12歳の息子くんと一緒にカナダに「親子留学」しているエディター・高橋香奈子さんの短期連載。第7回は、息子くんの小学校卒業と、この先の留学のことについて。

息子は6月にカナダで小学校を卒業しました

null
小学校での卒業式の後に行われた謝恩会(のようなもの)で振る舞われた、お祝いケーキ。

2022年の8月に息子とふたりでカナダに渡航し、9月から小学校の最高学年(グレード7)に入学。先日、2023年6月末に息子は小学校を卒業しました。

「まだカナダに来たばかり!」といつも思っていたのに、あと1カ月で1年経過してしまう時の早さに本当に驚くばかりです。

夏の卒業式。息子は活発で暑がりなので、半袖のストライプシャツにネクタイ、そしてきれいめな素材のハーフパンツをセレクト。半袖のシャツにネクタイは不要かもしれませんが、息子の希望でつけることに。ラルフローレンで見つけたヨット柄のネクタイに!

こちらに来た当初は挨拶程度の英語しかわからず、英語の読み書きもほぼできない状態で、現地の小学校に入学。週に何度かはELL(英語を第一言語としない留学生向けの英語クラス)の授業がありましたが、それも含め、日本語を話す先生は皆無。

クラスメイトに日本語を話す子もいない中、息子は持ち前の積極性と明るさを発揮し、果敢に新しい環境に飛び込み、馴染んでいきました。

まだまだ英語はビギナーレベルですが、それでも友達と遊ぶぶんには英語に困らなくなったし、簡単な絵本もぎこちないながらも読めるようになりました。ときには大変なこと、辛いこと、思いどおりにいかないこともあったと思いますが、本当によく頑張ったと思います。

お世話になった先生たちにギフトカードとお手紙を渡しました。こちらでは、クリスマスや学期末などに先生にギフトカードを渡す習慣があるそう。息子の担任の先生はスターバックスが好きという息子の情報で、毎回スタバのカードにしていました。

担任の先生にも恵まれ、友達にも恵まれ、親友もでき、学校以外でも野球の環境やチームメイトに恵まれ、おかげさまで楽しいカナダ留学生活ができた11カ月でした。周りの皆さんには感謝しかありません。

今は2カ月間の長い夏休みです。

9月からはもう1年滞在を延長し、カナダで中学生になります

null

カナダでの生活がとても気に入り「もっとカナダにいたい」という息子の意見を受けて、9月からは現地の中学校に入学することにしました。

もともとは、息子も私もカナダに住んだことがなく、息子には海外が合っていそうという“母の勘”だけでここまで来たので、息子が「日本のほうがいい」と言ったら帰国するつもりで渡航してきました。

だから今、息子がカナダを気に入り、もっといたいと言うくらい楽しく過ごしてくれていることは、母としてとてもうれしいことです。

中学生になったら学校の授業のレベルも上がり、友達同士の会話のレベルも上がるだろうから、これまでのように毎日楽しい日々とは違うところもあるかもしれませんが、息子らしく、乗り越えていってくれたらと思います。

1年後はどうする?

null

あと1年、カナダで中学校生活を過ごしたあとはどうするの? そんなふうに思う方もいらっしゃるかもしれません。

今のところ、これからも“息子の気持ち次第”で考えようと思っています。もしカナダの生活が合って、2年後も3年後も、息子がカナダにいたいと言うなら、カナダにいることを選ぶと思います。幸い、私が住んでいる地域の留学生は1年ごとの学校申請なので、1年分の支払いをしたら、1年分の学生ビザの申請ができる形になっています。

反対に、もし息子が「やっぱり日本がいい」となれば、日本に帰る道を選ぶでしょう。

カナダの大自然が、いつも心を穏やかにしてくれます。

私は息子が生まれてからも、保育園と学童にお世話になりっぱなしなくらい、自分がやりたい仕事、自分の目標を叶えるために、とことん働いてきました。そのときの時間を取り戻すべく、今は息子を中心に過ごす時期だと決めているんです。そんな気持ちでカナダにやってきました。

ただし、もしインフレがどんどん進み、カナダでの生活費が高くなりすぎたり、私の収入(フリーランスなので仕事がずっとある保証はない)が減り、貯金が減り、カナダでの生活が苦しくなってきたら、息子の意向は別として、帰国する道を選ぶしかありません。

こんな自由気ままな私を受け入れ、日本から仕事のチャンスをくださったり、応援してくださる方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

まだまだ波瀾万丈な日々が続きそうですが、息子と一緒ならどうにかできるかもしれない……そんな前向きな気持ちでいます。

高橋香奈子
高橋香奈子

ファッションエディター。ファッション雑誌『Oggi』(小学館)、ウェブマガジン『mi-mollet』(講談社)を中心に、書籍、ウェブコンテンツ、ファッションカタログなどの編集・ライティングを行っている。好きが高じて著者として出版した、旅行ガイド本『子連れGUAM』(ワニブックス)は、これまでなかった“子連れ母”目線が話題を呼び、何度も重版。プライベートでは、12歳野球少年の母。2022年8月末から息子と2人でカナダに移住。親子留学の様子はInstagram@takahashi_kanako_  で投稿中。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載